17.トリガー
「おやびん、このガキなかなか見た目いいっすよ?多分奴隷売場に売ればそれなりの金にはなりまっせ!」
「ほぉ、確かにそうだ。────このガキ連れてけ」
「へい!あにき!」
俺への攻撃は止まり、代わりに聞こえてきたのはマシューの悲鳴だった。
「え?まって!なにしゅるのおじしゃん!」
「なっ!?てめぇら、マシューに何してやが…」
「雑魚は黙ってな!」
「グハッ!!」
止めようと頭は動くんだが、肝心の体が動かない。簡単に足で踏み潰されてしまう。だが、そんなことしている間にも、マシューは奴らに襲われる。
「くそ、暴れんじゃねぇガキ!」
「やめてっ!はなちて!」
「このガキっ!!」
「ッんっ!?いた……い」
「ようやく静かになりやがった、ったく、手間かけさせやがって」
「時間掛けすぎだ。早く行くぞ」
やばいやばいやばいやばい。このままではマシューが連れていかれる。あんな、誰が見ても「あ、いかついですね(笑)」みたいな外見のおっさんズに連れていかれちまう。
「よし、いくぞ。帰る前に奴隷売り場によらなきゃならねえからな」
「「うす!」」
なにか、手段はないのか?マシューを助けられる力を、俺は持っていないのか?考えろ考えろ考えろ!何が最善だ?周りに被害を出さず、あいつらを殺さずに助けられる方法……
「やめ、やめてよっ……」
「うるせぇガキだな!?殺されてぇのか!?」
「いや…いやだよっ!たすけておにいちゃん……たすけてっ!!!」
「!!?」
今の声はマシューの声。
明らかに嫌がっていた。
助けてって言ってた。
お兄ちゃんって。
お兄ちゃんに助けを求めてた……
「……!!!!!!!!!!!??」
いきなり立った俺に驚く3つのゴミ。
俺としたことが、何難しいこと考えてたんだか……
俺の思考回路はクリアになる。何も淀みがなくなり、目的は一つに決まる。
「てめぇら………俺のマシューになにした…………!?」
簡単なことだ。
コイツら全員────────殺せばいいんだ。




