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孤独について

おはよう。



最近は日中の温度がかなり高くなっているね。


部活やサークルで体を動かす人、それ以外にも激しい運動を行う人は、水分補給を忘れずに。勿論、運動を普段しない人も、水分補給は欠かさず行うように。



また、熱中症・夏バテには十分気を付けてほしい。


何事も体が資本、というやつだよ。




さて。


最初に、補講について連絡しておきたい。



通常ならば、授業は8月7日で終了するのだが、個人的な都合で、一度私が休んでしまったため、補講を行いたいと思う。



補講では、大羅可杉夜(おおらかすぎよ)教授をお呼びして、「指示待ち」について授業を行ってもらおうかと思っている。



ちなみに、補講日は8月11日だ。



この日は月曜日の補講日及び集中講義日程に含まれているので、時間帯が合わない人はその旨を申し出ていただければ、代替レポートの提出、で出席したのと同じ点数を与えようかと思っている。



それでは、授業を始めようか。



今回は、私の最近の研究対象である「学生の孤独」について語りたいと思う。



最近は「便所メシ」や「ぼっち」という言葉に表されるように、「孤独」を極度に恐れる学生が多いと聞く。



これは、孤独であることを恥であると考えているからなのか、孤独でいることで周囲に友人のいない残念な奴だと思われることに耐えられないのか、単に日本人の心性なのか、孤独になることがいじめなどの原因になる可能性があるからなのか、と色々な理由が考えられる。



詰まらないかもしれないが、私自身の経験をここで語らせてもらうと、私はあまり孤独を気にしなかった方である。


寧ろ、楽しいし、楽でいいと思っていた。



つまりは、人に左右されなくて済むのだ。



・・・その分、独り善がりな人間になってしまったのかもしれないが。



どうも一人でいることに耐えられない、周りから一人でいる、という事実を隠したい、と思っている学生が少なからずいるようだ。


先日ネットのニュースでも見たが、友人の輪に入るためだけにソーシャルゲームを行ったりSNSを始めてみたりする人も居るらしい。



そんなに一人でいることが悪いことだとは思わないし、友人が居ないことが問題であるとも思わないがね、私は。



友人が居ても孤独な人間も居れば、友人が全くいなくても気にならない人間も居る。


まあ、考え方は人それぞれだが、大多数の「友人」のために自分を犠牲にすることがそれほど良いことであるとは思えない。



生まれてきたときだって、死ぬときだって、大抵の場合一人だ。


人生において真に困った時に頼りになるのは残念ながら自分しかいない。



「孤独」を極度に恐れる人間、というのは、自分が無力であることを、多数の人間の繋がりを示すことで隠そうとしている人間、のことではないかと私は考えている。



ちなみに、今は一人でいることを表すのに「ぼっち」という呼称が良く使われているらしいね。



恐らくは「一人ぼっち」が省略されたものだと考えられる。




この「ぼっち」という呼称が与えるイメージはあまりよくないと私は思っている。




「一人でいることがよくない」という風潮、或いはそう言った「空気」が更に「孤独でいること」をまるで良くないものであるかのようにしているんじゃないか。



そこで、素敵な呼称を考えてみたいと思う。



この授業の最後で配るレスポンスペーパーに、良い名前があれば書いてほしい。



斬新なアイデアを求める。





・・・で、だ。



何か物事を決める際に、友人の存在は確かに頼りになるだろう。



悩みを聞いて貰ったり、愚痴を言ったり、逆に話を聞いたり、困った時に助け合ったり、と成程いい関係だと思う。


私にも友達がいないという訳ではない。



ただ、それが全てであるとは思わないでほしい、というのが私の意見である。



そして、孤独を恐れるよりは、寧ろ気楽に付き合っていって欲しいと思う。



孤独を知っていることが、長い人生において有利になることもある。



謎の同調圧力に負けて君たち自身の人生を全うできないことの方が恐怖だ。



・・・まして、周りが勉強していない時に勉強するときなど、特に。






・・・今日の授業はここまで。



レスポンスペーパーを配るので、学籍番号、学年、学部、学科、専攻、氏名と共に感想、疑問などを記入して、前に提出するように。



以前にも通知したが、来週はレポートの提出期限である。今週もう完成したという人は提出してもらっても構わない。来週が最終期限なので、厳守すること。



また、前に私が作った「孤高の学生取扱い説明書」と、「孤高の学生ステッカー」を置いておくので、欲しい人は取って帰るように。・・・また、数に限りがあるので、先着順だ。




それでは。


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