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第99話〜人生最大のピンチ!?

 




【廊下】


《ドドドドド…!》



「待て恭也!それは俺のだ!」


「うるせぇ!!追いかけてくんな!!」




まだ1時限目が終わったばかりだっていうのに…!


何で俺が大地のバカから逃げなくちゃいけないんだよ…!




「早く俺のノートを返せ!!宿題くらい自力でやってこいよ!」


「ちょっとくらい貸してくれてもいいじゃん!お前ならノート無くても問題ないだろ!」


「俺のノートは女の子以外には貸さん!!てか、ノート無かったら授業受けれないから!」




男女差別はよくないんだぞ?


…ってことでこのノートは借りる!


文句は言わせん!!




…何か全体的に俺が悪いように見えるかもしれないけど、違うよ?


はっきり言って俺は何も悪くないよ?


だって宿題もちゃんとやってきたし、ノートだって毎回ちゃんと書いてるから問題ないもん。



…すべての元凶は悠希だ!!


アイツが俺のノートを勝手に持って行かなければこんな事には…! 




「早く返せって!!」




…しつこいなぁ。


こうなったら授業が始まるギリギリまでどこかに隠れてるか…


次の門を曲がったら近くの教室に隠れるとしよう。




「あ!後ろにカレンちゃんが!!」


「うそぉ!!?」




よし!


今の内に…!






《…ガチャ!!》


《バタン!!》




ふぅ…


これで少しは時間が稼げるはず。


さすがに授業が始まったら諦めるだろ。



…席が近いからまだ返せって言ってくるかもしれないけど。


まぁそうなったらその時に何とかするとして…



とりあえず、どこか物陰に隠れないとアイツがここに来たらすぐに見つかる…………




………?


…あれ?


こんな教室…あったっけ?



教室の中にあるのはたくさんのロッカー…


机なんか一つも無いし、広さも普通の教室より狭い…



こんな所、今まで入った事無いけど…


…ここ、どこ?






『恭也ーっ!!どこに行った!!出てこい!!』




うるさいな…


もう来たのか。


そうだな…考えるのは後にして、とりあえずこのロッカーにでも隠れようかな?






『…まさかアイツ、ここに隠れたんじゃ?』


「!?」




ドアの向こうから大地の声が聞こえる…!



まずい…!


早く隠れないと…!












『…いや、いくら何でもアイツが《女子更衣室》なんかに隠れるわけないか。』




…へ?


今アイツ何て言った?


《女子更衣室》…?


どこが?


ここが?


俺が今いるこのロッカーしかない教室が…?



…………。



………えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?


いやいや…!?


え…!?


ちょ…ま、まじで!?


た、確かに普通の教室なんかと違うけど…!?


まさかの《女子更衣室》!?


だとしたらロッカーに隠れようとしたらダメじゃん!?


見つかったら変態じゃん!?



…いや、ここにいる時点でマズいか!?


い、急いでここから出ないと…!



…って大地がいる限り出れないじゃん!?


お前早く別の所を捜しに行け!!




『…念のためこの中も調べてみるかな?』




バカかお前は!?


わざわざこんな所を調べようとするな!!


見つかったらどうなるかわかってんのか!?




《…キィ…》




え…!?

いや…ちょっと!?


ドアが少しずつ開いてきてるよ!?


まさか本気で……!?















『ダ、ダイチ!?』


『何やってるんですか!?』


『!?』

「!?」




い、今の声は…!?




『ヒ、ヒカリ!?それにカゲリちゃんも!?』


『大地さん…?そこがどんな場所かわかってますよね…?』


『い、いや…!これにはわけが…!』


『言い訳しないでください!!』




よ、よし!

いいぞヒカリ!


ナイスタイミング!


その調子で大地を別な場所に追っ払ってくれ!




…一応確認しておくけど、今の声はヒカリだよな?


ヒカリとカゲリって声まで同じだから区別がつかん…


今のは敬語だから多分ヒカリだろ。






女の子の声1:

『…ヒカリ〜?何かあったの?』


女の子の声2:

『げっ!?変態男がいる!?』




…おっ?


