破壊の能力の先に純粋の能力は何を見る
またやり過ぎた、6000とかw
今回は紅魔館に行きます、そこで彼女は何を見るのか
自己解釈があります、ご注意ください
あと魅夏が真面目
「パチュリー・ノーレッジ?」
「そ、紅魔館っていうところにいるんだぜ。会ってみないか?」
「まあ良いけどさ…」
…多分この会話がいけなかったんだと思う、まさかこの直後に使いのメイドさんが来るとは思わなかったよ
で今どこにいるかと言うと、紅魔館に住んでるお嬢様とやらの前にいます
なんか私に目を付けたらしい、どうでも良いけど変な人に目を付けられやすいよね
「あなたが魅夏ね、私はレミリア・スカーレット。この紅魔館の主にして気高き吸血鬼よ」
「数百年ぽっちの人に言われても怖くないよ、それに目も優しい、獲物を見つめるにしては笑えるレベル、そして何より目の前の人間は恐怖さえしていない」
「そぅ、だったら死になさい」
弾幕と槍ね、だけれどこのぐらいなら余裕で避けれるよ
夢子の投げる短剣を避けながら発狂弾幕と濃密度な弾幕も避けさせられたからね、地上では確かに強い分類かもしれない
だけれど魔界や夢幻世界では通じない、一人で向かえば門前払いで終わる
魔界や夢幻世界が何年前に出来たかは知らない、けど目の前の吸血鬼よりあそこの住人の方が怖かった
「なんで掠りもしないのよ!! たかが人間に私が負けるハズ…」
「感情的になるのは結構だけどさ、周りにも注意した方が良いよ」
「なにをいっ…」
「て」までは喋れなかったか、加速型の弾幕がレミリアを襲う
ただふよふよ浮いてる弾幕は簡単に避けれる、だけれどもしそれがいきなり自身を狙って飛んできたらどうする
周囲を警戒していない人物なら簡単に被弾する、そう目の前の少女のように
「いつの間に弾幕なんて…」
「あんたが槍と弾幕を放ってる間にね、ところでどっかから殺気を感じるのは気のせい?」
「魅夏!! 避けろ!!」
姉ちゃんが叫んだ後ナイフが飛んできた、けど当たりはしなかった
ナイフが当たるより先に鎌を出して防いだから、別に魔法でも良かったけど相手が人間だったら面倒が起こりそうだしね
「魔法使いのクセに武器を使うのね、あなた」
「私の知り合いみたいな人だね、メイドで刃物投げるなんて」
「挑発してるなら乗るわよ、あなたに少し興味が出てきたしね」
「下がりなさい咲夜、彼女にはフランの相手をさせるわ」
「「!?」」
なんかフランっていう単語が出た瞬間姉ちゃんと咲夜っていうメイドの顔が強ばったよ、そんなに危ないのもしかして
「咲夜、連れて逝きなさい」
「畏まりました、着いてきなさい」
☆ ☆ ☆
行っちまったぜ、大丈夫なのかよ…
いや、絶対に大丈夫ないだって今のフランは狂気に飲まれかけてる状態だって門番が言ってたからな
「私は一種の賭けに出たのよ、貴女の妹が狂気に勝つか負けるか。過去未来現在、全ての運命が見えずただ白く黒い、染まる事のない矛盾した色」
「なんだぜ、そりゃ?」
「能力で見てみたのよ運命を、そしたら何も見えなかった。最初は白かったけどだんだん黒くなっていってまた白くなっていく、その繰り返しが続いてたわ。浮いてるという表現より浮いてしまう、染まれない、という表現の方が私的には分かりやすいわ」
また謎が増えたぜ、これも能力が原因なのか?
純粋を操る変わりに何事にも染まれないってどんだけだぜ、短い人生がそれでいいのか?
