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竜騎士様のお通りだ!  作者: 闇砂糖
グレン王国編
14/41

14.女の子は

「──あの男が、自分の()を裸で服の中に隠していたって例のやつよ」

「──うーやだやだ、なんて汚い趣味を持つ男なの?これだから男ってやつは……その妹さん(・・・)は可哀想ね」


………何故俺が街の奴らからこんな変態呼ばわりされているのか?それはもう言いたくもないことだ…


あの後、つまり俺の服から裸の幼女が出てきた後のことだ。


門番たちもまさかこんな幼女(裸という特典付きで)が出てくるとは思っていなかったようで、最初こそ取り乱していたものの、そこは長年の経験か、すぐに冷静さを取り戻し俺の事を幼女誘拐犯と決めつけ、その前よりもすごい剣幕で俺の事を逮捕しにかかった。


だが、幼女の

「あらちょいごとはいけまちぇん!」

の一言ですぐに静かになった門番。そこにマシューがお兄ちゃん()いかに安全な人かを1から説明するという追い打ちをかけ、その所為で俺が誘拐だけに飽きたらず幼女を調教までした極悪な変態という方向に話が進んだ。

そして、またまた幼女の

「もんばんしゃんたちのわからじゅやぁ!(ー目に涙を添えてー)」

という一言を聞いた門番はようやく一時的に俺をこの幼女の()であるとして、釈放してくれたのである。


尚、もんばんしゃんのご厚意により、この幼女は裸の上からマントという何ともまぁマニアックな格好で俺と歩いているのであった。


だから俺は妹を身包み剥がして自分の服の中にぶち込むという特殊な性癖をお持ちの気持ち悪い変態お兄さんでこの街に降臨したのだった。


ってオイィィィィィィィィ!!


「したのだった。」じゃねぇだろぉがっ!

なんだこれ?おい、イジメなのか?そうだよなコラ。


なんで俺の服の中から裸の女の子が出てきて、それを俺の性癖って事で片付けられてんだよ!

そんな性癖の持ち主見たことねぇわ!

俺の異世界デビューどうなってんだよぉ!

しかもマシューいねぇし!

なんでもともとマシューがいた所にこの女の子がいたんだよ⁉︎


「おにいちゃん?」

「なんだ素マント?おいコラ、てめぇどうやって俺の服ん中に隠れたんだおい?パパとママと喧嘩でもしたか?今すぐ探してやろーか?この変態兄さんがなぁ⁉︎」

「どうちたの?かくれたって、さいしょから入ってたよ?」

「あぁん?俺の服の中には可愛い可愛いマシューちゃんが入ってたんだよ!マシューをどこにやったんだ⁉︎」

「まちゅーはまちゅーだよ?」

「………へ?」

「だから、わたちがまちゅーだよ?」

「なんだよ、それなら早く言ってくれよもぉ、心配したじゃねえか〜」

「えへへ、ごめんなしゃい」

「ってなるかぁぁぁ!!」


まちゅーはまちゅーだよってなんだよ⁉︎

意味わかんねぇにも程があんだろぉがぁ!!


「じゃあなんだ?あの可愛い子ドラのマシューお嬢が、こんなロリコン万々歳の格好でいるお前に変わったとでも言いたいのか?」

「だからしゃっきからそういってるでちょ!」

「だから分かるかァァ!」

「みみもとでしゃわがないの!」

「ゴメンナサイ以後気をつけます」

「あのね、わたちたちはたちかにりゅうだけど、ひとがたくしゃんいるばちょではこうやってひとになれるの」

「………は?」

「えーとね、どらご…のいど?とかいうやちゅになれるんらって」

「どらごのいど?───ドラゴノイド…あぁ……」

「おにいちゃんにまちゅーがせつめいしゅる!」


マシューの平仮名説明を聞いた限り、どうやら人間よりも高等とされる種族は人の姿になる事が出来るのだそうだ。


ドラゴンもこの世界において、神に次ぐ高等種族とされており従って人の姿になる事が出来るのだそうだ。

それが"ドラゴノイド"である。

戦闘能力こそドラゴンの時より劣るものの、忌み種である彼らが人間と接触するにはこれしかなく、劣っていると言っても通常の人間と比べれば十分すぎる能力だそうだ。


「………なるほどな。ってことは、ロドリゲスは例外的にドラゴノイドになれないから嘘までついてマシューを俺につかせたのか」

「ぱぱもどらこのいとになれるよ?」

「なれるんかいっ!!」


どうやら面倒くさいからマシューに任せただけのようだった。

あの育児放棄なパパめ。


「ぱぱは『いやはや、主様の監視任務等滅多に行えぬこと故、マシューの良い糧になるかと考えただけのことでありますよ、主様』って言ってまちゅ」

「絶対後付けの言い訳だぞ、それ」


こんな会話をしながら暫く歩いていると、街の中心のような場所に辿り着いた。


「…でっけぇ噴水だなこりゃ。綺麗な街並みだ」

「みずきれいなの!」


中央に大きな噴水があり、その周りに建物が並んでいる。……あの奥にある建物は何だろうか?元々何かの建物である事は間違いなさそうだが、何故か上半分が綺麗に無くなっている。まぁ関係のないことだがついでに言うと、噴水の近くにはベンチがあり、沢山のカップルがそこでイチャつ……愛を深めていた。


「どっかにスイッチない?こう、カチッとバーンみたいなやつ」

「かちっとばーん?そんなあぶないものありません!」

「そうですよね、ゴメンナサイ」


マシューに怒られると心にくるものがあったりなかったりする俺。

幼女にして既に姉貴の貫禄が出てきている。

将来いいお嫁さんになるだろうなぁ。


「ところでマシューは将来誰と結婚したいの?」

「ぱぱかおにいちゃん!!」

「完璧回答ありがとうございますヒデブッ!!!」


一字一句違わぬ完璧な回答だった………こりゃロドも辛いわな。

満面の笑みでそんなこと言われたら誰だって甘くなるぜそりゃ。いちごミルクより甘々でいこうぜ!


この時、ロドリゲスが丁度娘の教育方針を見直していた────かは分からない。


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