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第6話〜数学サバイバル!!

さて、今週もついにやって来たこの日…


まだ昼休みだと言うのにみんな机に向かって勉強している。



なぜなら今日は通称『魔の火曜日』だからだ!!


この前(第3話)の5、6時限連続で数学のあった日だ。


睡魔に負けた者は墓地(保健室)へと送られるあの黒城の授業だ。


…ところで何故みんな勉強をしているのか?


その理由は至ってシンプル。

『問題を解けない奴も黒城のチョークを喰らう』からである。 


前回すぐに気絶してしまったため、その時はそんなルールがあるのを知らなかった。


でもよく考えたらいくら何でも5人以外全員寝てしまうってのはありえないからな。 


前回、バカの悠希が生き残れたのは運良く黒城に当てられなかったかららしい。 


…でもさすがに今回も当たらないとは限らないから今俺の隣で必死に勉強してるんだけどね。


「いや〜悠希も大変だね〜。ところで恭也、お前は勉強しなくてもいいのか?」


「…今ちょっと休憩してただけだ。」


「ふ〜ん。まぁせいぜい頑張ってくれ。」


…大地の野郎……!!

頭がいいからって調子に乗りやがって!!


そう!

実は大地は中学校の時から頭が結構良く、確か校内で常に1、2番だったはずだ。

もちろんこの学校の入試も普通に突破した。

(ちなみに前にも言ったと思うが俺はギリギリで合格した。)


「いや〜それにしてもみんな勉強やっててヒマだから澪ちゃんの所にでも行ってこようかな♪」


お前前回泣かされたのにまだ懲りてねぇのか!?


そうそう、小織さんの席は廊下側の真ん中くらいの場所だ。

確か小織さんもかなりの天才らしく今も勉強しないで黙々と読書している。


…くそっ!!

あいつらの頭がうらやましい!! 




『キーンコーンカーンコーン』


しまった!!

まだそんなに予習してないのに…


「あ〜あ、澪ちゃんの所に行く前にチャイム鳴っちまったか。まぁいいや、どうせこの授業が終わる頃にはほとんどの奴らがいなくなってるだろうからその時にでも…」


…こんなにコイツに腹が立ったのは初めてだ…

何この余裕発言?

あれか?さりげなくクラスのヤツらにケンカ売ってんのか?


「…恭也、ちょっとアイツぶちのめしていい?」


「…気持ちはわかるが落ち着け、悠希。恐らくクラスのみんなが同じ気持ちだ。」


実際大地にかなりの視線(当然睨み)が向いてるからな。



「ほらほらテメェら、さっさと前向けよ。授業始めるぞ。」


いつの間に来た黒城!?


「さぁ〜今日もめんどくせぇけど仕事だから仕方なく教えてやる。ありがたく思いやがれ。」


もう少し別な言い方しろよ。ムカつくから。


「…さて、あれから一週間以上は経ってるから今日はほとんど全員に問題当ててくからな。」


…それは処刑宣言か?


「それじゃ今日は…窓際の一番後ろから順に当ててくかな?」


俺からですか!?


「じゃあ神堂、『松』『竹』『梅』どのコースがいい?」 


……へ?


「先生、それって何ですか?」


「いや、公平にするためにコースを作ってみたんだ。ちなみに『松』が一番難しいからな。」


先生なりにちゃんと考えてるんだな。

ここはお言葉に甘えておくか…


「それじゃ『梅』で。」


「じゃ行くぞ。〈358×524=?〉」


これくらいなら俺でも何とか…


「制限時間は10秒。」


何ーーー!?

ちょっと待…


「9…8…」


クソっ!!

やるしかないか!? 



…いや、やっぱり無理だろ!!


「3…2…」


読者の皆さんスミマセン。

今回はこれで終わってしまうかもしれません…

まぁ別にどうでもいいだろうけど…


「先生、ちょっといいですか?」


…悠希?


「どうした?天野?」


カウントが止まった!?

チャンスだ!!