「見に行くけど、着いてくる? 貴女の妹がどうなってるかを」
「もちろんだぜ」
絶対に死なすものか、もしそうなったら私は鬼以上にでもなって復讐するぜ
☆ ☆ ☆
「このドアの向こうよ、行って来なさい」
そう言い残し消えた、殺気は感じないけど純粋な何かを変わりに感じる
この部屋の主はまだ幼い、というより純粋さをなくしてないだけかな
「貴女誰? 遊んでくれるの? ねえ遊ぼ、鬼は私で貴女は逃げるの・・・・吸血鬼っていう鬼に命を刈られないために」
訂正、純粋に殺しという遊びをやりたがってるよ
なんでこんな子がこんな風になっちゃったんだろうね、まあ殺されたくはないから逆にギリギリまで殺るかも知れないけどさ
私からしたら迷惑でしかないよこれ
「フフフ…死んじゃえ!」
「よっ、軌道が丸わかりだし力任せ。そんなんじゃ私は殺せないよ、こんぐらいやらなきゃね」
「なんで咲夜の技を!!」
別に見たわけじゃないし聞いてもない、ただ似ただけ
ピアノ線を着けた短剣を無造作に投げ相手の前か後ろを取る、後は引っ張れば簡単に刺さる
タネが分かれば手品みたいな芸、だけれど彼女はそれに気付かずメイドと同じ技を使ったと思っている
ある意味面倒だと私は思う、だって時を止める人間と同じって思われてるという事は警戒して相手が動かないから暇になるし
「で、無駄に動いて鎌で肩からバッサリ殺られるのと少しお話するのとどっちが好み? 私は別に目隠しして縄で縛り上げて宙吊りにした後、淡々と血の滴る音と何かを舐める音と誰かの悲鳴を流すだけでも良いんだけど」
「お話でお願いします!!」
さっきまでの雰囲気がどこに行ったのやら、土下座しだしたよこの吸血鬼
まあいいや、さっさと話したい事話そう
「で、なんで地下に引き込もってるの。というか引き込もらず外でやがれ吸血ニート、人間食い荒らすだけ食い荒らして自分は地下に込もってぬくぬくすんな」
「なんか罵倒された気がするのは気のせいだよね? 理由はちゃんとあるよ、私は破壊の能力と一緒に狂気にも飲まれやすいの。だから皆を傷付けたくないから、それにお姉さまは私には何も言わないし会いにも…」
…つまり甘えたいけど姉が貴族のプライド云々で甘えることもできず、破壊の能力とその飲まれやすさから自ら地下に引き込もっている内に甘え方や人との接し方をだんだん忘れかけて来てるっていうわけね
あの吸血鬼、賭けに出たんだろうね
私がどうにかするか死ぬかっていう、でも残念ながら私は姉と一緒でこういうのは手を向けたくなる性分だからね
「そ、十分に理解できたよ。でここからはただの戯れ言だから聞き流しといていいよ…なんで昼が来て夜が来るか、そんな当たり前の事を昔は人も妖も考えていたかも知れない、だって不思議でしょ? 空を見上げて明るい時は眩しい光を放つ物が出てて暗い時には綺麗な光を放つ物が出てる、太陽が昼を表し月が夜を表す。これは人間と妖怪、あんた達の関係とも言える。昼は人が活発に動き夜は妖怪が活発に動き出す、それと同じようにあのレミリアとかいう吸血鬼は表の仕事をやっている、だけど裏の仕事をやっているのは咲夜っていうメイド…彼女は所詮人の子、太陽が500年生きてるなら月もそれに近くなけりゃいけない、だって互いに言わなくても分かる関係でないといけないのだからね。光あれば闇はある、この紅魔館で闇は誰か考えてみなさい、そしたら光が誰か分かるから…」
「分かんないよそんなの、それに例えお姉さまが太陽だったとしても月は咲夜だもん。私は迷惑をかけてばっかりだし、せいぜいお星様ぐらいだし」
「咲夜があの吸血鬼が何を思ってるか、何を欲してるか言わないで分かる? 命令を出されなければ動けないメイドとフランというレミリア・スカーレットと血を分けた妹の違いはなに、何年側にいて何時から一緒にいるの? 途中からメイドとなった者と生まれてからずっといる者の一番の違いはなに、言ってみなさい」
