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無職の俺は追放されてもへっちゃらカタログスペック100%があるから【旧作】~現実を強引に俺の真実で塗り替える~  作者: 喰寝丸太
偽魔王編

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第79話 ごにょごにょ

 俺達は次の階層に足を踏み入れた。

 やはり階段から上がると扉があった。

 だが、扉が今までの木とは違って鉄の扉だ。

 嫌な予感がするが踏み込まない事には進めない。

 ボスが居るのはこの上の階だと『アミオンの目』で分かっている。


「行くわよ、みんな」




 桜沢さんの号令の下、俺達は扉を開けて入り込んだ。

 やっぱり全員入ると扉が閉まる。


 そしてあらゆる方向から鉄球が襲ってきた。

 スキル、魔法、レベルアップの恩恵も期待できないんだろうな。

 前衛職で盾を持っている者は後衛職や生産職を庇う。

 スキルを駄目元で発動させようとする者もいたが不発に終わった。




 飛び道具で最初攻めるってのは定番だから、こういう時用に用意していた物がある。

 『処女のごょにょごょにょ入りお守り』だ。

 胡散臭い神官が売っていたのを買い占めた。

 説明書きによれば無敵だそうだ。

 できれば使いたくなかった。


 スキルが掛かったから『処女のごょにょごょにょ』の部分は偽物ではないんだろうけど、説明はしない方が良いだろう。


「みんな無敵になれるお守りがある。使って」


 俺はお守りを配った。


「俺が試しに鉄球を受けてみるよ」


 鉄球を腹筋で受け止める。

 ゴンと鈍い音がして鉄球が止まり、俺は後ずさった。

 成功だ。

 それからは俺達は鉄球を無視して進む事にした。


 このお守り無敵なんだけど体重はいかんともしがたい。

 鉄球に当たると飛ばされる。

 正面から連続してくると一歩も前に進めない。

 歩いている時に後ろから当てられるとつんのめる。




 俺はなんか無性に腹がたった。

 クラスメイトはどれだけの時間よけられるか競争する者や当たった時のリアクションを楽しむ者がいて前向きだ。

 そうだよな笑っていなきゃやってられない。

 進むにつれ鉄球の速度は加速していく。


 一歩進んで二歩下がるなんてのが日常茶飯事になったがなんとか階を抜けられた。


「これ凄い効果だよね。普段使いしたいのだけど。どうなの」


 と桜沢さん。


「回収したい」

「なんで」

「いやなんというか、その、えっと」

「煮え切らないわね」


「分かった材料が特殊なんでしょ」


 こういう時だけするどい御花畑が言った。

 やめろそこには触れるな。


「分解してみようかなっと」

「私も見たいな」


 小前田まで話に加わってきた。


「やめろ、俺の尊厳が掛かっている」

「そう言われるとよけいに見たいな。見ちゃおうっと」


 御花畑はお守りの中を覗き込む。


「えっ。ほつれた糸……違う」


 御花畑は顔を真っ赤にしてお守りを閉じた。


「なになに。何があったの未依子(みいこ)ちゃん」

「頼むから話を広げないでくれ」


「これって誰の」


 俺に御花畑が耳打ちした。


「安心しろ買ったんだよ」

「でも、疑惑が残るわ。お守りは返すわ。絶対処分して。皆も返して。お! ね! が! い!」


 不思議がっていたが御花畑の異様な迫力に負けて全員がお守りを俺に返した。

 良かった被害は最小限だ。

 御花畑には後できつく口止めしとかないと。

 ところでどうやって処分しよう。


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