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第42話〜集合!

 




 

「恭也…私は…!」




 

悠希の目は真っ直ぐに俺を見つめている。


明らかにいつもとは雰囲気が違う。


その真剣すぎる眼差しに俺は目をそらす事ができない。




…まぁ、そらす必要は全く無いんだけどな。




 

「…………。」


「…………?」




…何だ?


間が長くないか?




「…どうやらいつもと違って邪魔は入らないみたいね。」


「…?」




何の話をしてるんだ?




「それじゃ今のうちに……」




 

…ん?


あれは……?







「…恭也!私はアンタの事が………ってキャア!?」






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



【悠希視点】




…え?


えぇ!?


何この状況!?




「ちょっ…ちょっと!?恭也!?」




私が告白しようとしたまさにその瞬間!


恭也がいきなり私を押し倒したのだ!


私はそのまま地面に仰向けに倒れ、恭也がその上に乗っかっている!




「〜〜っ!ちょっと恭也…そんないきなり…恥ずかしいよ…」


「…悪い。」






…ってあれ?


何でそのまま立っちゃうの?


もう少しこのままでも…じゃなくて!




「ちょっと!?今の行動の意味は!?私を押し倒して終わり!?」


「な…何で怒ってんだよ?」




そりゃ怒るに決まってるでしょ!


私が勇気を振り絞って告白しようとした瞬間に意味もなくそんな行動されちゃ…


ちょっと嬉しかったけど…




「俺はお前を助けようとしてだな…」


「はぁ?助ける?」




別に周りに人がいるわけじゃない。


そんな場所で何から助けようと……




 

…あぁ、アレか。




「ったく、何でこんな所にこんなのがいるんだか…でもコイツどこかで見た気がするんだよなぁ…?」




ま、当たり前だね。


私もコイツに心当たりあるもん。






この白いヘビにはね!




「澪〜!!近くにいるんでしょ!?出てきなさいよ!」


「悠希、澪がこんな所にいるわけ……」


「……やっぱりバレた…?」


「いた!!?」




 

まさか木の上にいたなんて…!


盲点だったわ…!




「……ミョージン、戻っておいで…」




澪の言葉にヘビが反応して木を登り始めた。


…ミョージンって名前なんだ…




「開会式の時、ガサガサ動いてたのはコイツか…まさか澪もペットを飼ってるとは思わなかったなぁ…」


「……別に隠してたわけじゃないけど、話す機会が無かったから…ちなみに今ちょっと木の上から落ちちゃって…2人の邪魔しちゃった…?」




 

思いっきり邪魔だったわよ!!


絶対わざとでしょ!?




「…いつからそこにいたの?」




ってかどこから人の話を聞いてた!?




「……最初から…そっちが勝手に私のいる木の下にやって来て勝手に話し出しただけ…」


「この野郎!!降りてこぉ〜い!!」


「ゆ…悠希、落ち着けって!」


「そうそう、キミが落ち着かないとボクたちこの木から降りれないじゃん?」


「あぁ!!何でスイレンもいるの!?」


「…誰だ?悠希の知り合いか?」







 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




【恭也視点】



「…なるほど、つまりお前はA組だけど今は俺たちに協力してくれるってわけだな?」


「その代わりに焼き肉に招待してもらうけどね♪」


「……ちなみに千秋君も協力してくれてるから…」


「そして加賀先生や赤樹が失格になってるんならもうB組の勝利は目前じゃねぇか。やったな、悠希?」


「うぅ〜〜…」




どうしたんだアイツ?


澪たちに会ってから何か落ち込んでるみたいだけど… 




「……いつまで落ち込んでるの…?…邪魔はアナタもよくやってる事でしょ…?」


「うるさい!」


「…………。」


「な、何よ?」


「………。」




澪は悠希と数秒目を合わせていたかと思うと、今度は俺の所に歩いてきた。


…え?

ちょっ…近寄りすぎじゃ…







ギュッ!


「……恭也君…悠希さんが怖い…」


「な…な…!?」




怖いのはわかるがなぜ抱きつく!?




