表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/21

永遠の愛を君に捧げる。

 むかしむかし、ある王国にアリスという町娘がおりました。

 ひょんなことからアリスは王子様と恋に落ちました。ですが、王子は次期国王なので、生まれたその瞬間から婚約者がいました。

 彼には自由な恋愛をする権利を与えられてはいませんでした。

 アリスと王子は両思いだったのですが、彼らには幸せな未来なんて用意されていませんでした。


 あるとき、屋敷を抜け出した王子はアリスに会いにいきました。

 バレないように変装して、二人は手を繋ぎながら街の外れの原っぱに寝転んで、星を見ました。

 彼らはとてもとても幸せそうでした。


 ですが、もうすぐ時間です。

 屋敷を抜け出したことがバレると王子はひどく怒られてしまいますし、二人の関係がバレるとアリスは国を追い出されることになってしまいます。


「今日はありがとう。とても楽しかった」


 アリスはそう言います。

 王子は手を繋いだまま、悲しそうに笑いました。


「うん、ボクもすごく楽しかった」



 そのときです。

 上空を流れ星が通過しました。


 流れ星に向かって強く3回願いを唱えると、その願いは叶うとその国では信じられていました。

 二人は同時に願いました。



『この時間が永遠に続けばいいのに』


『この時間が永遠に続けばいいのに』


『この時間が永遠に続けばいいのに』



 その時です。

 悲痛な運命を辿るカップルの強い思いに神は応えてくれました。


 素晴らしい奇跡が起きました。

 世界の時間は見事に停止したのです。



 ⭐︎⭐︎⭐︎




 ──それから、3年が経過しました。







「ンンンンンンンンンンンンンンン」



 王子は草を食べています。

 自分の親指を舐めながらおしっこを漏らして、草を食べています。


 アリスはそれを見ながら手を叩いて笑ってます。


 時間は止まっています。

 そこでは老いることも、死ぬこともない。

 彼らはこの無限の牢獄から抜け出すことはできないのです。


テーマ『祈り』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