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15/20

15.2人の朝

朝9時。


昨日、少し飲みすぎたせいか、まだ少し頭がボーッとしていた。

コーヒーでも飲んで、目を覚まそうと思い、階段を降りて、ダイニングに向かう。


キッチンでは、さくらが料理をしていた。


「おはよう。あれ、さくら今日、会社は?」


さくらが、振り向いた。

既に着替えも終わっていて、ナチュラルなメイクもされていた。


「涼、おはよう。今日は年休。しばらく採用面接で忙しかったから、昨日と今日はお休み」

「ふーん。社会人って、意外と休みが多いんだね」

「まあ、私ぐらいのできる社員は、メリハリをつけて、働く時は働き、遊ぶときは遊ぶ。いわゆるワークライフバランスってやつね」

「休んで、ただ飲んだくれてるだけじゃん。人生空しくならないの?」

「涼も大人になればわかるよ」

「もう、大人だし」


しばらくの沈黙。


「そうね。昨日、私にあんなことするし」


僕は自分の顔が熱くなるのを感じていた。


「何、覚えてるの?」

「そりゃね。涼のファーストキスいただいちゃいました!」

「ファーストキスなわけないし」

「そりゃそうか。しおりちゃんもいるしね」

「・・・」


僕のファーストキスは、しおりでもなかった。

子供のころ、友達とケンカして、落ち込む僕をさくらが、慰めてくれたことがあった。


その時、優しくキスをしてくれたことがあった。


「まあ、さくらは、覚えてないだろうけどね」


と僕はつぶやいた。


「何?」

「何でもないよ」


しばらくして、さくらがテーブルに、みそ汁と、ご飯と鮭の塩焼きを二人分並べた。


「はい、どうぞ」

「ありがとう。しじみの味噌汁。やっぱり、二日酔いにはこれが一番だね」

「でしょ?」

「いただきます」


そう言うと、僕とさくらは、朝食を食べ始めた。


朝食を食べ終え、僕は二人の食器をキッチンで洗っていた。

さくらは、ソファーに座って、コーヒーを飲みながら、朝のワイドショーを見ていた。


「ところで涼、ゴールデンウイークの予定はどうなってるの?しーちゃん、何も誘われてないって、言ってたけど」


僕は食器を洗いながら、答える。


「就活が、どうなるかわからなかったから、特に予定は入れてなかったんだよな」

「ふーん、そうなんだ」


テレビでは、温泉特集が流れている。

すると突然、さくらが立ち上がった。


「そうだ、温泉に行こう!」

「某鉄道会社のCMじゃあるまいし。何で、俺とさくらが二人で温泉に行くんだよ」

「違うわよ。しーちゃんも誘って3人で!楽しいよきっと」

「3人の方がもっと変でしょ」

「日本に帰ってきて、久々に温泉行きたかったんだよね。早速、しーちゃんに連絡しよ」


そういうと、僕の発言など全く気にせず、しおりにメッセージを送り始めた。


しばらくして、しおりから、賛成の返事が来たことは、言うまでもない。

今日は暑かった。


頑張って投稿しますので、☆、ブックマークいただければ、嬉しいです。

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