プロローグ
この作品はすべてフィクションのものです。登場する人物や地名、施設、団体はすべて架空のものであり、実在のものとは関係ありません。
この作品は初めて書くものなので内容や文章がおかしくなっているかもしれませんが、ご了承ください。
別サイトにも並行して投稿しています。
この作品を読んでくださったみなさまに感謝をこめて。
あなたはどんなわたしでも愛してくれますか?
多くは望まないから変わらないものがほしい
あなたはどんなわたしでも愛してくれますか?
もう夏が終わる頃、わたしは母国を発った。
ガタッ、ゴトッ、ガタッ、ゴトッ。
1つの大きな馬車を真ん中に森の道を駆ける一団がいる。
政略結婚のため遥か遠いミラウディア国に向かうユーフェリア国の王女アメリアとその一行であった。
「アメリア様、もうじき森を抜けます。森を抜ければあと少しで到着するそうです。」
侍女のリーナの声が聞こえる。
「ええ。わかったわ、ありがとう。」
あと少しでわたしの結婚相手のいる国に到着する。
名前以外はほとんど何も知らない王子とわたしは結婚する。
わかっているのは、自分の結婚相手がミラウディア国第1王子のレイフェル王子だということ。
そして彼は“冷厳の王子”と多くの国々で噂されていること。
あまり大きな国ではないユーフェリア国は、大国であるミラウディア国とのつながりが必要だった。
鉱物資源は豊かだが、大きくなく軍事力もほとんどないユーフェリア国。
そして大きな軍事力を持っているミラウディア国。
わたしはそのつながりのためにユーフェリア国王女としてミラウディア国の第1王子と結婚することになった。
正確にいえば、半年後に結婚式をあげるのだが。
ミラウディア国では結婚する半年前から国に来なければならない。
それは、王子妃としての知識やマナーなどを学ぶため。
そして、結婚相手との親睦をできるだけ深めるため。
だから、こんな夏の終わりに母国を発ち向かっている。
不安はある。
名前と噂でしか知らない相手との結婚だ。
でも、あくまでも噂だ。そのままを信じ込むことはしたくない。
だから、わたしは精一杯向き合おうと国を出るときに誓った。
政略結婚だからと諦めるのではなく、この先共にいる者としてわたしに出来ることをしようと思う。
こんなわたしでも必要としてくれるのなら
きっとわたしはどんなことでもするだろう
だから、どうか
わたしをひとりにしないで