「ちょっと!何やってんのよアンタ!!」


「……キャッ…怖いよぉ…」


「わざとっぽいのよ!!大体アンタそんなキャラじゃないでしょ!!」


「……ちっ…」




ようやく澪が離れると、悠希は俺の事を思いっきり睨みつけてきた。


…俺は何もしてないんだけど?




「じゃ、悠希も復活した事だし話し合いを始めるか。」




あぁ、澪の今の行動は悠希を元気づけるためだったのか。


…何であれで悠希が元気になるかはわからんけど…




「そういえば悠希とスイレンは知り合いなのか?」


「悠希はボクの客みたいなものだよ。いつも情報を買いにくるからね。ちなみに報酬はキミたちの面白情報♪」


「ちょっとスイレン!それはヒミツ…」


「…悠希、後でじっくり話を聞こうか?」


「ヒィ〜!恭也が怖いよぉ〜!」







 

…さて、それじゃいい加減これからの事も考えるか…



さっきのスイレンの話では、今A組を利用して他のクラスの人を次々と失格にしているらしい。


そして最後にはスイレンがA組にウソの情報を流して罠にはめる…という話だ。




「問題はその罠だよな?A組って残り何人なんだ?」


「えっと…ボクと千秋を除くと残り10人くらいかな?この後も何人か失格になるように仕向けるから、最後には3、4人くらいになりそうかな?」




…コイツが仲間になってくれてよかったな。


敵だったら一番厄介なタイプかもしれない…




「ちなみに、B組は今キミたちも含めて残り5人くらいしかいないから。」


「何ぃ!?」


「それって私たち以外は2人しかいないって事!?」


「……弱っ…」




はっ…!

もしかして…!




「その2人のうち、1人ってもしかして大地の事か!?」


「お!よくわかったね?確かに彼も残ってるよ。ちゃんとあの三人から逃げ切ってね。」


「ちょっと!使えないヤツが残ってんじゃない!」


「……失格になってくれてた方がよかったかも…」




…これ聞いたら大地泣くぞ? 




「とりあえずキミたちはどうやってA組を倒すかを考えていてくれ。ボクと千秋が同じクラスに手を出すわけにはいかないからね。」


「……ならB組の生き残り全員が集合した方がいいかもね…」


「確かに…でもどうやって集める?大地は…多分澪が呼べばすぐに来るかもしれないけど、もう一人は呼ぶ方法がないぞ?」


「呼ぶ方法がないならいっそのこと呼ばなくていいんじゃない?」




いや、そういうわけにはいかないだろ!




「あ!ちょうどその人失格になったみたいだよ?」




何ぃ!?


タイミングいいにも程があるだろ!?


もしかして空気読んでくれたのか!?


…ってそんなわけねぇか。




「じゃ後は大地だけね?澪、ちょっと大地の名前呼んでくれない?私だと逆に警戒して来なくなると思うから。」


「……名前呼ぶだけで本当に来るの…?…私、声小さいけど…」




アイツはそれでも来ると思うぞ?


女の子に関する事ならアイツに不可能は無いからな。




「一応やってみなよ?きっと来ると思うからさぁ。」


「……大地君…」






…………………。




……………。




………。






…おかしいな?


もしかして聞こえ……


「俺を呼んだかい!?」


「……うわ…」


「ね?本当に来たでしょ?」




少し遅れたけどちゃんと来たな…




「いやぁ、今ちょっと通りがかりに何人か人がいたからさぁ。とりあえず全員のハチマキ取ってきた♪」




コイツすげぇ!!?


ハチマキ取りながらこの早さでここまで来たのか!?


しかも結構多いし!!






「もしかして大地一人でA組全員に勝てるんじゃない?」


「…俺もそう思う。」










【状況整理】



恭也&澪&悠希&大地⇒A組を倒す為の作戦会議開始。


スイレン⇒A組に指示を出し、上手く相討ちになるように調整しながら他クラスを攻撃中。


千秋⇒他のA組の人と一緒に他クラスを攻めている。


その他⇒失格




【残り人数】



A組⇒9/41


B組⇒4/41


C組⇒3/41


D組⇒6/41


E組⇒7/41

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