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「あの、先日アリサさんにも言ったんですけど、三歳頃に見た魔導二輪を買うために十三歳で商業組合に登録してですね、それからは配達の仕事をしてお金を貯めてやっと先日手に入れたんです。それこそ他の物には目もくれず、です。十六で学園に入ってからも休日は殆ど仕事で同じ組の男子とすら遊びに行った事が無くて『変人』扱いされてるんですよ?僕がモテるとか有り得ませんよ」


「・・・・・はぁ・・・ミザリー、こいつ相当な朴念仁だ」

「それが本当なら鈍感の極みかしら?」

「おい、いいのかアリサ、こいつ相当鈍いって言うかかなりの変人だぞ」


「ぅ・・・・・」


 あれ?何か僕の評価が物凄い勢いで落ちてる気がするんだけど・・・・・


「あ、あの、本当に今まで女性を好きになった事も有りませんし、言い寄られたとか付き合ったりとかした事ありませんから・・・・・」


「はぁ・・・お前さん学園で『次の休みに皆で遊びに行かないか』的な誘いを受けた事は無かったか?」


「え?そ、それは同じ組の仲間同士親睦を深めるとか誰それの誕生日だからとか誘われた事は有りますけど・・・・・」


「それだよそれ!男女混合で飯食いに行ったり買い物したりして仲良くなってから告白して付き合ったりすんだよ!おそらくお前目当ての女子とお零れ狙いの男子が何度もお前さんに声を掛けた筈だ」


「え~・・・確かに入学当初は何度か声を掛けられましたけど・・・・・」


 そう言う物だなんて知らなかった・・・初年度に何度も声を掛けられたのは僕目当てなんて事が有ったのか・・・信じられないけど・・・・・


「その度に断ってたんだろ?だから脈無しって思われて誘われなくなっただけじゃねぇか」


 あれ?じゃ、じゃあもしかしてあれもそうなのかな?


「そ、そうなんですか・・・あ、別の組なんですけど、子爵家の三女とか言う方の誕生会に誘われた事が有ったんですよ。貴族の作法とかよく知らないのですみませんって断ったんですけど・・・拙かったですかね?」


「おっ、おまっ!・・・はぁ・・・アリサ、お前を王都に行かせる訳に行かなくなった」


「ええっ?!」

「ま、拙かったですか?!」


「当ったり前だろ馬鹿野郎!貴族ってのはなぁ、人族至上主義の奴が殆どで何より体面とか面子って奴を気にすんだ。平民に振られた上に女に興味が無い振りしといて突然婚約者が出来てそれが如何見てもドワーフかその混血にしか見えない女だったら怒り狂って有らぬ冤罪を吹っ掛けられて連座で一族共々殺されたっておかしくねぇぞ!」


「・・・そ、そんな大事なんですか?それ以来何か言われた事とか無いんですけど・・・・・」


 まさかそんな大事になるかもしれないなんて思いもせずに困惑した。


「そりゃあ何時頃の話だ?」


「ええっと・・・確か去年の二月・・・・・だったかな?」


「取り敢えずは大丈夫そうだが・・・その子が結婚するまでは安心出来ねぇな・・・・・お前、成人したらこっちに越して来ねぇか?仕事なら一緒に肉屋をやりゃあいいんだしよ」


 万が一のために引っ越して来いと言うゴードンさんに自分の気持ちを正直に話した。


「ぅ・・・その、正直そんな先まで考えて無かったです・・・・・整備士として自分の魔導車位は整備出来るようになりたくて・・・その後の事なんて考えた事も無くて・・・・・でもこの旅に出てアリサさんの事を、女性を始めて好きになって・・・大切にしたいとか、傍に居たいとか、それだけじゃダメなんだって思い知りました・・・・・と、取り敢えず二年!成人する二年以内に必ず一人前の整備士になって両親も説得して見せます!だからアリサさんとの結婚を認めて下さい!お願いします!」


「いや、親の俺等に言う前に娘に言えよ。アリサに断られるとか考えてねぇのか?」


 あ、そう言えばアリサさんにちゃんと求婚してなかった・・・・・


「あ・・・ごめんアリサさん・・・今言った通り待たせる事になっちゃうんだけど僕と結婚してくれる?」


「ぅ・・・うん!待ってるから!私オルト君の事信じて待ってるから!」


「ありがとうアリサさん。出来るだけ近況を書いた手紙を出すし長期の休みが取れるなら会いに来るから」


 至らない僕の求婚にアリサさんは笑顔で答えてくれて、僕はアリサさんにお礼と今約束出来る限りの誠意を見せた。


「うし!婚約成立って事にしてやる!今からお前は俺達の息子だ!ミザリー酒持って来い!」


「はいはい。オルト君、一杯だけ付き合って頂戴」


「え、あ~・・・はい、頂きます」


 未成年だからなんて無粋な事言っちゃダメだよなと、僕を信じて結婚を許してくれたゴードンさんと杯を交わした。

 生まれて初めて飲むお酒は少し苦くて好みでは無かったけど、そんな事は如何でもいい位幸せだった。




 のは最初の三十分位までだった・・・・・




「うはははは!めでてぇ!こんな旨い酒は何時以来だ?!ひゃはははは!」

「やだもうオルト君ったら変な顔してフフフフフ・・・・・」

「おかあさんは~おるとくんにさわんないで~・・・おるとくんわ~わたしのだからさわっちゃだめ~」


 ミザリーさんはいいんだよ、ミザリーさんは人族だし?

 でもね、ゴードンさんとアリサさんはドワーフの混血なんだろ?何でお酒弱いんだよ!酒乱一家かよ!


 婚約に結婚とか早計過ぎたかな・・・でも、二人とも娘思いの良い人だし、アリサさん以外考えられないんだよなぁ・・・・・

ここまで読んで頂き有難う御座います。

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