表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/147

第44話〜勝利記念の焼き肉パーティー

 




【焼肉店前】



「…あ〜、学年レクお疲れさん。お前らの努力のおかげで俺は臨時収入を得る事ができた。……ってわけでお前らに焼き肉おごってやる!感謝しろ!」


『ワーッ!』×全員







「半信半疑だったが、まさか本当におごってくれるとはな…」


「……あの二人も参加を許されたし…一体いくら儲けたんだろ…」


「まぁまぁ、細かい事は気にしない!食べれりゃいいじゃない♪」




悠希らしいな…


ま、確かに考えてもどうしようもないけど。






…だが、コレだけはつっこませてくれ!!




「何でお前らがココにいる!?」


「「…え?」」




さりげなくB組のメンバーに混ざっていたのは双子の姉妹、ヒカリとカゲリだ。


お前らC組だろうが!!




「ちゃんと黒城先生に許可もらってますから大丈夫ですよ。」


「私たちの発明品が先生を失格にしたからそのご褒美だってさ♪」



黒城、太っ腹すぎるだろ!!


マジでいくら儲けたんだ!?






「キョーヤ、そんなことより早く行かないともうみんな店に入っちゃったよ?」




…周りを見てみると確かにみんないなくなっていた。


悠希も澪も大地も…






置いていくなよ!


声くらいかけろ!







〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「さて、それじゃまずはB組の勝利を祝って……」


『カンパ〜イ!』×B組全員




「…ボクらも祝った方がいいのかな?」


「その方がいいんじゃないッスか?」


「じゃもう一回やろうよ!私が言うね?B組の勝利を呪って…」


「カゲリちゃん!字が違うよ!?」




 

…何やってんだアイツら?






《30分後……》



「…さて、確か最後まで残ってたのは4人だったな?そしてちょうどゲストも4人…ここはこの8人にちょっとしたゲームをやってもらおうかな?」




突然何を言い出す!?


まさかそのゲームの人数合わせの為に緋乃姉妹を呼んだのか!?



「それじゃ恒例の焼き肉大食い勝負でもやってもらおうか?」




…それってもっと早い内に言ってくんない?


もうすでに結構食ってるんだけど…




「時間は30分!それまでに一枚でも多く食った方の勝ちだ!」




 

【B組チーム】



「…結局やるのか。」


「やるからには絶対に勝つわよ!」


「……私、ゆっくり食べたいんだけどな…」


「よし!俺が澪ちゃんの分も頑張って食ってやるよ!」




【A・C混合チーム】



「大食い得意な人っていますか?私は苦手なんですけど…」


「ボクは明日休みだから食い溜めのためにたくさん食べれるよ。そしたら明日ゆっくり寝る事が出来る。」


「冬眠前のクマッスか!?…千秋はあんまり大食いは得意じゃないッスね。」


「私、たくさん食べれるよ〜♪キョーヤたちのチームになんか負けないんだから!」






…はぁ、見てる方は面白いかもしれないけどやる方はキツいだろ。


あまりやる気はしないんだけどなぁ…




「恭也!もし本気でやらなかったら…!」


「わかってるよ…」




…やるしかないんだよなぁ。


俺も澪の意見に同意するよ。


メシくらいゆっくり食わせろ。






「それじゃスタートだ!さっさと食え!」




…まずは肉を焼かないと食えないだろうが。


少しは考えて……




「うおぉぉぉ!」


「ちょっ…!大地!?何やってるの!?」


「……まだ肉焼いてない…」




開始と同時に食ってるヤツいた!?


ってかそれ生だろ!?




「やめろって!腹壊すぞ!?」


「大丈夫だ!昔はみんな肉を生で食ってたんだから!」




何時代の話!?


生の肉食って大丈夫なら焼肉店なんて必要無いだろ!?


生肉店でいいだろ!




「うっ……!」


「…おい?まさか…」


「…悪いが俺はここまでのようだ!後は任せたぞ!」




そう言い残して大地はトイレの方へと走っていった…


こっち早くも一人脱落かよ!?