「私は、ずっとお姉さまと一緒にいた…私が泣きそうな時は抱き締めてくれたし、私が笑ってる時は一緒に笑ってくれた、私が危ない事をしてたら叱ってくれた…私は、お姉さまと、皆と一緒に笑ったりしたい、またお姉さまの笑顔がみたいっ……!」
「光が強ければ闇は濃くなる、闇が薄ければ光は弱くなる、太陽がなければ月はない、月がなければ太陽はない、二つあるから意味がある、一つしかなければ闇も光も太陽も月もない、貴女が彼女を照らせばそれに答える筈だから行って来なさい」
「うん!! ありがとう!!」
…ふぅ〜、柄にもないことやった気がする
デタラメに近い解釈だけど効果は合ったみたいだね、狂気も負の感情の一部だし
それに破壊する程度の能力、純粋さを忘れてないあの子なら無意識に平常心を定期的に破壊して狂気に飲まれててもおかしくないし
心は壊れてないからまた復活する、だから結果的に長い間苦しむ羽目になる
「もしそうなら逆に少しでも自信を持たせて光を差し出せば不安から生まれる負の念も無意識に少しずつ破壊するんじゃないか、って考えてたんだけど」
「見事ね、ただフランの運命が見えなくなったわ。これはどういうこと」
「運命なんて見れなくて当然、さとり妖怪だって心の奥底までは多分覗けないから。運命なんて物は石ころを蹴り飛ばしただけでも変わるしね、変わりやすい物は見えても本当に変わらずずっと続く物は見えないんじゃないの?」
「…あんた本当にコレの妹? なんか長い間生きた妖怪の妹って言われた方が納得いくわよ」
「魅夏は正真正銘私の妹だぜ、なんならDNA検査しても良いんだぜ?」
五月蝿い、色々と五月蝿い
普段あんなに頭使わない人物が使ったせいで少し痛いしそこでギャンギャン騒がれたら頭に響くでしょ、そんぐらい分かってよ
「まあ、ちょっと目をつぶってくれない?」
「いいけど…」
あの子がああなった原因が分かってるのか分からないのか、それは別にどうでもいいけど個人的な理由でイラッてしたから
ちょっとだけのお仕置きだよ
「魅夏お前なにを…!?」
「っ…なにするのよ!!」
「フランがどうしてああなったか、それは自分にも落ち度があるからじゃないの? 運命を見れるならそれも分かってたんじゃないの、もし本当にそうならなんで自分で解決しようとしなかったのか。プライドやカリスマなんて求めるより先に家族の事が最優先じゃない、それさえも分からず音を上げてたのなら私はこういうよ[お前に貴族を名乗る資格もプライドやカリスマなんて物もない]って」
「……くっ!」
走り出しちゃったか、まぁ気持ちは分かるけどね
自分が見下していた人物に説教されたんだしね、でも知ってて動かない分からない手が出せないじゃ意味ないしね
「ところでフランに言った事を簡単にするとどういう意味なんだ?」
「レミリアの対となれるのはフランだけって話、レミリアの事をよく知ってるのは妹のフランだけだからね」
「お前なりに考えてたんだな、よしよし」
「撫でなくてもいいじゃん、もう幼くないし」
「妹は撫でたくなるもんだぜ」
まあいっか別に嫌な気分にはならないし、でも抱き着いて来るのは勘弁して欲しい
☆ ☆ ☆
なんなのよアイツ、人をシバくなり説教なんて…
そりゃ分かってたわよ、フランが私に会いたがってたのも全部知ってるわよ
でも仕方ないのよ、紅魔館の主として部下に笑われないようにするにはこうするのが得策だと思ってたのよ
「なのに…なんで泣いてるのよ…」
「お姉さま…あの人は真剣な顔つきで言ってたよ、光が強ければ闇は濃くて闇が薄ければ光は弱いってだからね、これから私も頼ってよね? 昔お姉さまにやってもらったように、今度は私もお姉さまを支えるから」
「フラン…ぐっ、す…っ」
☆ ☆ ☆
溜まってたんだね、私に会いたくても主としての威厳とか色々考えちゃって来れなくてそれで罪悪感が膨らんできてたんだよね
でももう大丈夫だよ、これからは甘える場所もあるから
それに私もお姉さまに甘えたりしちゃうから、ずっと寂しい思いしてたんだからそれぐらい良いよね
「フランン…ぐす…っ」
「よしよし」
