⑤
ダンジョンゲートを潜ると、そこは言われる洞窟に出た。
柏原さんを先頭に、俺たちは最深部を目指す。
しかし一般人が取りこぼしたザコモンスターを倒している途中で、残りゴブリンが4体になったところで、柏原さんのストップがかかる。
「永岡さん、前に出て来て……」
永岡 茜。俺と同じ新人冒険者で、紋章は短剣だ。
初ダンジョンの場合、新人に対してモンスターを最低でも4体を倒す事が決められている。
当然ながら全面サポートの中で安全のもとで戦わせる。
俺は永岡さんが戦うのを後ろの方で眺めていた。
永岡さんの紋章は短剣。力でねじ伏せるというよりかは、スピードと手数をどれだけ維持出来るのかが大事になる。
ようやく1体目のゴブリンを消滅させたが、もう息切れしている。それでも止める気は一切なさそうだ。
永岡さんの戦いを見惚れていたら、サルビルが呆れた感じで「感心してる場合か……おまえの戦うんだよ」と言われた。
サルビルの話を聞く限り、俺の手の甲の紋章は“魔眼"らしいく、主に幻術を使えるスキルらしい。
スキルの発動条件は以下の通りになる。
①相手の目を見る
②何をやらせたいのか命令する。
「難しく考えるな。試しに、あそこにいるゴブリンに幻術をかけてみろ」
そんな簡単に出来るのか不安を持ちつつ、言われた通りスキルを使って見ることにした。
まず、相手の目を見て、次に何をやらせたいのか命令する。
(取り敢えず。横にいるゴブリンに攻撃だ)
すると、俺と目を合わせたゴブリンが仲間の方を振り向くと、棍棒で消滅するまで攻撃し続けた。




