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第41話〜協力と解散

 




 

【澪視点】




……まさかこんなタイミングで千秋君が来るなんて…!



私は内心焦っていた。


手強そうな相手がもう一人増えてしまったのだから当然だ。



だが、それを決して表情には出さない。


キャラを崩さない為だけでなく、自分にはまだ奥の手があるという様に見せる為に。




「…千秋、確かキミは剣と一緒に恭也君を倒しに行ってたんじゃなかったっけ?」



……剣…?


……ああ、赤樹君の名前だっけ…



「…その兄貴を見失ったから捜索中なんスよ。それよりスイレンこそ何でここにいるんスか?他のクラスを潰すように加賀先生から言われてなかったッスか?」 


「ぶっちゃけめんどくさい。大体、ボクは運動が苦手なんだから。ボクに期待しないで他の人に期待した方がいいと思うよ?」




今なら2人とも油断している。


これならもしかしたらどっちかのハチマキだけでも取れるかもしれないけど…




「スイレンが働かなくちゃみんな頼りないヤツらばかりじゃないッスか!」


「うるさいなぁ…とりあえず指示は出してるんだから何とかなるでしょ?」




……仲間割れ…?


…面白そうだからもう少し見てよ。




「指示だけでどうにかなる訳ないじゃないッスか!現実ってのは何が起こるかわからないんスから!」


「…そうだね。思ったより失格者が多い。」




…失格者の人数も把握している…?


もしかしてこの人…




 

情報収集が得意なんじゃ…


だとしたら、私や悠希さんの事を知っていたのにも合点がいく。


あのハチマキだって相手の恥ずかしい情報をバラすとか言って脅せば簡単に手に入るはずだし…


…間違いない。




「…ま、一番意外だったのはキミの登場と、剣と加賀先生が失格になった事かな?」


「「!?」」




あの2人が失格!?


何で!?


一体誰が!?




「兄貴が…失格?そんな……」


「ついでに言うなら黒城先生や佐村先生も失格になってるよ。とんでもないロボットを造った人がいてね。そのロボットが起こした竜巻のせいでグラウンドにいた人はほとんど失格になっちゃったんだ。…ま、その人も結局は自滅しちゃったけどね。」




……きっとヒカリさんの事ね…


先生方を一気に失格にしちゃうなんて…


スゴい発明品を造ったみたいね…




……今度見せてもらおう…




 

「…正直、今の所はどこのクラスが勝つかは全くわからない。だけど千秋、キミがいればA組にもまだ勝機はある。」


「…………。」









「……だからボク休んでていいでしょ?」


「それが本音ッスか!?何考えてるんスか!?」


「だって眠いんだもん。木の上にハンモック作って寝ようと思ったら人が来るしさ…」




…さっき木に登ってたのはそれが理由?


だからパジャマなの? 




「…そういえば、何でアンタもここにいるんスか?」




…ん?私?




「……どこにいようと私の自由でしょ…?…それとも私は自由に行動しちゃいけないって言うわけ…?」


「いや、そういうんじゃなくて…何でスイレンと一緒にいるのか気になっただけッスよ?」


「……ヤキモチ…?」


「何でそうなるんスか!?っていうかアンタもスイレンも女じゃないッスか!?」




…うん、いいツッコミをしてるね。


恭也君がいない時はツッコミ担当にしよう。







「…で、この後どうするの?」


「…そうッスね。一応敵なわけなんスし…」




 

…!


二対一か…


かなりピンチかな…?


せめてどっちかだけでも道連れにしないとね…







「言っておくけどボクは彼女のハチマキを取る気はないよ?キミもそうでしょ?」


「…やっぱりわかるッスか?」




…え?




 

「さっきのキミの行動を知っていればわかるよ。」


「…本当、どこから情報を仕入れてくるのか…もしかして盗聴器でも仕込んでるんスか?」


「あ、バレた?」


「マジッスか!?いつの間に!?ってかプライバシーの侵害ッスよ!?」


「付けた場所と時間は企業秘密って事で。ついでに言うと、A組全員に付いてるから。」


「サイテーじゃないッスか!」







 

「……2人で盛り上がってる中悪いけど、千秋君のさっきの行動って…?」




さっきの話だと、スイレンって人は最初からやる気のなさそうだったから私のハチマキを取ろうとしないのはわかる。


でも、千秋君の場合は理由がわからない。




 

「あぁ、キミは気を失ってたから知らないんだね?いいよ、教えてあげる。」


「スイレン!?」


「簡単に説明すると、開始直後に加賀先生の爆撃があった時に千秋がキミを守ってあげたってだけだよ。ついでに、人が来なさそうな場所にキミを隠しておいてね。」




 

