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第52話〜お泊まり会(1)

 




「ようこそ!ボクの家へ!」


「…へぇ、ここがスイレンの家なんだ?」


「……本当に一人暮らし…?」




…どう考えても一人暮らしの大きさの家じゃないしな。


普通に家族が暮らしててもおかしくない。




「それじゃキミたちが寝る場所を決めなくちゃね。」


「私はベッドがあればどこでもいいわよ。」




わがまま言ってんじゃねぇよ!


一応一人暮らしなんだからベッドはスイレンの分しか……




「それじゃキミはこの部屋ね。」


「わ〜い♪」




あるの!?




「キミたちはどの部屋がいい?」


「……この家に部屋って何個あるの…?」




…俺も思った。




「客室が二部屋に寝室が一部屋、あとはキッチンと居間くらいかな?あ、もちろん浴室やトイレもあるよ。」




一人暮らしのレベルじゃねぇ……




…ん?




「客室が二部屋ってことは…?」


「……一人余っちゃうんじゃ…?」


「そうだね。」




いや、『そうだね。』じゃなくて…


どうするんだよ?






「…それじゃキミさぁ、ボクと一緒に寝る?」


「ふざけんな!」




つまんない冗談はいいから!




「いいじゃん。そうしたら部屋の数が合うし。それに前に一緒に寝た事あるじゃん♪」


「なっ…!?あ、あれは……!」


「あれ〜?顔が赤くなっちゃってるよ?思い出したら恥ずかしくなっちゃった?」




くっ…!


嫌がらせか!?




…ん?


何か寒気が…?




「………恭也君…?…今の話って本当…?」




れ、澪…!?


何そのオーラ!?


怖いんですけど…!




「い、いや!あれには深…くはないけど理由が…!」


「言い訳なんかしなくたっていいじゃん♪事実なんだし(笑)」




話をややこしくしないでくれ!


ひどい目に会うのは俺なんだから!




「……ふーん…事実なんだ…?」 


「事実は事実だが、あれは事故……」


「……事実なら二人で寝た方がいいかもね…私は空いてる部屋に泊まるから…」


「れ、澪!誤解だって!だからそんな目で見ないで!」


「……ふん…」




…澪は悠希が入った部屋の隣の部屋に入っていった。






「あらら?行っちゃったね?」




…おいコラ!




「スイレン!お前は何が目的だ!」


「いやぁ、あの子ってあまり感情を表に出さないでしょ?だから怒らせたらどうなるかなぁって思って(笑)」




笑い事じゃねぇよ!




「安心してよ。悠希の前じゃ言わないから。悠希にバレたら大地君と同じ運命が待ってるだろうからね(笑)」




イヤな運命……




「…ってかお前が言わなくても澪が言ったら終わりじゃないのか?」


「それはボクのせいじゃないもん♪」




…殴ってやろうか?






「それより、キミはどこで寝るの?まさか本当にボクと寝るつもり?」




冗談じゃねぇよ!




「居間で寝るからいいよ。」


「居間ねぇ…ま、使ってもいいけど。……ちなみに、もし居間が使えなかったらどうする?」




…どういう意味だ?




「もし他に寝る場所がなかったらキミは誰の部屋で寝るつもりなの?」




……くだらない質問だな。


そんなの答えは決まってるじゃないか。






「自分の家に帰って寝る。」


「…キミらしいね。」




だってそんなに遠くないし。 


ってか俺はそこまでして泊まる必要もないし。




「…ってかさぁ、ボクの予想じゃ寝る部屋なんか決める意味ないと思うんだよね。」


「なんで?」


「だってどうせみんなどこかの部屋に集まってトランプとかお話するでしょ?そうなったらいつの間にか寝ちゃってたり、もしくは朝まで起きてたりすると思わない?」




…確かに……




「そういうわけで、部屋の心配は必要ないよ。眠たい時に空いてる部屋で寝ればいいから。」


「…ま、どうせ俺は最後まで起きてなきゃいけないけどな。」


「なんで?」




おいおい、お前もアイツらの性格を少しは知ってるだろ?




「…寝たら絶対イタズラされる。」


 


「…あり得る。ってか絶対そうだね。」




だから泊まるのってイヤなんだよ…


何かしそうなヤツがいると安心して眠れやしない。




「…何が?」


「ゆ、悠希!?」




いつの間にここに!?


