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第28話〜久々の部活・久々の登場!

 

「よーし、それじゃ部活動を始めますよ?」


…何か久々部活に出るのも久しぶりだな。

いや、別に今まで部活をサボってたりしたわけじゃないぞ?

前までテスト期間で部活動が無かったからだ。


説明するまでも無いし今さら?みたいな感じだが一応説明しておくと、今はもう放課後で部活の時間である。

…本当に説明するまでも無かったな。


さて、久しぶりの部活っていってもなぁ…


…………。


…俺は一体何したらいいんだろう?

覚えてないかもしれないが俺たちが入っている部活は『発明部』と言って、緋乃姉妹が作った部活だ。

部活時間は自由に過ごしていいという条件で入ったんだが…

する事がないっていうのが問題なんだよな… 

ヒカリは何かの設計図書いてるし…

カゲリは何か造ってるし…

澪は本読んでるし…

大地は…

あれ?そういえば大地は?


「…いや、ここはこうした方がいいんじゃないか?」


「そうですね。ならここはこうして…」


何だ、ヒカリと一緒に考えてたのか。

…って何!?


「何で大地がヒカリと一緒に設計図作ってるんだ!?」


「ふっ、それは俺の頭脳が認められたということさ!」


んなわけ…あ、否定できねぇや。

確かに頭はいいし。


「大地さんが手伝ってくれるおかげで、より良い発明品が出来そうですよ♪」


…それはなによりで。

っていうかコイツらテストが終わったくらいからけっこう仲がよくなったみたいだな。

何かあったのかな?


…で、結局俺は何をしたらいいんだろう?

読書はイヤだし、他の三人の手伝いなんか俺には出来ないし…


『おい、ヒマなら俺の相手してくれないか?俺もヒマなんだ。』


へー、俺以外にもヒマなヤツがいたんだ。

…え?


「ん?キョーヤ何か言った?」


「いや、俺は何も言ってないが…」


「……でも…声がしたよね…」


「この部室には『俺』って言うのは俺か恭也しかいないはず…」


…………。

じゃ誰の声?

他の人も聞いてるから幻聴ではない。


「……このスピーカーから聞こえたんだけど…気のせいかな…?」


澪が言っているのは、ヒカリが使っているノートパソコンの横に置いてあるスピーカーだ。

本体は閉じられたままで今は使っていない。


…何でそんな所から声が?

も…もしかして…幽霊とか言わないよな?


「あ、そういえば忘れてましたね。」


みんなが固まっている中、ヒカリは何かを思い出したようで、そのパソコンへと向かって行く。

…何かの発明品か?


「ヒカリ?私がいない間な何か造ったの?」


どうやらカゲリも知らないみたいだ。


「うん。カゲリちゃんが恭也さんと出かけている間にね。まぁ、これはどっちかと言うと『造った』じゃなくて『直した』って言う方がいいのかな?」


『直した』…?

一体何を…?

いや、待て、心当たりがあるぞ!

もしかしてコイツは…


『よ、みんな。久しぶり…かな?何せ時間感覚が無いもんだからな。よくわからんが多分久しぶりだろ。』


ヒカリがノートパソコンを開くとそこには見慣れた顔が映っていた。


「え…?この顔って…キョーヤ…?」


そう。俺の顔だ。

これで俺の予想が確信に変わった。


「……もしかして…」


「お前…『ニセ恭也』か!?」


『正解♪』


大地の問いにパソコンの中の顔が笑いながら答える。 

…この前、緋乃姉妹が造った『代理ロボ君』とか言うのに入れた俺の人格だ。

と言っても、さすがに全部の記憶は引き継げなかったため、俺の過去の記憶しか持っていない。(緋乃姉妹や澪に関する記憶は付け加えていたそうだ。)

そして、暴走してしまったコイツは最終的に緋乃姉妹の発明品によって破壊されたはずだ。


「実はあの後様子を見に行ったらまだメインブレインは無事だったんですよ。大事なデータだったから絶縁体で守っていたのを忘れていて…体は全部ダメになってしまいましたけどね。」


…そしてそれをコッソリ持ち帰ってパソコンに移したってわけか?

また暴走したらどうするんだよ?


「今度はもう暴走しても大丈夫ですよ。体もありませんし、このパソコンはネットに繋げてませんから。電脳世界にイタズラする事も出来ません。ついでに言えば、そのパソコンには大事なデータは何も入っていませんからパソコンのデータを消されても何の問題もありません。」


『そういう事。簡単に言えば俺はこの中に監禁されているって事だ。』


…少し不安だが、それなら大丈夫だろう。

多分……。


『そうそう、いつまでも偽物扱いされるのはヤだから俺の事はKYO-YAと呼んでくれ。』


うん。字体は違うけど発音が同じだから意味ないよね。

本当に俺の人格か?


…あれ?