他の人も集まってきたみたいだな…



…でも、ギャラリーが増えたらここから出れないんだけど…




大地の声:

『俺は変態じゃない!女の子の味方だ!』


多分カゲリの声:

『…今女子更衣室に入ろうとしてたじゃん。』


女の子の声3:

『マジ!?サイテー!!』


大地の声:

『だからそれは…!』


多分ヒカリの声:

『言い訳するなんて見苦しいですよ!』


女の子の声4:

『こんな変態には制裁が必要ね…』


女の子の声5:

『みんなやっちゃえーっ!!』


女の子たちの声:

『おーーーっ!!』


大地の声:

『ち、ちょっと待って………ぶへぁっ!!?』



《ドガッ!!》

《バキッ!!》

《ズドッ!!》

《ドスッ!!》

《ボンッ!!》




すごい音がきこえるんだけど!?


ドアの向こうは地獄絵図!?


てか、『ボンッ!!』って何だよ!?


緋乃姉妹の爆弾か!?


俺も見つかったらああなるの!?


余計に見つかるわけにいかなくなったじゃん!


みんな早くいなくなってよ!



…あれ?


そういえば何か違和感が……



…………。



…何で女子の声しか聞こえないの?


しかも結構人数多いし……






カゲリorヒカリの声:

『ふぅ…スッキリした♪』


女の子の声6:

『あれ?ヒカリちゃんはもういいの?ヒカリちゃん優しいね。』


カゲリorヒカリの声:

『私はカゲリだよ?だってこれから体育なんだよ?体力残しておかないと遊べないじゃん♪』


女の子の声6:

『体育は遊びじゃないと思うんだけどなぁ…』




へぇ…


アイツら次は体育か…


なるほど、女子しかいないのはそれが理由か。


体育だったら着替えなくちゃいけないもんね。






…死刑宣告!?


大地を始末したらこの中に入ってくるってことだろ!?


完全に逃げ場ないじゃん!?


大ピンチじゃん!?




多分カゲリの声:

『みんなはまだお仕置きしてるの?私、先に着替えてるよ?』


女の子の声7:

『うん。もう少しストレス解消する。』


多分カゲリの声:

『ヒカリもほどほどにね?』


多分ヒカリの声:

『わかってますよ…。でも、二度とこんな事をしないように懲らしめなくちゃ…』


多分カゲリの声:

『あ…はは…。じゃ先に入ってるよ?』




ち、ちょっと待て!!


と、とりあえず今窓から出るから…!






《…ガチャ》




「…あ。」

「…え?」




あ、開けるの早いよ!!


もう少しゆっくり入ってきてくれ!!




「キョ…!?」


(しーーーーっ!!)




幸い、カゲリは一人でここに入ってきたから他の人には気づかれてない…!


とりあえず大声を出されたら困る!!




(…あ!)


《…パタン!》




カゲリは俺の言いたい事を察してくれたのか、大声を出すのを止め、ドアを閉めてくれた…



…セーーーフ!!


まずは第一関門(?)突破!!




(な、何でキョーヤがここにいるの!?)


(…こ、これには深いわけが…)




…大地のノートを奪って逃走中に間違って入ったなんて言えないしな…


とりあえず黙っておこう…




(それより、協力してくれないか!?)


(…盗撮を?)




そんなわけねぇだろ!!


ふざけてるヒマは無いんだよ!!




(ここから脱出するのをだよ!何とか気づかれずに脱出したいんだけど…!)


(そんなのムリだよ!だって廊下にはみんないるし、窓から逃げるにしても足場なんか無いもん!)


(発明品で何とかなんないのか!?)


(い、今持ってる中にそんなの……)






女の子の声8:

『…よし!これだけやれば十分ね。』


女の子の声9:

『そうだね。早く着替えよ。間に合わなくなっちゃう。』



(…!!)


(キ、キョーヤ!?もうみんな来ちゃうよ!?)




マ、マズい…!?


みんなが中に入ってくる…!?


何かいい方法は…!?




(と、とりあえずこの中に隠れてて!!)


(うわっ!?) 



《ドンッ!!》

《バタンッ!!》



《…カチャ》



女の子1:

「…あ〜、いいストレス解消になった♪」


女の子2:

「あれ?カゲリさん、先に着替えるんじゃなかったの?」


カゲリ:

「そ、その…!や、やっぱりみんなを待ってた方がいいかな〜って思って…!あはははは…」




いった〜…!


そんなに勢いよくロッカーに押し込めなくてもいいのに…


…まぁ、おかげで助かったけど。


こうなったらみんながいなくなるまでここに隠れてるしかないか…




(隙間から覗いたりしたらダメだからね!)


(そんな事しないって!それより…ここって本当にバレないのか?)


(大丈夫!私が使うってことにしておけば誰も開けないから!)




