第1話〜俺と友人(バカ×2)
初投稿です。素人なりに頑張りますので応援よろしくお願いします。
俺の名前は《神堂 恭也》。
今年【望壮高等学校】に入学した新入生だ。
なぜこの高校に入学したかというと、この学校の校風は『自由気まま』だからだ。
つまりこの学校には校則がないってこと。
だからわざわざ銀髪を黒色に染色する必要もアクセサリーを外す必要もない。
ただそれだけの理由で俺はこの学校に入学した。
そういえばこの学校はこういう校風なのだから不良やバカが多いって噂がある。しかし、この学校はそんなことがないように入試に関しては異常にレベルが高い。
少なくともバカや不良には絶対に合格は不可能なはずだ。
実際俺もギリギリで合格したようなもんだ。
そして今日は入学式。
俺は今制服を着て学校へ向かっている。
いくら自由な学校とは言ってもなぜか制服着用だけは義務付けられている。
…ま、これからのことを考えるとそんなことはそこら辺の小石くらいどうでもいいけどね。
何がそんなに気にかかっているかというとそれは…
「おっはよ〜〜♪恭也♪」
〈ガスッ!!〉
「ぐぉっ!?」
突然頭に鈍い衝撃を喰らって俺は頭を押さえながら後ろを振り向いた。
そこには茶色のショートヘアで少しつり目の女が笑いながらこっちを見ていた。
……こいつだ。
こいつがいるから俺はこんなに憂鬱なのだ。
今こいつが何をしたかというと、こいつはいきなり鞄で俺の後頭部を殴打しやがった!!
しかも角!!
「いきなり何しやがる!?」
「何って挨拶だけど?」
暴力が挨拶か?
「いい加減その挨拶の仕方はやめろ!
下手したら病院行きだぞ!!」
「恭也なら大丈夫でしょ?」
ふざけんな!!
「何が大丈夫だ!?
今のはかなり効いたぞ!?」
「ははは、あまり気にしない。
怒ってばっかだとシワが増えるよ♪」
「やかましい!!」
……それじゃいい加減こいつについて説明しよう。
こいつの名前は《天野 悠希》。
小学校からの幼なじみでよく俺に挨拶と称して暴力を振るってくる。
こいつも俺と同じ望壮高校に入学した。
こいつの場合、頭はかなり悪いのでスポーツ推薦で入ったらしい。
ちなみに陸上部で短距離走のエース。
聞いた話だと中学のときは全国で四位だったらしい。
「そういえば恭也は高校に入ったら何か部活入るの?」
すぐに話題を変えるのもこいつの悪い癖だ。
「…帰宅部にでも入るかな。」
「部じゃないじゃん!」
…だって正直部活って中途半端なやつにとってはただの時間の無駄遣いじゃん。
真面目に部活やってる人はそっちの方が有意義だとは思うが生憎俺は不真面目なので家でゲームやってる方が有意義なんだよ。
「恭也って本当に積極性がないよね。
少しは勉強でもスポーツでも真面目になったらどう?」
「……人間何事も程ほどが一番。」
「…あんたねぇ、もう少し……」
「おっ!校門が見えてきた。」
「話を逸らすな!」
〈ブォンッ!!〉
「うぉっ!!危ねぇ!」
悠希の鞄が俺の髪をかすめる。
とっさに反応してしゃがんだからいいが、もしもう少し反応が遅れてたらまともに喰らってたな。
「凶器を使うな!!
それ以前にもう少し女らしくしろ!!」
「今の時代に男女差別はダメよ。」まぁ確かにそうだが…
「じゃお前は男とみなしていいんだな?」
「…登校初日から入院したいの?」
「すいませんでした!」
俺は即座に謝った。
だって今悠希の目がやばかったもん!
絶対あのセリフ本気だよ!!
「…ま、わかればいいんだけど。」
何様だこいつ!?
「それより、同じクラスになれたらいいね♪」
俺は断固拒否したいけどな。
……ん?
向こうに見えるのはもしかして…
あ、こっち向いた。
「お、恭也に悠希じゃん。おはよう。」
「あ、おはよう♪」
「…お前もここに入学したのか。」
「もちろん。なぜならここは校則が無く、自由だから!!」
俺と同じ理由で入学したのか…
ま、ほとんどのやつがそうだとは思うが…
そうそう、こいつは《大空 大地》。
中学のときに友達になったやつで性格は……
「自由ってことは授業サボって女子を口説き放題ってことだろ?あぁ、かわいい子と一緒のクラスだといいなぁ。」
……聞いてわかると思うがかなりの女好き。
自称【全世界の女性の味方】。
『女の子のためなら何でもできる!!』ということをほざき、最低でも1日に三回はナンパしているらしい。
男のくせして肩より下まで長い黒髪が特徴的で顔もいい方なのだが、それでもナンパの成功率はほぼ0%だ。
理由は単純。
かなりしつこくてうざいからだ。
俺から言わせたらただのバカとしか言いようがない。
「ところで恭也…」
「どうした?」
「まさかお前俺に無断で誰かと付き合ってなんかいないよな?」
いきなり何を言う!?
大体無断でって…
いちいちお前に許可取らないと付き合っちゃいかんのか!?
「そんなわけないだろ。」
「いや、ここ最近会うことなかったからもしかしてお前にも彼女ができたのかなって思ってさ。」
何故お前は何でも女に結びつける!?
「いや、春休み中に俺とお前が会うことってあまりないだろ。」
だって俺とこいつの家めちゃくちゃ離れてるもん。
「仮にできたとしても絶対にお前には教えねぇよ。」
「何故!?」
「うざいから。」
「ひどくね!?」
「確かに大地はうざいからね。」
「悠希まで!?
俺のどこがうざいんだ!?」
「「存在」」
「ぐはぁっ!!
俺の心に950のダメージが!!
ダブルで攻めるとは卑怯だぞ!」
…それがうざいってんだよ。
……こういうときは無視だな。
「よし、悠希行くか。」
「うん、そうだね。」
「あれ?無視?ひどくね?
おーい、待ってくれ!」
俺達は大地を置いてクラス割を見に行った。
なんか勝手に付いてきてるけどとにかく無視しておこう。
「え〜と…俺はB組か。」
俺は視力がいいのですぐに自分の名前を見つけることができた。
悠希と大地は人ごみに紛れ込みながらまだ自分の名前を探していた。
…神様、どうかあのバカ二人とは別のクラスでありますように!
「あっ!恭也〜♪
私もBだったよ〜♪」
「おっと、俺もだ!
よろしくな、恭也。」
……この世に神はいないのか!?
この二人がいるだけで俺の疲労度がかなり上がるんだけど…
…俺無事に学校生活を送れるかな……
読んでくださり誠にありがとうございました。 作者の性格からして更新は遅くなると思いますがそこらへんはご勘弁下さい。