いつの間にかみんなさっきまでやっていた事の続きをやっていた。

関心薄すぎない?

俺の人格なだけに少し悲しいぞ?


『…で、話し相手になってくれないか?どうせヒマなんだろ?』


「…まぁ、確かにそうだが。話すって言ってもお前が知ってる事は俺も知ってるだろ?」


『だから、過去の話をさぁ…』


「え〜!キョーヤの過去!?聞きた〜い♪」


…こういう時は行動早いな。

っていうか何か造ってたんじゃなかったっけ?


「とりあえず却下で。俺はもう過去は思い出したくない。」


「え〜…?」


何でお前が残念がる?


『つまんねぇの。あの頃はそれなりに楽しんでたじゃ…』

「…そんなに消えたいのか?」

『いや、スマン!だからそのイスを下ろして!?壊す気満々でしょ!?』


おっといけない。

ついカッとなってしまった。


『危ない危ない…やっと出番が来たのに、早くも退場かと思ったぜ。』


おい!触れてはいけない話はヤメロ!

俺もたまにやるけど…


『…それなら逆に今のお前の話を聞かせてくれよ。』


え?

今の俺の話…?


『あの時から随分と性格が変わっちまったみたいだし、周りの連中も面白いのが多い。俺の記憶にない事をほんの少しでもいいから教えてくれないか?』 


…確かにな。

仕方ないな、説明してやるか。


「そうだな…かくかくしかじか…ってことがあったんだ。」


『なるほど…ってそんなのでわかる訳ないだろ!?もっと詳しく説明してくれ!』


…たまにはつっこまれるのもいいかも。

普段はあんまりこういう事無いからな。


『…おい?一体何考えてる?』


パソコンの中の顔が明らかに怒っている。

大事な話しの最中にボケたら当然怒るよな。

…でも自分の顔に怒られてもなぁ…


「お前さぁ、顔変えれないの?」


『何だいきなり!?何でそんな話しになるんだよ!?』


「自分と同じ顔に話しかけるのって抵抗ない?何か鏡に向かって話しかけてるみたいで。」


『…まぁ、出来なくはないけど……これはどうだ?』


その声と同時に画面の中の顔が変わっていく。

さっきまでの顔と変わり、そこには目つきの悪い少年の顔があった。

髪は今の俺よりも長く、細い目を少し隠すくらいだ。


「…そんなに壊されたいのか、お前は?」


『懐かしいだろ?これしか思い浮かばなかったんだよ。』


「今すぐ別な顔に…」

「……もしかして…これって………昔の恭也君…?」


うぉっ!?

いつの間にか俺の背後に立っていた澪に見られてしまった。

澪が言った事を聞いて、他の連中も集まってきた。


「え〜!?これが昔のキョーヤ!?」


「……今と全然違う…何て言うか…不良…みたい…」


「KYO-YAが何であんな性格なのか何となくわかる気がしますね。」


「見た感じめちゃくちゃ暗そうだしな。」


みんなが画面の中の顔に注目する。

俺はその顔を思い切り睨みつけながら文句を言う。


「早く変えろ!」


『ハハ、別にいいじゃないか。俺にはこの顔が一番似合ってるんだからな。みんなそう思わないか?』


KYO-YAの問いにみんなが確かにと言い出した。

マズい!

このままだとこの顔がKYO-YAの顔として決定してしまう!


「俺は反対だ!もともと俺の人格なんだからお前らに文句は言わせないぞ!」


「え〜…だって性格と顔がピッタリじゃん?絶対この顔の方がいいって。」


だからイヤなんだよ! 


「もしかして、この顔のせいでイメージダウンになるのを防ぎたいのか?」


どんな理由だ!

お前と違うんだよ!


「恭也さん、人は見た目でなく中身ですよ。だから気にしないでください。」


だから違うって!


「……この顔で困る事がないなら…別にこのままでも…」


いや、だから困ってるんだって!


「……もし…困る事があるなら…ちゃんとした理由を言って…」


…なっ!?


『おぉ、いいね!ほら、恭也。理由を言って見ろ?』


この野郎…!

言える訳ないだろ…


「…わかった。KYO-YA、お前はその顔のままでいい。」


『サンキュー♪』


「だが、昔の事を話すのはやめろよ。」


俺はそれだけを告げて席を立った。


「…キョーヤ?どうしたの?」


「その顔を見たら気分が悪くなった。少し休む。」


顔を変えろなんて言わなきゃよかったな。

まさかこんな事になるなんて…

頭が痛ぇ…


「この顔を見て気分が悪くなったんなら…少しイタズラしちゃう?」


え…?


『おい!何を…ヤメローーーー!!!』


い…一体何をやってるんだ!?


「ここをこうして…♪うん、いい感じ♪」


「こうするのもいいんじゃないですか?ほら、似合いますよ(笑)」


「いや、ここはこうだろ。んでもってこっちはこうして……プッ!」


「……ミミ…ミミ…面白いかも…」


いやいやいや!

