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その金は誰が払うのか?

最近すっかり蒸し暑くなったね。


週の真ん中で暑さや湿気や怠さが限界に達する頃なのに、朝から出てきてくれて非常にうれしいと私は思っている。・・・他の教授たちに自慢したいくらいだ。



それでは授業を始めようか。



前回、勉強の大切さと、受験生の頃と今との実力差を痛感したと思う。



レスポンスペーパーにもかなり反響があった。


前回、今日の授業で「不本意の利用法」について伝えようと考えていたけど、それよりも先に話しておかねばならないことがあることに気が付いたんだ。昨日。



今回は「不本意入学解消」におけるもう一つの重要な点である「お金」の話をしようと思う。




・・・日本人は、と一般化するのはあまり好きではないが、まあ大体がそうであると思うけど、


お金の話をひどく嫌う人が多い。





大事な話なのにね。




私は最近、『インベスターZ』という漫画を読むのを楽しみにしている。


「カネ」についての役に立ち、なおかつ面白い漫画だ。




その中で主人公の財前の父は、カネの話をすることを極度に嫌っている。



まあ、そういった親御さんは多いとは思われるけども。




しかし、大事な話にもかかわらず「臭いものには蓋」の姿勢というのはいただけない。



自分たちこそが子供に学費(カネ)を出しているのに、(カネ)の話をしないとは何事だ。


こう思うんだ。

・・・私だけかもしれないけど。



勿論、学費は授業料免除や奨学金等を使って賄っているという学生もいるだろう。


ただ、この大学に来る学生の殆どは親に学費を払ってもらっているといっても過言ではないだろう。生活費はアルバイトとかで稼いでいるのかもしれないが。




考えてみよう。



親が稼いだ金を吸い取っている大学が、子供にとって不本意な場所であるという現状を。



計算してみよう。


全授業コマで授業料を割った後、全授業回数分で割る。それが一授業あたりの金額だ。




計算してみて、「この授業にこれだけ払うのはいただけない」と思った人は、退室してもいい。





そう考えると、休講にしたのに補講を行わない教授、というのは金だけとって何もしない奴、と言い換えることができるのでは?





これが、私が補講をきっちりやる理由だ。




私個人の理由で休んだ上に、皆の貴重な時間を余分にとることになってしまい申し訳ない。




そうなると、「不本意」という現状をどうするにしても、「金」と「勉強」からは逃れられないということだ。




1授業90分あたりの金額が計算できたら、それを60分いくらであるかに換算して、自分のアルバイトの時給と比べてみるといい。



アルバイト三昧でロクに授業も出ず、結局単位を落として留年する、という生徒の話をよく聞く。・・・その生徒が本意での入学・不本意での入学に拘らず。




そうなると大学で得られる知識の他に、親が払った授業料の分だけ損しているということになる。



それは勿体無い。幾らそれが本人の望んだことだとしても、だ。


一番いいのは、お金を稼ぎつつ勉強しつつだが、一度に二つの事はある程度出来ても、三つ以上のことを完璧には出来ない。





今後、自分がどうするのかを決める際には、勉学だけでなく、費用についても検討するように。



勿論、自分で学費を払っていたり、授業に出ない分何か自分が思う「自分にとって価値のあることで、将来に繋がること」が出来るならば問題はないが。




今日の講義はここまで。レスポンスペーパーを配るので、今日の感想とかを書いて提出するように。



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