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無職の俺は追放されてもへっちゃらカタログスペック100%があるから【旧作】~現実を強引に俺の真実で塗り替える~  作者: 喰寝丸太
魔族暗闘編

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第71話 絵画の騎士

 街と街との間の山に挟まれた村に着いた。

 この村は幾重にも分厚い泥壁があり壁には弓を撃つ為だろうか穴が沢山開いている。

 俺達の馬車が近づくと木で出来た分厚い門が開き迎え入れてくれた。


 馬車が入ると門は大急ぎで閉められた。

 なんか物々しいな。


 村長に挨拶に行こうとしたとき半鐘がけたたましく鳴らされた。

 どうやら魔物の襲撃らしい。


 俺達は加勢に駆けつけオークの撃退を始める。

 クラスメイトで魔法が使える者は火の槍を盛んに放っていた。

 近接職の者は壁に開いた穴から槍を懸命に突き出している。

 俺は爆弾を投げまくっていた。

 一時間もするとオークの集団は去って行った。


 村人は大急ぎで門を開け葬った魔物の魔石を拾い集めている。




 俺は近くにいた村人に声を掛ける。


「なぁ、こんなことしょっちゅうなのか」

「そうだな、多い時は日に三回はある」

「なにか理由があるのか」

「この村は山に挟まれているだろ。だから天然の関所になっているんだ」

「この先は魔物が沢山いてここで食い止めているって事なのか」

「そうだな、この村を砦にしようって案もあるらしい」


「何かしてあげたいな」


 小前田がつぶやいた。


「そうだな何か考えるよ」




 俺達はこの村で色々と補給する事になった。

 この村は貧乏では無い。

 作物は作ってないが、魔物を撃退して金銭を稼いで食べ物を仕入れている。

 貧乏ではないので嗜好品やら高級品なども沢山備蓄されていた。

 金回りが良いので商人も頻繁に訪れる。

 この先の交易との中継点の役割もしているので旅に必要な品々も安価で手に入った。


 さて、この村に何ができるか考えないとな。

 防衛力は分厚い壁で事足りてるような気がする。

 強化するなら攻撃力か。

 魔物に遠距離攻撃できる奴がいないから防衛できているが、強力な遠距離攻撃にさらされるともたないだろう。

 打って出る戦力が欲しいところだ。


 武器や防具の強力なのを作っても村人が磨り減らされるだけだろう。

 魔物に対応するロボットのたぐい、ゴーレムでも良い。

 そういうのがあればな。


 神話や伝説をひっくり返して読んでみた。

 その中にちょうど良いのがあった。

 絵の中の人物が抜け出して活躍する物語だ。




 俺は美術部だった影森(かげもり)さんの所に行った。


「騎士の絵が欲しいんだ。題名は守護の騎士。絵の具にジュースを混ぜて欲しい」


 なぜ絵の具にジュースを混ぜるのかというと物語では『精霊の雫』を絵の具に入れて絵を描いたとあった。

 『精霊の雫』は『女神の涙』と同じ商店で売られていた。

 ありがちな名前と言えばありがちか。


「夢魔の件では助けられたし、喜んでやらせてもらうわ」

「出来れば100枚ぐらい欲しいんだけど」

「お安い御用よ。転写ってスキルを持っているから魔力があれば何枚でも可能よ」

「魔力ならあてがある」



 ちなみに影森(かげもり)さんの職業は画家。

 攻撃は出来ないと思われたので聞いてみたら、悲しい絵を描きそれを敵に見せると相手が悲しくなるそうだ。

 自殺を強要する絵も描けるが恐ろしいのでやっていないと言った。

 今はもっぱら味方を強化する絵や相手の戦力を低下させる絵を書いているらしい。

 万能そうだがスキルで書いた絵は一回使うと消え去るのだそうだ。


 歓談も終わり俺は『魔力の泉』を作り影森(かげもり)さんに差し出した。

 ちょうど良い機会なので他のクラスメイトにも『魔力の泉』を飲んでもらった。

 俺が『魔力の泉』を量産する間に絵は完成して俺は『絵画の英雄』という物語を片手に。


「カタログスペック100%」


 絵は光り絵から騎士が出てきた。

 その数100人。

 ちょうどオーガが攻めてきている所だった。

 騎士は何も言わず、門の所に行き門をすり抜けた。

 そうなんだよ『絵画の英雄』に書かれている騎士は実体がないんだよ。

 でも攻撃は相手に届くという反則の存在なんだけど。

 描かれた絵が破かれたり燃やされたりすると死ぬんだよな。

 物語では少年が絵を守り、騎士と二人三脚で活躍すると書いてあった。


 村の外では騎士が剣を振るってオーガを仕留めていた。

 楽で良いと言う村人に弓の腕を磨いたらどうかと勧めておいた。


 百枚の絵は貴重品が納められている村長宅の蔵に入れられた。

 からめ手でも使わない限りはこの村は落ちないだろう。


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