表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/20

18.温泉にて③

僕は大浴場の大きな浴槽に一人で浸かっていた。


温泉を独占している状態で、最高に贅沢な気分を味わっていた。


そのせいもあり、ついつい長風呂となってしまい、少しのぼせてきたので、あがることにした。


脱衣所に入った時、ちょうど一人の男性が、入ってきた。


それは知っている人物であった。


「寺山さん?」


僕は思わず、声をかけていた。


彼は、僕の方を見たが、すぐにはわからなかったようだ。


「涼です。あのバーの」

「おお、涼君か。いや、風呂上がりで服装もいつもと違うので、というか裸で気づかなかったよ」

「ご家族と旅行ですか?」

「・・・ああ。あれ、涼君は?最近は内定者でも、保養所が使えるのかな?」


さすがにさくらの名前を出すことは、避けたほうが良いと思った。


「いや、知り合いが、御社で働いていて予約してくれたんですよ」

「へえ、奇遇だね」

「そうですね。じゃあ、失礼します」

「うん。また、バーに寄らせてもらうよ」


そう言って、僕は慌てて自分の部屋に戻った。


まずいことになった。何とか明日のチェックアウトまで、二人が会わないようにしなければならないと思った。


しかも、家族と来てると言ってたし、寺山さんが家族といるところなんて、絶対にさくらに見せられないし、見せたくないと思った。


そんなことを考えながら、僕が部屋に戻って、しばらくして、さくらとしおりが、部屋に帰ってきた。


「はあ、いいお湯でしたね」

「本当にねえ。やっぱり、温泉は最高!涼はどうだった?」

「うん、他にお客さんもいなかったから、温泉を満喫できた。しかも、この後、部屋食でしょ?贅沢過ぎる!」

「いやいや、保養所だし。もちろん、食堂で夕食です。まあ、料理はかなりのものだけどね」


ヤバい。食堂で寺山さん一家とはち合わせにでも、なったら修羅場になる。


そう思うと、僕はクーラーバッグから、すかさず缶ビールとハイボールを取り出し、テーブルに置いた。


「風呂上りにまず一杯やりますか!」


しおりが、不審な目つきで、僕を見つめる。

しかし、さくらは満面の笑みを浮かべている。


「おっ、涼、気が利くようになってきたね。まだ、6時だし、先ずは風呂上がりの一杯と行きますか!」


僕は机に保養所の備品のグラスと、ロックアイスをアイスペールに入れてセットする。

そして、ハイボールの缶を開け、さくらのグラスに注いでやった。


「ありがとう!」


僕としおりも缶ビールを開け、今日2回目の宴会が幕を開けた。


宴を始めて2時間程が経過し、午後8時前になっていた。

3人とも、良い感じに酔っぱらっていた。


「ねえ、涼、そろそろ夕食に行かない?お腹すいてきたし」

「涼ちゃん、私もお腹減った」


僕はもう一度、時計を見て考えた。寺山さんは、小さなお子さんと一緒なはずだから、この時間なら、もう夕食は終わっているはず。多分。これ以上は、誤魔化せないし、そろそろ行くか。


「そうだね。じゃあ、そろそろ、2次会は終了ということで」


そうして、僕たち3人は食堂に向かった。


こんにちは。

今日も何とか投稿できました。


もう少し頑張りますので、評価の☆、ブックマークいただければ、嬉しいです。


という事で家飲み開始!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