35.フラグ回収って知ってる?
フォードめ………俺に恥ずかしい思いをさせやがって、許せんっ!
が、そんな俺の心境は露知らず。
フォードの無双は止まらない。
1匹、また1匹と魔物達が倒れていく。
フォードの表情に浮かんでいるものは快感のみ。
笑みを浮かべながら魔物を斬って斬って斬りまくる。
なんだか、どっちが善で悪なのか分からない……てか、フォードは悪だろこれ。
俺の魔物情報が地味に埋まり始めた時、ようやくフォードが我に帰った。
「お、おぉ……もうこんなところまで来たのか」
「おかえりなさい極悪人」
「おかえりなさい魔物殺し」
「言い方が酷いな!ハッハッハ!!」
貶されても笑顔でいるフォード。
その顔には魔物の返り血がついているため、ヒジョーーに怖い。
てか、怖いよ普通に。
フォードは顔についた血を拭きながら話し始める。
「さて、とりあえず最深部まで潜ってきたな。ここからはいつ魔族達が出てくるか分からない。だが、お前達を信用して、ここは分担して探したいと思う」
「は?やだよ。なんでここで別行動しなきゃいけないんだよ。こんな所で別行動持ちかけるとかどこのホラゲーあるあるだよ」
「僕も同意見だ。はっきり言ってフォードがいないと死ぬ自信しかないぞ」
「ハッハッハ!頑張れ!」
「死ね」
「失せろ」
俺たちの必死の抵抗も虚しく、
死なないし失せないぞ!じゃあな、また後で会おう!ハッハッハ!
とか言いながらフォードは走っていった。
追いかけたかったのはやまやまなのだが、なにぶんあの人の移動速度はキチガイなので、俺達に追いつけるわけがない。
「はぁ、どうする?アグネーゼも流石に怖いだろこれ」
「そりゃもちr……な訳ないだろバーカバーカ」
「煽り方ガキかよ」
こんな冗談を言い合えるだけ複数人行動はましだ。
ある意味フォードは強い。
なんだかんだ、ね……
「空、確かに2人では心許ないが、逆に言えば敵に遭遇しなければどうということは無いだろう?」
「まぁ、そりゃな」
「じゃあ簡単じゃないか!敵に会わなければいいんだよ!」
「当たり前だろ馬鹿か」
「馬鹿って言う方が馬鹿だよーだ」
「だから餓鬼かっつーの」
「でも、さっきのフォードを見ている限りではそこまで数はいないように思うんだ。10分に一回遭遇するかどうか、しかもフォードは先行しているしある程度は数が減ってるんじゃないのか?」
「ふむ、一理あるな。でも、それ以上言ったらフラグに………」
「ということは、そうそう簡単には戦闘に入ることはない────」
「カラ、カラカラカラ……」
「な、フラグだろ?」
「──や、やぁ──────スケルトン・ナイトさん……」
「うし逃げるぞ」
「「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」




