26.そりが合わない
「どうした、君。僕への非礼を謝りに来たのか?一応言っておくが、僕は幼き頃から剣の稽古をつけてもらっているのだ。しかも、このフォードにな。つまり、僕のほうが新米冒険者如きの君より何倍も強いんだ。それも含めて僕に謝罪するべきだ」
…………うっぜぇぇぇ!!!!
謝りに来たのは確かだが色々言いやがって……
こんなに気の強い、可愛げのない奴は初めてだ!……って、ん?
え?フォードが剣を教えたの?
ちらっとフォードを見ると「いやぁ、ま、まぁね(笑)」みたいな表情を返してきた。
以下、心トーク。
(おい、フォード。助けてください。後でマリーさんと過ごす夜をアドバイスしてあげるから!)
(ふむ、なかなかいい交換条件だ。しかしまだ足りないな!はっはっは!)
(わかった!俺の必殺技も伝授してやる!それでマリーさんもイチコロだ!マリーさんをいじめてみたいだろ?)
(よしのったぜ!)
「まぁまぁそこら辺にしてやってくだせぇお嬢さま。こいつはぁ、まだまだこっちに出てきたばっかで世間知らずなんですよ」
なっ!?このやろう!俺を世間知らず扱いしやがった!でも一応助けてもらってるから文句つけにくいんだよちきしょう。
「ふん!例えお前の頼みだとしてもそれは聞けないな!土下座するまで許さないからな!」
そして使えねーフォードさん使えねー。俺を下げても何も出てこなかったじゃねぇかこの野郎!おい、そのテヘペロやめろうぜぇぇ!
「おいフォード!このクソウゼェお嬢さまと一体なにをするんだよ!」
「なっ、うざいだと!貴様………」
「はいはい!これから2人のクエスト兼戦闘訓練を始める!これから始めるクエストは時計台修理の素材集めだ!そして、ついでに君達の実戦訓練を行わせてもらう!決着はそこでつけろ!いいな?」
使えねーフォードさんはそう言って無理矢理場を収めたが、俺は全く納得していない!
「は!?こいつとやんの!?まじで!?意味分かんねぇ絶対やだっ!!」
「ふっ、僕に負けるのが怖いから逃げるのか?所詮その程度か雑魚が」
「な、なんだとこの糞ガキが………じゃあいいぜ?決着つけてやろうじゃねぇか、あぁ?」
「望むところだ!その前に貴様、名を名乗れ!僕にここまでの無礼を働いたものは初めてだ!」
「俺の名は神木空だ!さっさと決着つけよーぜ?お・じょ・お・さ・ま!」
「〜〜貴様ぁ……!」
はっ!怒ってろ怒ってろ!あっまあまに育てられたお嬢さまに俺が負けるわけねぇだろ!
「お前ら面倒くさそうだな!はっはっは!」
そして、フォードは雰囲気を、ぶち壊す天才だった。




