表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜騎士様のお通りだ!  作者: 闇砂糖
グレン王国編
27/41

27.ゴダ森林

「………この森か?」


フォードに案内されてきたのは森だった。時計台修理に必要な素材集めだということだが、実は素材は道中で殆ど集め終わってしまって、この森でやることは戦闘訓練だけとなっていた。


「この森、ゴダ森林はスライムやゴブリンなどの弱いモンスターが沢山生息しているんだ。だから新米冒険者の実戦訓練にうってつけなんだ。ついでにいうと、生活に必要な素材なんかもここで大体は集まるから素材屋みたいな奴らもここに来てるんだ」

「ふーん……まぁ、僕ならこんな雑魚では腕慣らしにすらならないがな」

「あーそうスゴイネー。ところでフォード?一体なにをすればいいんだ?」

「ふむ、そうだな。取り敢えず今からここに生肉を置くんだ。すると、ゴブリンが食べ物を取りにやってくる。それを一体狩れ。奴らは仲間意識がすごく高くてな、一体狩ればその仇討ちに沢山やってくる。そいつらも全員狩れ」

「沢山?それはどれくらいだ?」


ゴブリン、集団。う、頭が……の俺にとってはそこが重要なんだ。だが、フォードが答える前にカマチョーゼが口を挟んでくる。


「ふん、ゴブリン如きが恐ろしいのか?新米冒険者は可愛いんだな?」

「あ?屋敷で手塩をかけて甘やかされたお前には絶対わからないだろうね。ゴブリンの夕飯にされそうになる恐怖は……」


あの時のことを思い出した俺は思わず身を震わせる。あそこでロドが来てなかったら確実に食われてたからな俺………

その場合、かけられるのは胡椒と塩だろう。


しかし、その話を聞いたアグネーゼは腹を抱えて笑い始めた。


「ゴブリンの……夕飯に……ぷっ!どんな雑魚ならそうなるんだ、空!お、お前、どれだけ弱いんだ……夕飯っ……」

「テメェしばくぞ」


言いたいけど言えない。伝説の忌み種のドラゴンに追いかけられて、伝説の禁断魔法使って、動けなくなったなんて言えない……


「まぁ、確かにずっと2人で過ごしていたなら、なにか理由があっても仕方ないだろうな」

「え?2人?」


誰のことだ?そもそも俺にはずっと旅をしてきた仲間なんていないんだが……


「ギルドにいた女の子が君の連れだとマリーから聞いたのだが?」

「あ、マシューのことね」


そうか、そういうことになると俺は今3人で行動してることになるのか。まぁ、今は諸事情でソロだけどな。


「まぁ、僕なら連れがいようがいまいが何も関係はないがな」

「お前ほんっとうぜぇな」

「おい、いつまで話しているんだ2人して。もうゴブリンがきたぞ?」


おっと、すっかり忘れていた。そういえば戦闘しに来てたんだっけ?


「よし、勝負だアマネーゼ!どっちがより多くのゴブリンを狩れるかだな!」

「ふっ、望むところだ雑魚。僕のバスターソードで切り捨ててくれるっ!」


と、アグネーゼが抜いたのは金色に光る剣。


「おい待て武器違いすぎるだろ!」

「ふん、僕はベネディクト家の娘だからな。当然のことだろう?ほら、早く自分の武器を抜かないと、僕が斬っちゃうよ?」


と言いながらアグネーゼはゴブリンに向かって走り出した。


「ギャギャ!」


ゴブリンもそれに対抗して走り出す。


俺はその間にバスターソードについてアイテム欄で確認してみた。




[バスターソード【NEW】]

相手を斬ることに特化した短剣。短剣のため非常に扱いやすく、また剣の形状は、相手を斬り捨てることのみを考えて作られている。

非常に高価であるため、冒険者よりも貴族が護身用で持っていることが多い。




「なるほど、こいつもその1人なのか」


と、アイテム欄を見ている間に、アグネーゼとゴブリンの距離はだいぶ近付いていた。


「雑魚が。失せろ!」


そして、アグネーゼは交錯する直前に飛び上がった。

そのままゴブリンの後ろへ回り背中を斬りつけた。


ザシュッ


「ギャッ!!?」


ゴブリンは背中の痛みに耐えながらアグネーゼのいる方向へ向き直す。

が、既にそこにはアグネーゼはいない。


「こっちだ。そして眠れ!」


またもや素早く背後に回り、放たれた一撃はゴブリンの首元を抉っていった。


ごろっとゴブリンの首が落ちる。


「見たか?空。これが僕の実力だ!」

「お、おう………」


はっきり言おう。こいつ強いぞ。

フォードの言い方からして多分今のが初めての実戦なんだろうけど、戦い慣れている感じがある。フォードめ、どんな稽古をつけたらこうなるんだ?


「ふむ、お嬢さまもまた強くなりましたね。前回の稽古が終わった後も練習したでしょう?剣筋が一段と綺麗になっていますよ?」

「ありがとうフォード。これもお前の稽古のおかげだ」


ふーん、意外とまともに師弟関係築いているんだな。

少しアグネーゼの印象が変わったぜ。唯のお嬢さまではないことは認めてやろう。絶対言わないけどな。


「ほれ、また一体来たぞ。坊主、次はお前の番だ」

「よ、よし。どんと来い!」


「ギャギャ!!」


ゴブリンが、こちらへ向かってくる。と、途中で止まったぞ……?


「あ、坊主。1つ言い忘れていたことがあるんだが……」


そして、ゴブリンは転がっている仲間の首を見て………


「ゴブリンは仲間の仇討ちってなるとめっちゃ強くなるぞ?」


次の瞬間には俺の背後にいた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