不本意入学の定義
二回目の講義
おはよう。
木曜日の一限に出てくるとは君たちも相当な物好きかもしれないね。
意外と履修登録者が多いことにびっくりしたよ。
うん、まあ、それじゃ時間にもなったことだし、授業を始めようか。
前回のコメントシートに、「不本意入学の定義がそもそもわからないんですけどどうすればいいですか?」という意見があったので、講義の流れ的にも今日はそのことについて話そうと思う。
不本意入学には大きく分けて五つのタイプがあると思う。
まずは、「学部不本意」。
大学については不満が無いけど、学部が自分の志望する学部じゃなかったパターンだね。
この大学の学生にも、本当は別の学部に行きたかったけどセンター試験の点数や二次試験の配点等から泣く泣く今いる学部を選ばざるを得なかった、という人がいると聞く。また、経済的な理由から学部を受験できなかった場合も考えられる。
これは結構深刻な問題で、自分が今いる学部が不本意だと、最悪の場合4年間を無駄に過ごすことになりかねない。
二つ目は「大学不本意」。
学部には満足しているけど、大学が自分の志望する大学じゃなかったパターンだ。
これは、成績が足りず、大学を受験できなかった場合と、志望する大学を受験したものの、不合格となり、別の試験日程でこの大学を受験して合格してきた場合という二つの場合が考えられる。勿論、経済的な理由も忘れてはならない。
三つ目は「全不本意」
大学も学部も不本意であった場合のことを指す。
中々に救いようがない状況だと思う。・・・実際私もこれだったけど。
第一志望の大学、学部が不合格となった場合が一番辛いんじゃないかな。
「何でこんな所でこんな学問してるんだろう自分は」と思うこともしばしばあるだろう。
・・・以上の三つの場合は大学入学以前から不本意であったケースだと言える。
四つ目は「隠れ不本意」。
これは大学も学部も自分の志望していたものであったにもかかわらず、入学後に「不本意である」と思ってしまうパターンである。
なまじ周囲には望んで当該大学、学部に来たと思われている分、思い悩むことも多いだろう。
本人も望んできた大学、学部が自分が入学前イメージしたものと異なるので、愕然としているはずだ。
そのまま無気力化するのはもったいない。
五つ目は「環境不本意」。
特に大学にも学部にも不満があるわけではないが、大学のシステムや設備、人間関係など、学問や自分の能力以外の面で不本意である場合がこれだ。
通学時間が長いとか、下宿先の家賃が高いといったこともこの「環境不本意」に当てはまる。
以上の二つは大学入学後に不本意であったと分かるケースだと言える。
以上の様な五つが「不本意入学」の定義であると私は考えている。
五つは単独で「不本意入学」となっている場合もあれば、複合している場合もある。
次週、これら不本意の解消方法になり得そうな事柄について説明するので、自分がどのような「不本意」に当てはまるのかを来週までに考えてくること。
それでは今週の講義はここまで。
今からレスポンスペーパーを配るので、今日の日付と氏名、学籍番号、学部、学科、学年を記入した後、感想や意見や質問を書いて一番前の机に提出するように。
以上。
再来週は休講です。