閑話 創造神5
下界を覗く日じゃ。
勇者は馬車でお休み中じゃ。
少し過去をみてみるかの。
むっ勇者が王に謁見しておる。
「もし、私が見事、魔王を倒す事ができましたら、エシャーニア様を頂きたい」
「ほう、そちはその意味が分かっているのか」
「失礼ながら王様は男子に恵まれなかった。私が王の意思を受け継ぎます」
「そうか、見事、魔王を倒す事が出来たならば結婚を許そう」
「ありがたき幸せ」
「下がってよいぞ」
何やら勇者は企みをしているようじゃ。
「寄居、上手くいったぞ」
「これで王の地位が手に入ったのも同然ですね」
「気が早いぞ。波久礼の奴もいるし油断は出来ない」
「そうですね」
「それより例の件上手く行ったか」
「ええ、魔物が化けていた貴族の財宝の一部を平民にばら撒きました。評判も上々です」
「魔物退治の功績も良い、順調だな。聖剣の扱いにもようやく慣れてきたところだ」
ふむ、勇者は聖剣を使いこなしていると思っておるが、甘いのう。
まだ聖剣の性能の二割ほどしか使いこなせておらん。
魔王との戦いは大丈夫かのう。
心配じゃ。
「野上さんはバンバン魔物を倒して下さい。俺は功績を宣伝しまくりますんで」
「そっちは任せておけ。よし、婚約祝いだ。みなを集めろ宴会するぞ」
現在勇者の一団はクリタリナ国との国境を越えたところじゃな。
来訪者のもう一つの一団はクリタリナ国じゃな。
さて魔王はどうじゃろ。
「魔王様、ジョブズ聖王国の企みは殆んど失敗しました。暗殺も駄目でした」
ふむ、みたところジョブズ聖王国の魔物は殆んど駆逐されておる。
大災害でも起きたようじゃ。
そのわりには人間に被害がないのう。
不思議じゃ。
「そうか、クリタリナ国に戦力を集中させろ」
「はい、のこりの十魔将を全て移動させます」
「四天王にも最終決戦の準備を急ぐよう通達だ」
いよいよ、決戦が近いのじゃ。
魔王国の周りに軍を集めるように神託を下しておくかのう。
「これ、神託の準備じゃ」
「はい、ところでカタログスペックの少年はどうなりました」
「相変わらず神器を増産しておる。悪用していないのが救いじゃ」
「天罰の用意をしたままだと暴発する恐れがありますが」
「ふむ、用意はそのままじゃ。何時どうなるか予想がつかん。未来は殆んど見えんのじゃ」
「ではそのように」




