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竜騎士様のお通りだ!  作者: 闇砂糖
グレン王国編
12/41

12.隠し場所

「よし、これでいいな。主様よ、この街ではマシューが監視をするという事でいいんだな?」

「おう、いいぞ!よーしよしよし」

「マシューよ、なでなではまた後でやってもらうが良い。今は街で身支度をするのが最優先じゃ。そもそも主様は今何も装備を持っていないだろう?せめて剣の1本でも手に入れるべきだと考える」

「なんだそのドヤ顔は。お前さっきの『余裕っしょ』はどこに消えたんだよ」


さっき、素手でいける!とか言ってたろうに。


「いや、流石に素手とか『どこの北斗○○拳だよ』みたいかなぁと」

「まぁ俺も素手は嫌だからいいけどな。…じゃあマシューを一緒に連れて行けばいいんだな?」


俺はマシューの頭の上に手を乗せて聞く。鱗のはずなんだけど、すごく心地よいぞこいつ。


「それでいい。マシュー、主様を頼んだぞ」

「はい!たのまれたの!」

「じゃあマシュー、お前はどうやって俺のことを監視するんだ?」


確かにマシューはデカいロドと違ってミニサイズだが、それでもポケットサイズではないのだ。このままではロドを連れていくのとさほど変わらない。


「そうだな…主様の持っている鞄に隠れるとか」

「荷物が重くなるから嫌だ」

「じゃあ頭の上に乗せt────」

「嫌だ」

「最後まで聞いてくれないか?…せめて……

聞いてくれるくらい…」

「聞く必要が無さそうだったから……ん?」


袖をマシューが引っ張ってくる。


「……ごちゅじんのふくにかくれりゅ」

「おぅけぇそれで行くか」

「マシューが我儘な子に育たないか親として心配になってきたところだな…」


もう、この可愛さなら我儘OKだろ?あと、お前は大して親やってないから心配する必要ないぞ。


「じゃあ行ってくるぞ、ロド。お前はどこにいるんだ?」

「隠れている。用が済んだらマシューに伝えてくれ。我とマシューはテレパシーで会話ができる」

「あ、成る程。だからマシューが監視役として動いても問題ないんだな」

「ご明察、流石我が主様」

「そんな褒めたって何にも出ねぇぞ」

「ごちゅじんしゅごぉーい!」

「よし、好きなお菓子を千個くらい買ってあげるぞ!」

「ふむ、今度改めて子育ての仕方を復習しておくか」


ロドが、どこから出したかわからない雑誌を、取り出して読み出したので、そろそろ出発することにした。

その手(所謂竜の手な)でどうやって読んでんのそれ?って突っ込みはしない。


「では改めて、行ってくるぞ」

「いってきまちゅ!」

「気をつけるのだぞ、マシュー」

「俺には無しかよ」

「主様が警戒することなどご自分の持ち金くらいだろう?」

「痛いところを突きやがって…」

「『お菓子を千個くらい買ってあげるぞ』の時も正直、そんな金無いだろうなぁと1人で考えていたのだ」

「やめろっ!恥ずかしいっ!俺も持ち金のこと思い出してから『あ、そういえばむりやーん』って思ってたところなんだよ!」

「兎に角余計な事件には関わらないで下さいよ?」

「あぁ。分かったぜ。お前も気をつけるんだぞ?」

「了解した、主様」


こうして、俺は「グレン王国」へと足を向けた。


……すげぇ長い時間会話してたなぁと今になって思う。


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