第二話
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「ほんとかよー裕ー」
「なんだよ。まだいたのかお前。」
「やめといたほうがいいぞー?」
「うるせぇ。俺が決めたんだよ。」
「でもお前【西中の女たらし】で有名だし・・・」
「これからやめるよ」
「光舞は3年生で一学年上だし・・・」
「愛に年は関係ないんだよ。(てきとう。)」
「でもー・・・」
「うるっさぃ!!!!!いいかげんにしやがれ阿呆が。」
「・・・」
荒木裕。今言われたとおりこの中学校「西中学校」の女たらしで有名。
ある日友達の弘に花道光舞という美女を紹介され
直感で「俺があの子を狙う」と思ったナルシストである。
「ねぇ。裕。光舞は一度も男の人と話したことが無いんだって。」
「え・・・なにそれ。」
「あっ、光舞だっ・・・」
光舞は綺麗で長い黒髪を束ねない。
それが光舞に一番よくにあう髪型だからだ。
まつげが長く、そばにいた男はみんな振り向くほどだった。
「ふーん。やっぱキレイだよな。」
「そうだね・・・」
「お前だって狙ってるんじゃなかったのか?」
「冗談に決まってるじゃない。本気にするなって。」
≪下校時間になりました。生徒はすみやかに・・・≫
構内のアナウンスが流れた。
「あっ、裕。俺、塾があるから!じゃあね!」
「あぁ。じゃあな。」
裕の作戦はこうだった
1まず生徒会長の光舞の後をつける
2会長の光舞は学校の見回りをする。
3終わった後にすぐに光舞に近づく。
4光舞を口説く。
「カンペキだ!」
裕は絶対成功すると思っている。
誰も裕の誘いを断った子はいなかったからだ。
それほど荒木裕は美男子だったのだ。
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光舞はすいすいと見回っている。
裕はコソコソと後をつけた。
光舞はふと音楽室で足を止めた。
鍵をかけるのかと思ったらそのまま中に入った。
(・・・?何をしているんだ・・・?)
裕はそう思いながらそっと音楽室をのぞいた。
もうすでに外は暗くなっていた
光舞は光る月を見つめながらしばらくそうしていた。
(なにしてるのかと思ったら。。光舞ってロマンチストかよ。そういうのもいいな)
すると突然。
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
裕はびっくりした。
光舞の体が急に変わったのだ。
アニメのようにピカーッっと光ったわけでもない。
ぱっとかわったのだ。
髪の毛が・・・あの綺麗な黒髪が・・・・
(銀色に変わってる????!!!!!)
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