あのバカ!!







「…あっちのチーム、もう一人脱落したみたいだね?」


「早っ!?ってまだ肉焼けてないんじゃないの!?まさか生肉食べて…?」


「そうみたいですね…こんなに早く大地さんが脱落するなんて…」


「とにかくチャンスみたいッスね!」






…まずいな。


何とかしないと…




…ん?


澪?


何でヒカリの所に…?


何か囁いてるみたいだけど………




「…!…スミマセンみなさん!私ちょっと急用ができたので…!」


『えぇ!?』×3




ヒカリはそのまま店から出て行った。




…ヒカリも脱落?


何で?




「……これで人数的には五分…」


「…澪、ヒカリに何を囁いた?」


「……胃腸薬持ってきた方がいいんじゃない…って…」




…それだけで帰ったのか?




まぁいい!


ここからが勝負だ!




「……じゃ後は頑張ってね…」




…………はい?




「…澪は食べないのか?」


「……もうお腹いっぱい…」




勝負始まってからまだ食ってないじゃん!?






「今度はレイが脱落みたいだね。…まだ食べてないのに。」


「でも枚数では向こうが勝ってるよ?生肉の分があるから。ボクたちも頑張らなきゃ!」


「…千秋も抜けていいッスか?」


「「はぁ!?」」


「いや、千秋もお腹いっぱいなんスよ。まさかこんな勝負やるって思わなかったッスから…さっき食べ過ぎちゃって………」






……何この流れ?


肉食う前にもう4人も脱落かよ?(一人は食ってたけど…)




「こうなったら私と恭也の二人で頑張るしかないわね!」


「…俺も抜けようかな?」


「が・ん・ば・ろ・う・ね♪」


「わかった!わかったからそのバットを置け!ってか何でバットがここにある!?」






「え…と、カゲリって言ったっけ?とりあえず頑張ろうか。ボクは満足するだけ食べれりゃそれでいいけどね。」


「OK!アンタが誰か知らないけど、私と組んでる以上負けは許さないからね!」







〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「…あと五分だぞ!おら、お前らもっと頑張りやがれ!」




見てるだけのヤツが好き勝手なこと言うな!


コッチは結構キツいんだよ!




「…ヤバいわね。だんだん追いつかれてきた……」




「あと少しで追いつくよ!ほら、アンタも頑張って!」


「…これでも結構たべてるんだけど?キミのペースが早過ぎるだけだよ。」




大地のおかげで広がっていた差が少しずつ縮まっていく…


…ってかマジでカゲリすげぇな!


あの体であんなに食えるなんて…






「こうなったら奥の手を使うしかないようね…!」




奥の手…?






「頑張れ!イグ!」


『待てぃ!?』×3



それは無しだろ!?



「…何よ?」



怒り気味に言うな!


どう考えてもわかるだろうが!



「ちょっと!それって反則でしょ!?」


「この勝負にルールは無いでしょ?」


「いや、常識で考えようよ?」


「…恭也、アンタは私の味方よね?」


「…俺もそれは反則だと思う。」


「裏切り者ぉ!!」




「おい、そこのイグアナ女。」


「先生…もしかして私の味方に…?」






「お前、失格。」


「えぇ!?」




変な事するからだ!


そのせいで俺一人になっちまったじゃねぇか!




「よし!相手がキョーヤ一人だけなら勝てる!この勝負もらったぁ!」







「はい、そこまで。」


「うそっ!?もう時間切れ!?」




…あっぶね〜…


ギリギリ勝ったみたいだな…




「両チームともなかなか頑張ってたな。お疲れさん。」







…………。


…ん?


それだけ?




「んじゃ、そろそろ解散するか。」




待てぃ!


俺たち何のために頑張ったんだよ!


もう少し称えろ!




…ってもう俺たち以外のやつら帰ってるんじゃねぇか!!










…心の中で怒っていても仕方ない。


俺も帰るか…










…あれ?


みんな大地の事忘れてない?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