閑話 創造神6
さてと下界の覗く日じゃ。
勇者は今厚い壁に囲まれた村に着いたところじゃな。
「路銀が心もとない。我々に供出してもらおう」
「ふむ、魔王退治の旅の途中ですか。いくら用立てればよろしいので」
「有り金全部だ。溜め込んでいると聞いたぞ」
「それはご無体な」
「なら力ずくだ」
「守護神様が黙っておりませんぞ。守護神様ぁ」
騎士が百体出てきたようじゃ。
あれは人間ではないな。
絵の人間が抜け出るじゃと、いかんなバランスを崩しかねん。
カタログスペックの仕業か。
役に立っておるのが歯がゆいの。
「その騎士の集団はどこから出てきた。だが、関係ない。聖剣の錆になってもらおう」
勇者の一団と騎士百体の戦闘が始まったようじゃ。
「ぶべらっ。ちょっと待て。お前、聖剣すり抜けただろ。あばっ。この野郎。どひっ」
先手を取られ全員が村長宅から叩き出された。
騎士は相手が魔物ではないので大分手加減しているのう。
しかし、篭手のパンチは痛そうじゃ。
「くそう、こいつら実体がないぞ。魔法を撃て」
魔法が放たれるがかすりもせん。
「聖剣よ力を解放しろ。シャープスラッシュ」
聖剣の光がいっそう強まった。
勇者のスキルのこもった一撃が騎士に叩き込まれる。
だがダメージはない。
「あがっ、やめろ。痛いだろ。ちくしょう、負けイベントかよ」
「野上さん、引きましょう」
「魔王国との境界国をなめてたぜ。撤退だ」
ふむ、勇者の一団が逃げて行くのう。
「野上さん、村人の話では波久礼達はここをかなり前に通過したらしいです」
「そうか、なら急ぐか」
神器の回収はどうするかのう。
邪神に内緒で天使を向かわせるか。
いかんいかん、協定破りはリスクが高すぎる。
誰か邪神を倒してくれないかのう。
そうすれば邪神の核が再び出来るまで好き放題じゃ。