本当に何してんのお前ら!?

慌ててKYO-YAの様子を見てみると…


「…………」


『…………』


「…………プッ」


『笑うんじゃねぇ!!』


笑うしかねぇじゃねぇか(笑)

長かった髪はオカッパにされ、目もパッチリとしてマツゲも長くされている。

さらに顔には厚化粧が施され、ヒドいことにネコミミまで付けられていた。

これはもうイタズラってレベルじゃねぇな。

原型留めてねぇじゃねぇか。


『恭也、助けてくれ!修正プログラムがロックされて直せないんだ!』


「いや、それはそれでいいんじゃねぇか?しばらくみんなに遊んでもらえ。」


「よし、じゃここをもうちょっと…」


『イヤだーーーーーーーーーっ!!!!!』


どんどんKYO-YAの顔が書き換えられていく。

…面白そうだな。


「おい、俺も参加させてくれ。」


「いいよ〜♪」 


『ふざけんな!!!』


…口が悪いな。

よし、そういう時は…


「ヒカリ、コイツの音声を変えることはできないのか?言語変換機能みたいなやつ。」


「できますよ。」


『なっ…!?いい加減に……してくれって感じなんですけどぉ!!』


「ハハハハ!ナイスだぜ、恭也!」


「……クス…」


ハハハ!これで少しは気分が晴れたかな?










…結局その後もKYO-YAで遊び続け、最終的にワケのわからない生き物になっていた。


『ぉまぇら…覚えてらっしゃい!』


「お前もう喋んない方がいいぞ。笑われるだけだから。」


『…………』 


「アハハ!本当に黙っちゃった!」


『黙ってても笑われるじゃないの!!』


カゲリが笑った事に対してかなり怒ってるみたいだが、今のコイツの顔だと全く恐くない。

…これはもう俺らのオモチャ確定だな。


『ちょっとぉ!早く直してほしいんですけどぉ!』


「おっと、もう帰る時間かな?じゃまた明日ってことで。」


『チョベリバ〜!』


いつの言葉だよ!?

…ってかそれってどんな意味だっけ?

最悪とかそんな感じの意味だったか?


「じゃあな、KYO-YA。また明日遊ぼうぜ。」


『え?ちょっ…マジ?せめて声だけでも直して欲しいみたいなぁ?』


KYO-YAの言葉は無視してみんなが教室から出て行った。

まだKYO-YAの声が聞こえるが、まともに聞くと笑ってしまうので聞き流している。


「あ〜、面白かった〜♪また明日もKYO-YAで遊ぼうっと♪」


「……次はウサミミでもつけてみるかな…」


…意外と澪ってこういうの好きなのか?


「でもあんまりKYO-YAで遊ぶのもかわいそうじゃありませんか?」


確かにそうだけど、アイツはあれくらいやられてもしょうがないくらいの事をしたんだからいいんじゃないか?

…元俺の人格だけど。


「……なら本物にやれば…?」


ハハハ、それはそれで面白そうだな。

…ん?本物?

それってもしかして…俺のこと!?


「その手がありましたね。」


いや、そんな手はないよ!?

頼むからその発想はヤメロ!!


「キョーヤ、明日よろしくね♪」


え?もう決定事項?

本人の了承無し?

人権無視?


「……確か近くにコスプレ用のものを扱ってる店があったはず…」


余計な情報を与えるなって!


「じゃあ、そこに行って何かいいもの無いか見てこよう♪」


ほら、乗り気になりだしちゃった。

こうなったらもう止められないな…

もうどうにでもしてくれ…


「どうした恭也?元気が無いぞ?」


あいつらのせいだよ!


はぁ…KYO-YAもこんな気持ちだったのかな?

次からは少しいたわってやるかな?


「キョーヤってキレイな銀色の髪してるから絶対に女装が似合うよね♪どうしよう、キョーヤが私よりかわいくなっちゃったら♪」


「やっぱり女装と言ったらメイド服がいいんでしょうかね?」


「……ゴスロリ風にしてみたいな…」


お前らさっきから何話してんだよ!?

誰かこいつらを止めてくれ!! 


「恭也、長い人生にはこんな事もあるさ。運命ってことで諦めな。」


やな運命だなオイ。




…マジで明日学校休むかな?

最近新しいキャラや出番が少ないキャラを使い始めてますが…いいんでしょうかね?      ほとんどのキャラは使い捨てにしようとしてたんですが、ネタに出来そうなのがたまに復活しちゃうんですよね(苦笑) 『KYO-YA』は当初から復活させる予定ではありましたけどね。     あんまりキャラが多くしたらダメなんでしょうけども…近々、また新しいキャラを増やす予定です。(←えっ!?)    あくまで予定ですけどね(笑)         それじゃとりあえず今回はこの辺で。

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