…まぁ、確かに人のロッカーを勝手に開けるヤツなんかいないだろうけど…




(…お前はどうやって着替えるんだ?)


(………あ。)




やっぱり考えてなかったか!!


使うと言っておいて、ロッカーを開けないで着替えたら不審に思われるだろ!


どうするんだよ!?




女の子3:

「それにしても…女子更衣室に入ろうとするなんて、やっぱりあの男は変態だよね。」


女の子4:

「どうする?実は他の人がすでにここに潜んでたら?」


女の子5:

「そんな事あるわけないじゃん♪でも、もしいたらまたボコボコにしてやる♪」


女の子6:

「そうだね〜♪」




…笑えねぇ!


普段なら何でもない会話も、今はとても怖く感じる…!




ヒカリ:

「…?カゲリちゃん?どうかしたんですか?」


カゲリ:

「え!?…な、何が!?」


ヒカリ:

「何か落ち着きがないというか…」


カゲリ:

「え…!?そ、そそ…そうかなぁ…!?」




お前、ウソつくのが下手すぎるぞ!?


動揺してるのがバレバレだろ!


なんとかごまかせよ!




ヒカリ:

「…もしかして何か隠してるんじゃないですか?」


カゲリ:

「ふぇ…!?そ、そんな事……!?」




くそっ…!


このままじゃバレちゃう…!


カゲリ!

頑張ってくれ!










女の子7:

「ヒカリンてば心配性だね〜。カゲリンが落ち着きないのはいつもの事じゃん?」


女の子8:

「そうそう。いい加減妹離れしたら?」


ヒカリ:

「ま、まぁ…。…そうですね。あまり詮索してもダメですね。気にしない事にします。」


カゲリ:

「…ほ。」




あ、危なかった〜…!


『女の子7・8』、ナイス!!


誰だか知らないけどありがとう!!


これで何とか難を逃れることが……








女の子7:

「…ところでカゲリンは着替えないの?」


カゲリ:

「へっ!?そ、そそ…それは…!」




女の子7ーっ!?


もうこれ以上カゲリに付きまとわなくてもいいよ!?


お前の役目はすでに終わったから!!




カゲリ:

「…そ、そうだ!私、忘れ物してきたから取りに行かなくちゃ!」




…あ、逃げた。


いや、これがベストなのかもしれないな…


あのままだとバレちゃいそうだし。




カゲリ:

「それじゃ取りに行ってくるね!私が戻ってくるまで絶対にロッカー開けちゃダメだからね!?いい!?絶対だからね!?」




ちょっと待てーーーーーーーっ!!?


その言い方はアウトだろ!?


それ、フラグってやつだから!!


わざとか!?

わざとなのか!?


俺を陥れたいのか!?




女の子7:

「あら〜…。カゲリン、行っちゃったね。」


ヒカリ:

「行っちゃいましたね…」


女の子7:

「…………。」


ヒカリ:

「…………。」




…何この沈黙…?


ま、まさかね…?


勝手に人のロッカーを開けちゃうなんて事するわけないよね…?


お、俺はお前らを信じてるよ…?






女の子7:

「開けちゃおっか♪」


ヒカリ:

「開けちゃいましょう♪」




テメェらーーーっ!!?


何結束してんだよ!?


人のロッカーを開けるヒマがあったらさっさと着替えていなくなれよ!



ってか、女の子7!!


前言撤回する!!


お前全然ナイスじゃねぇ!!


女の子8みたいにすぐにいなくなれよ!!




女の子7:

「さぁ、カゲリンのロッカーの中には何がはいってるんでしょう♪」


ヒカリ:

「カゲリちゃんのバッグはまだ置いてあるから中には何も入ってないはずなんですけど…カゲリちゃんのあの様子からして、絶対何か入ってますよね。」




ど、どど…どうしよう…!?


このままじゃ見つかるのも時間の問題…!


こうなったら猫の鳴き声でごまかすしか……



…ってそれは逆効果じゃん!?




女の子7:

「それじゃ開けるよ〜?」


ヒカリ:

「はい。」




こ…こうなったら…!!







《…グッ!》



女の子7:

「…あれ?」


ヒカリ:

「…?どうしたんですか?」


女の子7:

「何か引っかかってるのかなぁ…。開かないよ?」




内側から開かないように押さえてるからな!!


そう簡単には開けさせねぇ!!


少し怪しまれるかもしれないけど、もうこれしか方法がない…!


頼むからもう諦めて着替えてくれ!




ヒカリ:

「…やっぱりこのロッカー怪しいですね。」




いやいや、怪しくないよ!