「イグちゃんがトイレに行きたいみたいなのでトイレに連れて行っていいですか?」


ツッコミたいけどそんな余裕ねぇー!!


「仕方ないな、行ってきていいぞ。」


いいの!?


「それじゃ行ってきまーす。」


悠希は机から立ち上がると俺の方を見てウインクした。

ナイス時間稼ぎだ。

今度何かおごってやるかな。


「…さて、神堂。解けたか?」


「はい。

 187,592です。」


「よし、多分正解。」


多分!?

もしかしてコイツ自分で答え知らない問題だしやがったのか!?


「じゃ次、前に座ってる…大空。どのコースでいく?」


「俺は『松』コースでいいですよ。」


教室がざわついた。

それも当然だろう。

『梅』でさえあの難しさなのにコイツは敢えて『松』コースに挑むというのだから。


(おい大地、お前『松』で大丈夫なのか?)


俺はこっそり大地に聞いてみた。 


(大丈夫だって、それにもし俺がそんな難しい問題を解いたら人気者になれるかもしれないだろ?いや〜そうなったらかわいい子とお近づきになれるかもしれないし…)


うわ〜。

かなりムカつく。

なんか間違って欲しくなってきたな。


「大空、いい度胸だな。その度胸に免じて今なら撤回させてやってもいいが?」


「男に二言は無い!!どんな問題でもかかってきやがれ!!」


さっきの発言と日ごろの行動が無かったらカッコいいんだろうけどな…


「…そうか。それなら行くぞ大空!!」


「来い!!」


一体どんな問題が…


「円周率を小数第100位まで言え!」


すごい難題来たーー!!

こんなの答えれるヤツなんかそんなにいないだろ!?

その前にお前は知ってんのか黒城!?


「…………」


「どうした大空?早く答えろ。」


「…いや……あの…………トイレ行ってきてもいいですか?」


逃げる気か!?

大見得きって『松』なんか選ぶからこうなるんだぞ!!


「ダメに決まってるだろ。…という訳で保健室に逝ってこい。」


「…先生、その『逝ってこい』って『行ってこい』の間違いですよね?」


「いや間違ってはいないが?」 


「…先生今日はいつにも増してカッコいいですね〜。」


…今日はいつにも増して必死だな。大地よ。


「下らんこと言ってないでさっさとくたばれコラァーー!!」


「ギャァァーーー!!!」


大地に向かって黒城のチョークが飛んでくる。

…しかし大地はギリギリでそれをかわした。



……かわした?

いや、その表現は正しくないな。正確にはチョークは大地の方ではなくなぜか俺の方へと飛んできていたのだ。


「…へ?」


気づいた時にはもう遅かった。


「ぐはっ!!」


前と同じような激痛が走り俺の意識は薄れていった。

…薄れゆく意識のなかで俺が最後に聞いた言葉は『やべ!間違えた。ま、別にいいか(笑)』だった。



『別にいいか(笑)』じゃねぇよ!!!




 

〈おまけ〉

俺が目を覚ますと保健室にはクラスの半分くらいのヤツらがいた。前回に比べるとだいぶマシだな。

…そうそう、大地も結局黒城のチョークを喰らったみたいで保健室にいた。

悠希と小織さんは大丈夫だったらしく保健室にはいなかった。



…翌日小織さんに聞いた話だが悠希はあの後戻ってこないでチャイムが鳴ったときにようやく戻ってきたらしい。 



…やっぱりアイツに何かおごるのやめとくか。

読んで下さってありがとうございます。毎回ワンパターンの挨拶でスミマセン。 …ところで今まで散々話し続けてきた私ですが、あとがきってこういう使い方してもいいんでしょうか?  何かつい普通に話しちゃってるだけなんですけど…  ま、それもこの作品の特色ってことで勘弁してください(笑)  あと、最近作者は新しい趣味を見つけてしまったためこれから更新が遅くなってしまうと思います。  あとがきまで読んでくださってる人はあまりいないと思いますが一応お詫びしておきます。   …それでは今回はこの辺で。

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