いや、話を聞いてないならいいんだが…




「ほらほら、子供は大人の会話に入って来ちゃダメだよ?」


「子供じゃない!!バカにしないでよ!ってかアンタらも大人じゃないでしょ!!」 




…今のお前は見た目も中身も子供だろ。


そんなお前に比べたら俺たちは大人だよ。




「ところでさっきから気になってたんだけど…キミ今日はイグ連れてきてないの?」


「あぁ、今日は留守番してる。多分今ごろ家族の誰かがご飯食べさせてると思うよ。」




…イグがいないのは珍しいな。


これからずっと連れて来なくなればいいのに。




「そういえばご飯ってどうするの?」 


「あぁ、その事で話があるんだよね。だから澪を連れてきてくれない?後で頭なでてあげるから。」


「だから子供扱いするな〜!!」




…なんか今のお前らって姉妹みたい。







〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


【居間】



「連れてきたよ〜。」


「お〜、それじゃなでてあげるからこっちおいで。」


「わ〜い…じゃないって!しつこいよ!」




…遊ばれてる。




「……何の用…?」 


「夕飯について話がしたくてね。…その前にさぁ、何でボクのぬいぐるみ抱きしめてるの?」


「……かわいいから…フカフカで気持ちいいし…」




だからって勝手に人のモノ持ち運ぶなよ…




「ま、まぁ気に入ってくれたならいいけど。」


「……本当は悠希さんも抱きしめてたいんだけど…嫌がるから…」


「当たり前でしょ!」


「……写メはゲットしたからいいんだけど…」


「え!?いつの間に!?」 




…なるほど、悠希が子供の時は俺じゃなくて悠希がからかわれる立場なんだな?



…このままずっと子供だったらいいのに。




「それよりさぁ、夕飯なんだけど。ボク料理できないんだよね(苦笑)。だからこの中で料理できる人〜?」


「私できるよ〜♪」


「お前は除外だ。どうせ届かないだろ?」


「うっ…」




ってかお前本当に料理できるの? 


イメージ的にヤバそうなんだけど…




「……私は一応…」


「俺も多少は…ってか一人暮らししてたら少しはできるんじゃないのか?」


「出来ないものは出来ないんだもん!だから食事は主に外食やコンビニ弁当…(泣)」




…かわいそうになってきた…




「…しかたないな。俺の所に来たら飯くらい食わせてやるよ。」


「本当に!?」 


「あ〜!差別だ!私には作ってくれないのにぃ!」

 




お前は別にメシに困ってないだろ?


あいにく困ってる人は放っておけないんでね。




「……なんかスイレンさんに対してだけ優しくない…?」




澪からまたさっきのオーラが!?




「いや、そういうわけじゃないんだが…」


「だってボクとキミの仲だもんね♪」




お前は少し黙ってろ!


メシ食わせてやらねぇぞ!




「…何?アンタら何かあったの?」


「いや!何もない!」 




今の悠希は怖くないが、元に戻られたら絶対にヤバい!


さっきスイレンが言った通り、大地と同じ目に会うかもしれない!




「まぁまぁ、とりあえずその話は置いといて夕飯の話に戻ろうよ。」




お前のせいでこんな話になったんだろうが!


ってか置いとかないでちゃんと捨てといて!


忘れてくれ!




「さっきも言ったけど、ボクは基本的に外食とかだから食材が無いんだよね。だから料理できる2人で何を作るか相談しながら買い物行ってきてくんない?」




俺と澪で!?


絶対気まずいって!




「私もいきたい!」


「いい子はちゃんと留守番してなきゃ。」


「いいかげんに子供扱いはやめろぉ!」


「いや、実際今のキミに歩き回られても困るから。キミ、さっきから服引きずってるじゃん。」


「だってサイズ合わないんだもん…」


「そんな子供と一緒に外出するわけにはいかないでしょ?」


「うぅ…」




…正論だが、お前の本音は『気まずい空気で買い物に行く俺を見たい』だけだろ?


やっぱりお前は性格的に悠希たちと似てるよ… 




「あ!お金はボクが払うからレシート捨てないでね。」




…思いっきり高いモノばかり買ってきてやろうか?






「……一応聞いとくけど嫌いなモノってある…?」


「私ピーマン嫌い!」




…マジで子供じゃん。


お前このまま小学校からやり直せば?


どうせバカなんだし。




「ボクもピーマンは苦手かな…」




お前もかよ!?



…ま、とりあえずわかった。






今日の夕飯はピーマンばかり使ってやる!

…いい副題が思い浮かびませんでした。      副題を考えるのって難しいですよね?       …私だけかもしれませんが……                      …とりあえず他に書く事がないので、今回はこの辺で。           感想等お待ちしています。

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