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第18話〜ニセモノの秘策

 

【廊下】


〈ヒカリ視点〉



「恭也さーん!」


「……神堂君…」


静まり返っている校内に私達の声が響き渡る。

私達二人は今、発信機を頼りに恭也さんのもとへ進んでいる。


「澪さん、もう少し大きな声出せませんか?それだと名前を呼んでいる意味が無いかと…」


「……無理…」


「…そうですか。」 


ダメだとわかっていたけど…もう少しくらいなら大きい声出せると思うんだけどなぁ。


「……………」


「……………」


会話が…ない。

私沈黙って苦手なんですよね(苦笑)

ここは私が話題を作らないと!


「…それにしても恭也さんはどこにいるんでしょうかね?」


「……さぁ…」


「……………」


「……………」


ほ、他の話題は…!


「そ、そういえば大地さんって気絶ばかりしていると思いませんか?」


「……きっと作者にとって扱いにくいキャラなんじゃない…?」


「…何の話ですか?」


「……こことは別の世界の話…」


…それは普通に話していい内容ではないような気が……

あ、ダジャレじゃありませんよ?



「……あ…」


ん?

何か見つけたんでしょうか…


「どうかしましたか?」


「……トカゲ…」


「…へ?」


よく見ると確かに廊下の奥の方に何かが動いているのがわかった。

…それにしてもあんな遠くのモノが見えるなんて、実は澪さんって目がいいんですかね? 


「あれって確か…悠希さんが飼っていたやつじゃなかったですか?」


悠希さんのペットであるそのトカゲ(イグアナでしたっけ?)は私たちに気づくと私たちの方をチラチラ見ながら廊下の奥へとゆっくり戻っていった。


「……ついて来いってことかしら…」


「とりあえず行ってみましょうか。」


きっとこの先に恭也さんがいるはずです。

…私たちが恭也さんを見つけてくるまで頑張っていて下さいね、二人とも!










【音楽室前】


〈カゲリ視点〉


「はぁぁぁっ!!」


「うぉっ!?」


「おりゃぁぁっ!!」


「うわっ!?」


…本当にコイツって厄介ね……

痛みを感じない体のせいでこっちがいくら攻撃しても全然効果がないし、元が機械だから殴ったりするたびに手が痛くなるし…(泣)

こんな事だったらもう少し時間をかけてでも普通の人間と同じ感覚になるように作ればよかったなぁ…

…ちょっと後悔…… 


「よそ見してるんじゃ…うぉっと!危ねぇ!!」


「そっちも油断してるんじゃないわよ!カゲリちゃん大丈夫?」


「うん。大丈夫。」


私が油断していた所をニセキョーヤが襲ってきて、さらにそれをユウキが顔面に蹴りを入れて撃墜した。

殴ると手が痛くなるから攻撃方法はさっきから蹴りを中心にしている。


「…このままだと埒があかないわね。カゲリちゃん、何かいい方法ない?」


確かにこのままずっと闘い続けているのもかなりキツい。

…だとすると、さっさと電源を切って終わりにするのが一番楽かな…?


「アイツの首の後ろの辺りにスイッチがあるはず!それを押したらアイツは…」

「もっと早く言え!!」

「痛っ!!」


ユウキからチョップをもらった。

…もうちょっと手加減してくれてもいいんじゃないかな?

そりゃあ言わなかった私も悪いかもしれないけど、あのチョップはちょっと…いや、かなり痛かった! 


「さて、そうと決まったら行くよ!カゲリちゃん!」


「わ、わかった!」


私はまだ痛い頭を抑えながらいつでも戦闘できるように身構えた。

さぁ、ここからが本番だ!!



「あれ?カゲリちゃん?何で涙目になってるの?」


いや、ユウキのチョップのせいだから!!










【玄関ホール近くの廊下】


〈ヒカリ視点〉 


私たちは悠希さんのペットであるイグアナについていき、もうすぐ玄関ホールに着く所までやって来ました。

発信機の場所や闘うのに適した場所から考えるとそこに恭也さんがいる可能性が一番高いはずです。


「…それにしても恭也さんがニセモノに負けてしまうなんて考えにくいですよね。何か卑怯な手でも使われたんでしょうか?」


今更ですけど、ふと浮かび上がってきた疑問を澪さんに聞いてみた。


「……確かにそうね…記憶を全部引き継いでいないんだから今の神堂君の戦法を知らないニセモノの方が劣勢になるはずなのに…」


「どうやってその差を埋めたんでしょうね?…あ、着きましたね。」


話をしている間に私たちは玄関ホールへと到着した。

悠希さんのイグアナはちょうど私たちの位置からは死角になる柱の影へと走っていった。 


…きっとそこに恭也さんがいるはず!