俺はただの開かないロッカーだよ!


だから俺のことは気にせず早く着替えてどっかに行ってくれ!!




女の子7:

「カゲリンのことだから、また変な発明品でも隠してるんじゃない?」


ヒカリ:

「ありえますね…。」




『また』って何!?


前科あるの!?


あのバカやろう!!


変な疑いをかけられたせいでコイツらが余計にここを開けようと…!








ヒカリ:

「全く、カゲリちゃんが一人で作ったモノは危ないんだから私に見せるように言ってるのに…。後で注意しておかないと…。」




…へ?


…あれ?


普通、危険なモノがあると思ったら没収しようとしない?


放置?


注意だけなの?




女の子7:

「え?ヒカリンはどんなモノがあるのか見てみないの?」


ヒカリ:

「私が設計してない発明品はいつ爆発するかわかりませんから。カゲリちゃん、危険なモノばかり造るから怖いんですよ。ケガしたくなかったら無理に開けない方がいいですよ?」


女の子7:

「…開けるのやめとこっと。」




…カゲリ、ある意味ナイスだ。


でも感謝はしたくないな……




ヒカリ:

「さぁ、早く着替えちゃいましょうか。」


女の子7:

「え?カゲリンを待ってあげないの?」


ヒカリ:

「見られたくないモノがこの中に入ってるなら私たちがいない時じゃないと撤去してくれないじゃないですか。それとも、次からも危険物がある部屋で着替えたいですか?」


女の子7:

「…それはヤだなぁ。カゲリンには悪いけど、置いてっちゃおっか。」




…アイツ、どんだけ危険人物なんだよ?


とりあえず、そのおかげで助かったわけだけど……



…今度、アイツの持ち物検査してみようかな?


危ないモノがたくさん出てきそう… 






《…ガチャ》



カゲリ:

「…いやぁ〜、みんなお待たせ♪」


女の子7:

「カゲリン、遅いよ〜。」


ヒカリ:

「一体何を忘れたんですか?」


カゲリ:

「ま、まぁ…こ、細かい事は気にしないで。…ってあれっ!?もう着替え始めてるの!?」


女の子7:

「だってカゲリン遅いんだもん。」


ヒカリ:

「他の人なんかもう着替え終わってるんですから。早くしないと置いて行っちゃいますよ?」


女の子7:

「いや、寂しがり屋なカゲリンをわざと置いていくのもいいんじゃない?」


カゲリ:

「さ、寂しがり屋じゃないもん!!一人でも大丈夫だもん!!」


ヒカリ:

「じゃ置いていきますね。」


カゲリ:

「え…あ……え?」


女の子7:

「みんな、カゲリン少し遅くなりそうだから先に行ってていいって。」


女の子たち:

『わかった〜。』


カゲリ:

「…え?みんな…?」


ヒカリ:

「じゃ私たちも着替え終わったので先に行ってますね。…あ、それと何を隠してるか知りませんが、危険物は早く撤去しちゃってくださいね。撤去するならみんな見てない今がチャンスですから。それでは。」


カゲリ:

「ヒカリまで〜!?」




…危険物を保管してると思われてるからそうなるんだよ。


誰だってそんなモノがある場所にいたいとは思わないだろ。


とりあえず危険物を造るのをやめろ!!



…でも今回だけは咎めないでおいてやる。


それのおかげで助かったんだからな。







「…キョーヤ?みんな行ったよ?」


「…そうか。」



《キィ…》




…あ〜、ようやくロッカーから出れた〜…


すごく長く感じたな…




「…うまくごまかせてたのかな?」


「ごまかせてたんじゃないか?…誤解はされてたけどな。」


「誤解…?」


「危険物所持疑惑。」


「な…!?今日は何も持ってきてないもん!本当だからね!?」




…今日は?


ってことはいつもは?




「とりあえず、カゲリのおかげで助かったよ。ありがとう。」


「いいよ♪困った時はお互い様♪…それでね、私も困った事があるんだけど……」


「さて、チャイムがなる前に早く教室に戻るかな。」


「え!?あ…ちょっと待ってよ!?」




お前の言いたい事はわかってるよ…


どうせ『一人で着替えるの寂しいからあっち向いて待ってて』とか言うんだろ?


