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07

 王都ハジブで三日かけて問題の有りそうな支店を回り、視察と言うか監査を終えて王城で国王との謁見をした。


「よう、久しぶり」

「お元気そうね、サルバトール」


 そんな簡単に国王と会えるのかと普通は思うだろうが俺達の場合はほぼフリーパスだ。一応事前に連絡はするけどね。


 サルバトール・アルバハン、ハビラ王国現国王。アルバハン王家とは建国以前からの付き合いと言うか国王に担ぎ上げたのは俺達だ。


「お久し振りに御座います、ニール様にアマンダ様。皆席を外してくれるか」


「「「「「はい」」」」」


 近衛達が部屋を出て行く。今回会いに来たのは視察のついでと言うのも有るが少し不穏な噂を聞いたからだ。


「支店の視察ついでに寄ったんだが、元気そうで何よりだよ」

「忙しくさせてるあんたが言うなって感じだけどね」


「今この国の平穏と発展は全てお二方あっての事ですから私が多少忙しい位何と言う事は有りません。お気遣い頂けるだけで十分に御座います」


 軽い調子で席に着いて話し始めた俺にサルバトールは嫌な顔一つしないで頭を下げた。


 俺達が不老不死の〝神〟である事を知っているのは数人で、王家の中だと引退した前王だけで他はゴタードの現会長にアンモン家の現当主だけの筈だ。


「今回寄ったのはちょっと気になる噂を聞いたんでね、何か知らないかと思ってさ」


「・・・もう少し確証を得てからご報告をと思っていたのですが、流石にお耳に入りましたか。その噂とは例の『残党』共の事ですな?」


 まぁ拠点にしているツォアルに居れば取引のある他国の商人から大抵の情報は嫌でも耳に入って来るしな。


「ああその件だ、話が早くて助かるよ」


「今調査書をお持ちしますので少々お待ちを」


 例の残党とは天神教の連中の事だ。

 俺達はその昔天神教が祀っている天空神の眷属の竜を倒した事で天神教、アルビエル聖皇国の聖騎士団とか言う連中に追いかけ回された事が有って、その挙句天空神の眷属の竜にも襲われてアマンダが攫われたもんだから天空城に乗り込んで天空神を倒してアマンダを取り返したんだ。


 その時アマンダは巨大化した俺の武器として大鎌になって天空神を切り裂いて精霊王から俺と同じ付喪神に進化?してたりする。


 国の象徴とか威信をボロボロにされて(天空城の破壊や聖皇国から迷惑料代わりに色々大量に持って帰った)衰退して行ったんだがしぶてぇ奴等だなぁ。


 その後はまた旅商人を続けてたんだけど・・・何年後だったか覚えちゃいないがマモン王国がジュイダ王国へ侵攻したと聞いてマモン王国へ駆け付けた。

 当時ジュイダ王国はその悪政で国力が落ちていてその隙を付いてマモン王国が攻め込んだと。

 俺はマモン王国に入り情報を集め戦争に反対して監禁されていたアルバハン侯爵を救い出し、マモン王家の内子供一人を残して王家と賛成派の貴族を全て倒して戦争を止めたんだけど・・・ジュイダ王国の方も放っておけなくてジュイダ王家と追従する貴族家を潰してアルバハンを王家に据えて国名をハビラ王国に改名した。


 かなりの力技だが正直若気の至りとしか言いようがないが後悔はしていない。


 その後マモン王国をマモン領としてハビラ王国に編入したり、悪政で疲弊していた国内を金に物を言わせて整備しているうちに十数年が経ち、南のハルハ王国が更に南のタイラ王国に侵攻されたのでついでとばかりにタイラ王国を潰してハルハ王国をこれまた金に物を言わせて買い取って国王をアンモンに改名させてアンモン家としてハルハとタイラの領地をアバタ領としてハビラ王国に編入させたりもした。


 まぁ長い事旅商人をしてて金は有り余ってたし、また稼げばいいやと政治に口と金を出しまくって王都とアバタ領を行ったり来たりしていたら数年後に懐かしい名前の男が俺を訊ねて来た。

 アイン・ゴタード。俺の名付け親で転生直後の相棒だったリサと結婚した男と同じ名を持つ男だ。

 話を聞くとリサの子孫のエイルの娘アリアの三人目の子共だそうで、マハン王国で働く位なら旅商人をしながら大陸各地を回って見識を広めようと旅に出て、ついでにエイル達から聞いていた俺達の事も探していたと。

 見識を広めると言う目的も俺達に会うと言う目的も果たしたし今後の当てもないと言うのでアバタ領領都ツォアルで商会を設立し、広過ぎる領地運営に悪戦苦闘していたアンモン家の手伝いをさせた。

 で、なんだかんだで国内も安定して来たので俺達は表向きはゴタード商会の監査員として国内を回っていたりするが実際は裏からハビラ王国を操っていると言う訳だ。


「お待たせしました。現状解ってるのはこの程度で申し訳ないのですがどうぞお読み下さい」


 鍵付きの机の引き出しから厳重に封のされた封筒をサルバトールが取り出し俺に手渡す。

 俺は封を開けて中から取り出した調査書類にざっと目を通して眉根を寄せた。

ここまで読んで頂き有難う御座いました。

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