「恭也さん!大丈夫ですか!?」


「……神堂君、そこにいるの…?」


私たち二人はその柱の場所へ駆けていってその影を見てみた。


「「…………!!!」」


確かにそこに恭也さんはいました。

…でも体はボロボロになっていて、体のあちこちからは血が出ている。


「…ヒカ…リ…に…小織…さん…か…?」


恭也さんは辛そうに視線を上げ、かすれた声で話しかけてきた。

…どうやらニセモノの恭也さんは本物の恭也さんを殺さないで行ってしまったようですね……


「…悪い…な…あと少し…で…倒せそう…だった…のに…な…」


「恭也さん!無理しないで下さい!!」


「……そうよ…もしアナタが死んでしまったら誰が主人公になるの…?……あとツッコミも…」


いや、今そんな事言ってる場合じゃないですから!?


「……いい、神堂君?…この小説のジャンルは『コメディ』なんだから…そんなケガなんかツッコミをしている内に治るはずよ…」


「…あの、澪さん?何の話を…」


「……気にしたらダメよヒカリさん…」


…思いっきりムチャクチャな話ですね(苦笑) 

そもそも最近の話を見てみると作者自身ジャンルを忘れている気がしますからね…


……………。


作者に代わってお詫び申し上げます。



「…それもそうだよな……いつまでもこんな所で…休んでいる場合じゃ…」


「いや!今の話に納得しなくていいですから!!安静にしていた方がいいですよ!?」


…でも気のせいかさっきより少し元気になっているような……

恐るべし!『コメディ』パワー!!


「…早く行かないと…アイツが…他のヤツらを襲う前に…!」


「それなら大丈夫ですよ。今カゲリちゃんと悠希さんで食い止めてますから。」


「…なん…だと…!?」


「キャッ!?」


急に恭也さんが私の肩を掴んできた。いきなりの事に私は少し驚いてしまった。


「…マズい!早く…アイツらの所へ行かないと…!」


「…?そんなに心配しなくても…カゲリちゃんも体術には自信がありますし、二対一なんですからきっとアイツの電源スイッチを…」


「…ダメなんだ!!」


…え?


「…あの野郎…スイッチを押されないように首の所に…………」










【音楽室前】


〈カゲリ視点〉 


「はぁ…はぁ…」


「あと一歩なのに…」


「ふん、そんなんじゃいつまでたっても俺を倒せないぞ?」


さっきから何回かアイツのスイッチを押すチャンスはあった。

でも、素早い身のこなしのせいでなかなか押すことができない。 


「一体どうしたら…」


「…ふふふ、こうなったらあの作戦を使うしかないようね?」


あの作戦!?

それって一体…!?


「名付けて『あっちむいてホイ作戦』!!」


いやいやいや!!

100%無理だから!!


「行くよ!」


行っちゃダメだって!!


「よし、来いや!!」


向こうものってきちゃった!?


「「ジャンケンポン!!」」


「あっちむいてホイ!!」


「…セーフ!ほら、次行くよ!」


「「ジャンケンポン!!」」 


「あっちむいてホイ!!」 


「「ジャンケンポン!!」」


「あっちむいてホイ!!」


「「ジャンケンポン!!」」


「あっちむいてホイ!!」


…何ていうかバカバカしいんだけど…

ヒマだからこの勝負の解説でもしてようかな?

現在13回目のジャンケンをしている所でユウキは今の所0勝13敗で一回もあっちむいてホイをやっていない。

…あ、また負けた。

ユウキってジャンケン弱いなぁ。

でもあっちむいてホイを全部かわしているのも運がいいけど。


「「ジャンケンポン!!」」


「げっ!」


「やった!ようやく勝てた!」 


いや、勝ったのはいいけどそれでどうやってスイッチを…


「それじゃ行くよ!あっちむいて〜…」


ガシッ!


「…ん?」


え?何で頭を…

まさか…!


「ホイッ!!」


ドガァッ!!!


「ぶっ!?」 


やっぱり床に叩きつけたーー!!

ルール無用じゃん!

…でもこれはチャンスだ!


「ユウキ!早くスイッチを!!」


「わかってる!さぁ、トドメよ!ニセ恭也!」


これでやっと終わる…


「ククク、スイッチを押せるものなら押してみやがれ!」


…!

この状態でもこんなに余裕ぶるなんて…

ただのハッタリ…?

それとも……


「キャーーー!!?」


えっ!?


「ユ…ユウキ!?どうしたの!?」 


「コイツの首に…!!」


もしかしてコイツ、首になにかとんでもないものを仕掛けて…


「ゴ…ゴキブリが…!」


……ゴキブリ?


「ククク、どうだ?これならスイッチを押せないだろ?」


「クソッ!卑怯者め!!」


…何ていうか……




ショボッ!

更新遅くなってスミマセン。  これからも遅くなることは多々あると思いますがそこら辺はご勘弁願います。  短いですがとりあえず今回はこの辺で。

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