てか、さっきの会話を聞いてたらそれしかないな。


お前には感謝してるけど、歳を考えろ。



ってか、俺は今すぐここから出て行きたいんだよ。




「じゃあな。今回のお礼はその内するよ。」


「だからちょっと待ってって……!」


「さらば!」


「行かないでーっ!!」














《ガチャッ!!》



「女の子の困ってる声で復活!!!困った事があるなら俺が……!!」


「入ってくんなバカやろう!!」


《バキャッ!!》


「ごふぁっっ!!!?」




何考えてんだコイツ!?


いや、何も考えて無いのか!?




「ダ、ダイチ!?」


「…いや、ただの変態だ。名前で呼んでやる価値もないバカだ。」


「…言い過ぎだけど間違ってないね。」


「そうだ、一人で着替えるのが寂しいならコイツ置いとく?」


「いらない。…って、私は一人でも寂しくなんかないもん!!」


「それならいいんだ。早く着替えないと授業に遅れるから急げよ?じゃ俺はこの変態を保健室に運ぶから。」


「…あ、え?え、えっと…や、やっぱり寂しいかな…?」


「じゃあな。」


「聞いてない!?」




…とりあえず逃げる口実になったな。


お前のバカみたいな行動でも役に立つことがあるんだな?



…でも、お前の行動は女の子の味方というより、女の子の敵だぞ?


それくらいは理解しろよ?















〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



《ズルズル…》



…重いな。


何で俺がこんな変態をわざわざ保健室まで運ばないといけないんだよ…


そもそも、俺が大変な目にあったのもコイツが原因じゃ……



…いや、悠希が悪いのか。



まぁ、俺がコイツを巻き込んだみたいなものだからな。


保健室に運ぶ事くらいはしてやるか…



あ〜、俺って優しいな〜。




…………。


…あれ?


そういえばコイツ…最後に女子更衣室に入ってきたよな?


そして俺に殴られて気絶したって事は……



…もしかして俺が女子更衣室にいたって事知ってる?


気を失う直前、バッチリ俺の顔を見てるし……


…口外されたらマズくない?



……………。



……はぁ…


こうなったらやるべき事は一つしか無いよね?


本当はこんな事したくなかったんだけど…こういう状況なら仕方ないよね。


うん、そうだね。



さて、それじゃ……






…コイツの記憶を無くすためにボッコボコにしてやるとするか♪


いやぁ、本当はやりたくないんだけど、仕方ないよ。


とりあえず20発くらい殴っておけばいいかな?






「…ん?…あれ?ここは…?」


「…!?」




しまった!?


目を覚ましたか!?




「あれ…?俺…?何でここに…?」




…ん?


様子がおかしい…?



…………。



…もしかして……




「…大地?お前…さっきの事覚えてる?」


「…お?恭也…?さっきの事って?俺は教室にいたはずなんだけど…何で廊下でお前に引きずられてるんだ?」


「………。」




…もしかしてすでに記憶無くなってる?


な、なんて素晴らしい展開…!




「…急に倒れたんだよ。で、今から保健室に連れて行くところだ。起きたなら一人で行けるな?とりあえず次の時間は保健室で休んどけ。」




そうしたら俺も心置きなくお前のノート使えるから。




「うーん…体中が痛いし…。そうだな。たまにはゆっくり休むか。」


「そうそう、その方がいいよ。じゃあな。」


「おう。わざわざ運んでくれてサンキュー。」




こちらこそ、都合の悪い記憶だけを無くしてくれてサンキュー。


ボコボコにする手間が省けて助かったよ。


幸い、ノートを奪ったことも忘れてくれてるみたいだしな。








…さて、これでもう心配することは何一つないな。


今日も大変な1日だったなぁ…



…いや、まだ1日が終わったわけじゃないけどね。






「あっ!やっと見つけた!ちょっとキミに用があるんだけど…いい?」




おっ?

スイレンじゃないか。


いつもならお前に関わりたくないんだけど、今は気分がいいから話だけは聞いてやるか。




「まぁ、話だけなら聞いてやるよ。あくまで聞くだけな。」


「うん。聞いてくれるだけでいいよ♪実はね……」




どうせまた変な情報でも仕入れたんだろ?


もうすぐ授業始まるんだから早く終わらせてくれよ?













「…キミが女子更衣室に忍び込んだ映像があるんだけど、いくらで買う?」




…俺の不幸はまだ終わってなかったみたいです。

次回でついに100話ですね。


やっぱり100話は特別な話をやった方がいいですよね?


予定としては、今まで登場したキャラ全員を使って何かする予定です。


…まぁ、あくまで予定なので変更したりするかもしれませんけど。



とりあえず今回はこの辺で。


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