だけどコレじゃどっちが姉か分からないね、でもたまにはいっか
☆ ☆ ☆
「ところで、パチュリーっていう人に会わせてくれるんじゃなかったの」
「おぉそうだった、すっかり忘れてた。こっちだぜ」
なんで忘れてんの、確かにほぼ強制的に連れてこられたけどさ
それにしても柄にもないことをやったとつくづく思うよ、人に説教みたいな事を言うのは閻魔の仕事って誰かが言ってたし
「それにしても長い、物凄く長い」
「咲夜の奴が空間弄くって見た目より広くしてるからな、相当遠いぞ」
やる気なくしそう、広けりゃ良いってもんじゃないでしょ
広すぎず狭すぎず、これ大事
これ内装分かってなきゃ迷うよ多分、だってバカみたいに広いし
「着いたぜバカみたいに広い図書館に」
「バカみたいには余計よ、で今日も本を盗みに来たの? だったら容赦なくぶっ飛ばs…されたわね」
「バカな姉が毎度迷惑をかけてすいません、後でみっちりやっとくんで。っと私はあれの妹の魅夏、よろしく」
「パチュリーよ…使い魔ぐらいいてもおかしくないレベルの魔力の密度ね」
なんで魔法使いって挨拶の後魔力関係ばっかり言うんだろうか、たまには他のことも言ってほしいと思ったりしてきたよ
「まあ良いわ、入るなら入りなさい。姉と違って本を盗みそうにもないからね」
「今度持ってこさせる」
と、勝手な約束をして中に案内される
家にあった本の大半に「紅魔館大図書館」って書いてあったし、しかもなぜか返却は一週間以内と書かれた紙も貼られてたし
というかこんな場所まで本を借りに来る人いるの
「なんか迷惑なこと考えてない?」
「大丈夫、考えてたから」
「どことなく姉に似てるわね、ほんっの少し性格が」
それはない、私が姉ちゃんに似てたら今頃槍の一つでも投げられてるよ
「まあ良いわ、それより魔界に行ってきたのよね? どんな場所か教えてくれない」
「気に入られる自信がない人は五百年近く生きてプライドを捨てる覚悟で行ってください、そういう場所」
「分かりやすいわね、つまり「百年近く生きただけの身で行くのは危険」って訳ね、レミィが聞いたら行きたがるわね」
あの人達相手に出来るのは大妖怪レベルの者か、博麗の巫女ぐらいだと思うよ
他には、全盛期の姉ちゃんとか・・・・無理かも
「レミリアなんかが行ったら相手を怒らすだけだぜ、行かせない方が身のためだな」
「「当たり前」」
あんなの行かせたら夢子がストレスでマッハ状態になるよ、ただでさえ常識人が少なそうなのに
其所に我が儘お嬢様がプラスされたら確実に泣きたくなる、涙目の夢子も見てみたいけど・・・
神綺に慰められて照れる夢子までなら想像できた、というか出来てしまった
「ところで昔の魔理沙ってどんなだったのよ」
「うふふ、以上」
「やめろ!! 人の黒歴史を暴露しないでくれ頼むから!! あれは一時の間違いだったんだ、厨二病とか言うのと同じ類いなんだだから止めてくださいお願いします」
「土下座しそうな勢いね、それじゃ本を全て返しなさい。あと借りる時はこれに借りた本の題名と日にちを書いて、そして一週間以内に返却しなさい」
「分かったぜ「あと今までの延滞料も払いなさいよ、お金がないなら三日間私の研究に付き合ってもらうから」・・・ヘルプ魅夏」
「じゃ私帰るから、それと三日間と言わず一週間ぐらい付き合わせて良いよ」
「分かったわ、それじゃ早速殺るわよ」
「文字が違うぅぅぅぅ!!? 魅夏助けてくれってもういねぇ!!」
姉ちゃんが騒いでるけど無視して帰る、ちなみに転送は一度行って場所を把握してたら忘れない限りその場所に飛べるよ
ただし魔界とか夢幻世界とか冥界みたいな場所は無理だけど
とりあえずこれで一週間はゆっくり眠れる、最近は警戒しながら寝てたからね
誰かが布団に潜り込んでくるから、帰って寝よう疲れた
そして起きたら本を返しに行こっか…
感じ取ってください、作者は厨二病を発病させた状態で書いてます
魅夏はあのあとパチュリーに本を全て返しました、魔理沙は一週間モルモットにされてましたとさ