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無職の俺は追放されてもへっちゃらカタログスペック100%があるから【旧作】~現実を強引に俺の真実で塗り替える~  作者: 喰寝丸太
クラスメイト相談編

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第50話 後衛も出来る戦闘職

 今日の依頼主は羽生(はにゅう)さん。

 羽生(はにゅう)さんはショートカットでスレンダーな肢体の持ち主で美少女だ。

 なぜ体型が分かるかというと体操部で新入生勧誘のデモンストレーションをやった時に模範演技を披露していたのをよく覚えている。

 ギルドの依頼を一緒にやってくれというのではなく、お悩み相談だ。


「それで、どんな悩みなんだ」

「軽業師なんだけど役に立つ場面がないのが……」


 軽業師じゃ確かに役立つ場面が限られるな。

 拠点に忍び込んだり、足場の悪い所を飛び跳ねたりする所しか活躍が想像できない。


「みんなはどう思う」

「芸を披露してみんなを元気づけられたらいいと思う」

「蝶のように舞い、蜂のように刺す。これっきゃないでしょう」

「なるほど参考になったよ」




 まずは踊りだな。

 戦いを鼓舞する踊り、癒しの踊り、眠りを誘う踊り、魅了の踊り、誘い出す踊りを伝説や神話から探し出した。

 こういうのは舞台や演劇になっているから踊りのやり方はすぐに分かった。


羽生(はにゅう)さん、やるよ。カタログスペック100%、カタログスペック100%、カタログスペック100%、カタログスペック100%、カタログスペック100%」

「これで五種類、特殊効果を持つ踊りが使えるのね」


 羽生(はにゅう)さんは踊りをすぐにマスターした。

 さすが体操部。




「次は投げナイフだよ。カタログスペック100%」


 ナイフを手にスキルを掛ける。

 他の材料は黄金鳩の羽と『スプライン神話』だ。

 黄金鳩の羽はドバトの羽を金色に染めた。

 何を作ったかというとブーメランナイフ。

 投げても手元に必ず帰ってくると言うナイフだ。

 仕上げに竜の血を塗って出来上がり。


「このナイフがあれば中距離で活躍できるはずだよ」

「ありがとう。さっそく試しに行きましょう」




 俺達は街から出て魔物の出る森に向かった。


 おあつらえ向きにオークが単体で歩いてくる。

 羽生(はにゅう)は眠りを誘う踊りを踊り始めた。

 ゆったりとした動きは眠りを誘う。

 いけない、いけない、俺が眠ってどうするんだ。

 踊りから視線を外し、オークをみる。

 オークは立ったまま眠り始め、仕舞いには座り込んでいびきをかき始めた。

 羽生(はにゅう)さんはナイフを投げる。

 ナイフは眉間にふかぶかと刺さった。


 戻れと羽生(はにゅう)さんが言うとナイフは手元に戻った。

 ナイフが抜けてオークは血は噴出し魔石になった。


 次は鼓舞の踊りのテストだ。

 ゴブリンが五匹こちらに向かってくる。

 羽生(はにゅう)さんは踊りを開始した。

 戦いにふさわしい激しい踊りだ。

 俺の体内に力が沸き起こる。


 俺は剣を抜きゴブリンに切りかかる。

 羽生(はにゅう)さんも戦いに加わった。

 俺を援護して投げナイフが何度も投げられる。

 あっと言う間にゴブリン達は魔石になった。


 次は魅了の踊りのテストだ。

 ウルフの群れが来たので魅了の踊りを踊ってもらう。

 大半のウルフが魅了され同士討ちを始める。

 魅了に掛かっているウルフばかりになったので止め刺した。


 癒しと誘い出しはテストしなかったがもう充分だろう。




「うん、戦力になっているな」

「でも、これって踊り子じゃない」

「御花畑そこは突っ込むなよ。じゃあ飛び跳ねたりするだけで敵が倒れる仕組みを教えろよ」

「ドロップキックとか」

「それはプロレスだろう」

「私は満足よ。役立たずではなくなったから」

「ナイフを投げる動きに軽業を組み込むのが良いだろう」

「うん、研究してみる」


 ナイフの予備を十本作ってこの相談は終わりになった。

 たぶんトリッキーな動きからナイフを投げまくるというスタイルになるんだろうな。

 前衛が足りてる時は踊りで援護か。

 活躍できるといいな。


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