…そうか、あれは千秋君が……




「例え尊敬している剣とはぐれる事になったとしても、千秋はキミを守る方を優先した。…敵の組なのにね。」


「スイレン…いい加減にするッスよ!」


「はいはい、もう大体全部喋ったから別にいいでしょ?」







…何で千秋君が私を助けてくれたのかはわからない。




 

……でも、これだけはわかる。






「……千秋君………ありがとう…」




助けてくれた時には言えなかったお礼を今言うべきだと。




「〜〜〜っ!!?い、いや、礼を言われる事じゃないッスよ!」


「ははは、照れてる照れてる(笑)。千秋、感謝される事に慣れてないんでしょ?すごくパニクってるよ?」


「う、うるさいッス!!それより早く盗聴器を外せッス!」







「……クスっ…」









〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「…さて、もう一回聞くけどこれからどうする?」 


「…出来る事ならハチマキの取り合いはしたくないッスよね。」


「……同じクラスだったらよかったのに…」




そう、私がこの二人とは違うクラスってだけでこんな問題が起きてしまっている。


どうせなら登場人物全員が同じクラスだったらよかったのに…


何で違うクラスになってるのかなぁ…




「…ここはやっぱり一時的に組む?」




…それって……




「……組むって…それってどっちかのクラスを勝たせる為に協力するって事…?」


「そういう事だね。ボクはさっきも言ったけどキミのクラスに勝ってほしい。そして焼き肉にはぜひともボクも誘ってほしいな(笑)」


「スイレン!?それって問題発言じゃないッスか!?もし他のA組の人にバレたら…!」


「ボクには誰も逆らえないよ。ボクの情報網をフル活用したら弱みを握るくらい朝飯前さ。」


「…そこまで言うなら…ちゃんと千秋の事もフォローしてくれるッスね?」


「モチロンだよ♪」




何か勝手に話が進んでるけど…


とりあえずこの二人は味方になってくれるって事かな?




 

いいのかな…?


黒城先生が本当に焼き肉おごってくれるかどうかもわからないし、この二人が参加していいのかは私には決められないのに…






ま、いいか。




「それじゃ決定〜!じゃあとりあえずA組のみんなにC、D、E組のハチマキを重点的に取るように指示するか。」




…あぁ、全員に盗聴器や発信機付けてるなら簡単に指示出せるもんね。


連絡は無線か携帯を使えばいいだけだし。




…さすが『切り札』って呼ばれるだけある。


司令塔としては最高の人かもしれない。




 

「千秋、キミにも少し手伝って欲しいんだけど…」


「いいッスよ。何をしたらいいッスか?」


「この木の上にハンモックを…」


「自分でやれッス!!いや、ヤッパリやんなくていいッスから早く仕事しろッス!!」






…前言撤回しようかなぁ……? 












〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




【恭也視点】



…さて、このバカをどうしようかな?




「勝手に行動してスミマセンでした!!次から気をつけるんで、どうか許してください!」




俺の足下には土下座している大地。


そしてその大地の背後には……




「何?あの人?」


「土下座して謝ってますよ?」


「……ダサッ…」




…三人の女子がいる。




「バカかお前は!俺たちが探しているのは澪だぞ!?それなのに違う女子を見つけてどうすんだよ!?」


「無駄な争いは避けたいのに…ここはアンタを生贄にするしかないわね。」


「そんなぁ…!俺たち親友だろ?」


「「誰が?」」


「…俺、明日からもう学校来ないわ。」




それは最高の話だな。


最近、キャラが多くなってきたからな。


いらないヤツには消えてもらわないと。






…意外としぶとく残ってそうだけどな。






「あの〜、ちょっといいですか?」


「ん?」




大地を責めていると、女子三人組の大人しそうな子…さっき二番目に喋った子…が話しかけてきた。




 

…何かヒカリとキャラ被ってないか?







 

「私たちってもしかして使い捨てキャラなんでしょうか?」


「知るか!!」




いきなり何を聞いてくるんだコイツは!?


それが初対面の人に話す内容か!?




「……初対面の人にいきなりそんな事聞いたらダメだよ…」




今度は澪とキャラが…






「……使い捨てになりたくなかったらレギュラーを超えればいいだけなんだから…」


「あ、それもそうですね!」


「待てやコラ!」






何なのコイツら?


いきなり出てきていきなり変な事言い出して…


使い捨てだろ?




「二人とも!いい加減にしなさい!」




お、最後の一人はマトモか?




