「プロの大学生」になれ。
おはよう。
どうやら台風が近づいてきているらしいね。
この大学は暴風・大雨警報が大学のある地域に発令された場合、休講になるっていうことになっているらしいよ。
詳しくは各教務課に問い合わせてみてほしい。
もしかしたら掲示が何か出るかもしれないね。
それでは授業を始めようか。
先週は「孤独」について、私の思うところを述べさせてもらった。
先週の感想には、「孤独」に関する独自の意見が展開されていたので、非常に興味深かった。中には思わず唸らずを得ないほどの意見もあって、この講義をしていて良かったと思う。
で、今日の話だが、
皆さんは、「プロ」というものについて考えたことがあるだろうか。
Jリーグやプロ野球、プロゴルフ、プロスケーター、プロ棋士など、スポーツや将棋といった分野のプロを思い浮かべる人もいるかもしれない。
あるいは、何か物事に深く精通している人のことを「プロ」と考えているかもしれないし、
その仕事で「お金」を貰っている人のことを「プロ」と考えるのかもしれない。
色々な考え方があると言える言葉である。
ちなみに、「大辞泉」によると、「プロ」とは、
ある物事を職業として行い、それで生計を立てている人
のことを指すそうだ。
そこで黒板に書いた「プロの大学生」について考えてみよう。
君たちは、職業を訊かれたら「学生」と答えるだろう。
だから、「大学生」を「職業」といっても問題ないはずだ。
ただ、それで「生計」をたてているのか?
君たちはここで首を傾げるかもしれない。
確かにバイト戦士で上手に資金を稼ぎつつ知識も獲得しつつ・・・といった大学生はいるだろう。
ただ、「大学生だけ」で生計を立てている人は少ないのではないか。
「大学生モデル」とか、「大学生企業家」とかならまだしも。
そう。「大学生」だけで生計を立てるのは難しい。
一番それらしいので、「パトロン」を見つけて大学生をすることだ。
私は学生の頃は民間の奨学金をもらっていた。
奨学金にもさまざまな種類があって、日本学生支援機構から貰える(貰えるとはいえ、利子つきの貸与か利子無しの貸与かのどちらかになるが)奨学金が一番メジャーだが、他にも地方公共団体が給付・貸与を行っているものから、企業などが奨学金事業を行っているものなど、いろいろある。
興味があれば調べてみると良い。学生支援課に行くと、現在申し込み可能な奨学金も教えてくれる。
ただ、民間の奨学金をもらおうと思うと、なかなかに学業審査が厳しい場合がある(そこで「勉学」の登場だ!!)。
また、一度貰いだしても(給付)、毎年学業成績の提出を義務付ける奨学金制度もあったりするし、とある大学では大学が奨学金を行っているが、学業成績が低下した場合、今まで大学が援助してきた分を払わなければならないと規定している場合もある。
「大学生」だけで生計を立てるのにも、案外色々な方法があるものである。
或いは、こんな考え方はどうだろうか。
大学生で学んだ事柄を、今後自分の人生で活かす。
つまり、大学生のうちに、今後「プロ」になる要素を手に入れておくのである。
謂わば、「プロ」への準備期間だ。
そうなると、今後「プロの大学生」になるにしろ、大学時代に身につけたことで「プロ」になるにしろ、勉学であったり、資金集めであったりと、自分を一流に磨き上げる必要が出てくる。
勿論、「プロ意識」も重要だ。
「プロの大学生」たるもの、時間に遅れるようでは「プロ」とは言えないし、社会に出てから時間に遅れるようでは「仕事をしているという意識が足りない」と言われるかもしれない。
「プロの大学生」たるもの、最良の結果を出せないようでは「プロ」とはいえないかもしれない。
学生時代の友人は、「単位の取れない大学生はタダの大学生だ」と、映画のパロディのようなことを言っていたが、最善を尽くして最良の結果を出せるよう訓練しておくべきだろう。・・・まあ、単位が取れなければ自身の進級・卒業が危ぶまれ、「パトロン」を失う可能性も出てくるがね。
「パトロン」の居る学生はなおさらのこと、「プロ意識」を持って日々を過ごしてほしい。
それこそ、スポーツ選手が企業のロゴが入ったユニフォームを着ているのと同じく。
今日の授業はここまで。今からレスポンスペーパーを配るので、学籍番号、学年、学部、学科、専攻、氏名、今日の日付とと共に、今日の授業の感想や疑問点を書いて前に提出して欲しい。
そして、今日は3週間前に告知していた宿題の提出日だ。そちらも合わせて提出して欲しい。