「アンタらが喋ってばっかりだと私が目立たないでしょ?」




 

「大地!テメェよくもこんなヤツら見つけやがったな!個性的すぎるじゃねぇか!どうするんだよこんなヤツら!」


「こうなったら名前を名乗られる前に退場させるしかないわね。」




そうだな、名乗られたらまた登場しかねないしな。


キャラ被ってるヤツが何回も出るとややこしいし。




「……それって名乗ればまた出てもいいって事…?」


「いや、そういうわけじゃ…」


「それじゃ私から名乗るわ!私一番喋ってないし!」


「私も出たいです!」




…………。




 

「…悠希。」


「…わかってる。」


「え?何するの?俺だけ仲間外れ?ねぇってば?聞いてる?」 




…大地よ、お前はすでに仲間ではない……




「逃げるぞ!!」


「ラジャー!」


「待てよ!俺置いてきぼり!?」


「そこの女子三人組!コイツで憂さ晴らししてくれ!」


「は〜い♪」×3


「ウソォ!?捨てられた!?ちょっ…やめ…近寄るな〜!少し前だったら嬉しい状況だったけど、今はちょっと…!」




よし!


これでOK!


アイツらはもう今後出てこないだろう。




…あっ、大地は出るからな?


そこんとこ勘違いしないでね。










〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「ところで悠希、これからどうする?」


「そうね…2人っきりになっちゃったし…」




あの三人(+1)から逃げた俺と悠希は、周りに人がいない事を確認して木陰で休んでいる。



…まぁ、この林の中のほとんどが木陰なんだけどな。




「…2人っきりか……しかもこうやって人から隠れるようにしてるなんて…なんかさぁ、デート中に友達に見つかって逃げて隠れてるって感じしない?」


「いや、別に。」


「…あっそ!」




いきなりコイツは何を聞いてくるんだ?


しかも何か知らんけど怒ってるし…






「………。」


「………。」




…しばらく沈黙が流れる。


時折、悠希がブツブツと呟いては頭を掻いている。


…考え事をしてる時によく見るクセ。


昔から何も変わっていない…




「…やっぱり恭也はハッキリ言わないとわかんないのかなぁ?昔からそれとなくアプローチしてるつもりなんだけどなぁ…」


「…何の話だ?」




いきなり口を開いた悠希の話は俺にはよく理解できなかった。


…コイツ、俺に何かしてきたっけ?


殴られてばかりの記憶しかないんだけど…






「ほら、全然気づいてないでしょ?私がずっと恭也に対して持ち続けてきた『想い』を。」




…『想い』?


コイツが俺に?






「それって…」


「『どんな想い?』って言うんでしょ?わかってるよ。恭也の鈍さは。…全く、他人に関しては鋭い時もあるのに、自分の事に関してはものすごく鈍いんだから…」


「うっ…」






「こんな時に言う事じゃないのはわかってる。けど、今じゃないとダメな気がするの。他の時だったらきっと邪魔されるだろうから…だからこそ今恭也に伝えなきゃいけないの…!私の…気持ちを…!」


「………。」


「恭也…私は…!」 












〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




【状況整理】



恭也&悠希⇒悠希が恭也に…


大地⇒多分失格…?


澪&千秋&スイレン⇒手を組んで行動。

スイレンが無線で指示、千秋は他のA組の人と協力して他クラス狩り、そして澪は……


その他⇒失格



「ちょっと!その他って何よ!適当過ぎでしょ!」


「…カゲリちゃん、落ち着いて。」


「…でも確かにこれはムカつくな。」


「くだらねぇな…そんなのどうでもいいじゃねぇか。」


「いや、黒城殿の言う事はもっともだ。赤樹、お前も本当はムカついてるだろう?」


「じゃ私が訂正してもらえるようにお願いに行くわ♪大丈夫よ。爆薬持ってお願いすればいいだけだから♪」


「ヤメロ!」×全員




 

【残り人数】



A組⇒13/41


B組⇒8/41


C組⇒6/41


D組⇒10/41


E組⇒12/41

今回はちょっとどうでもいい裏話を…       今回登場した女子三人組は私が昔書いた小説の登場人物でした。       今いるキャラもその影響を受けている部分があります。            ちなみにあと二人いたりします。(さすがに多すぎても困るので今回は登場しませんでした。)     とりあえず今後登場予定はありません。      要望があれば再登場、もしくは新連載という手もありますが…多分要望はないでしょうからこのまま消えると思います。                 それでは今回はこの辺で。            感想等お待ちしています。

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