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嘘から出た美少女少年!?

作者: Dear雫

 処女作です。

 五年前のエイプリルフール。そこで俺は

「お前女の子みたいでかわいいな」

 きっかけはそんな些細なことだった。この一言がこんなことになるなんて・・・・・・


 いきなりだが俺、 葉山航(はやまわたる ) には幼なじみがいる。名前は 霧原椿| ( きりはらつばき)。そこはいい。そこはいいんだ、ただしあいつは―

「わたるー!」

 っと、俺の名前を呼びながら走ってくる女の子?が俺の幼なじみだ。だが勘違いしてはいけない。あれ男だ。

 そう、あの五年前のエイプリルフールから椿は女装をしている。俺は一度そのことで謝罪したことがあった。だが椿は

「気にしないで。僕、その、気に入っちゃったし」

 っと、照れながら言ってくるのでそれ以上謝罪することができなかった。本人がいいと言うのならいいのだが、正直罪悪感が残っている。

「ハァ・・・・・・もう置いてかないでよ」

「悪い。少し考え事していてな」

「ふーん。まぁいいけど。次はどうする?」

 そう今は春休み。ということで二人で市街地へ繰り出している。

「椿はどこか行きたいとこあるか?」

「うーん・・・・・・パフェ食べたい」

「よし、じゃあ買って公園ででも食べるか」

「うん」

 いい顔でハニカムな。椿は傍から見てもとっても可愛いと思う。思わず男だということを忘れてしまいそうだ。

「着いたー♪」

 お目当ての店を見つけ早速注文する。俺は無難にバナナチョコレート。一方の椿はブルーベリーチーズケーキを注文した。お金を払い終え、近くの公園へ歩き出した俺達。

 椿は着いてすぐ空いているベンチを見つけ、一目散に走り出しベンチを獲得した。

「わたるー」

 手を振りながら椿は俺を呼ぶ。

 俺は苦笑しつつも小走りで椿のいるベンチへ駆け寄る。

「早く食べよ!」

 俺達は早速クレープを食べ始めた。


 クレープを食べ終わり、他愛もない話をしていると日も翳り始めてきた。

 ふと椿を見ていると何か言いたげにもじもじしていた。その予感は的中。だがそのあとの言葉に戸惑い驚愕した。

「いきなりなんだけどさ、僕、好きな人が出来ちゃった」 

「・・・・・・っえ!?」

 いや待て、健全な学生ならそんなことはいくらでもあると思う。だが椿の見た目は少女だが、れっきっとした男だ。正直なところそこが一番引っかかる。

「えっと、相手は?」

「・・・・・・内緒」

 頬を赤らめながら答えてくる。

 そのあと話を聞かされ、俺はどうすることも出来ずに適当なアドバイスをして帰ってしまった。

 

 その日の夜、俺はとても悩んでいた。無論椿のことだ。

 椿は「一応告白はしてみる」といっていたが椿は女装している。相手は困り果ててしまうだろうし、椿は傷ついてしまうだろう。

 俺はどうすることも出来ずに、漆黒の闇の中に落とされるように眠りに落ちてしまった。

 

 あれから数日経ち、気づけば4月になっていた。

そして今日椿に呼び出された。無論告白のことだろう。

俺は椿に「前に話した公園に来て」と言われ公園へと向かった。そしてそこに椿はいた。俺は椿と対峙するようにする、そして椿は

「僕は、航のことが好き」

「・・・・・・」

 俺の思考が追いつかない。

 椿は俺になんて言った、いやおかしいだろ、状況が理解できずにいると、不意に笑いを堪える声が耳に入った。椿だ。

「やだなぁ、本気しないでよ。今日はエイプリルフールだよ」

 やっと理解できた。俺は椿に嘘をつかれたんだな、と。多少の怒りがあったが、俺のついた嘘のこともあるのでなかなか怒れない。

ふと

「大好きだよ。付き合いたくなるほどね」

「それも嘘か?」

 俺は毒づくように尋ねる、

「嘘だよ。・・・・・・半分ね」

 どうしてだろう。この笑顔を見るとすべて許してしまう自分がいた。


 今回初めて小説を書きましたDear雫です。本作品を読んでいただきありがとうございます。至らぬところもあるでしょうけども、どうぞ贔屓にしてやってください。

 作品に関する感想、意見などなどよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白かったです。処女作とのことでしたが、ここまで書けるのはすごいと思いました。 [気になる点] 私も、小説を書き始めてあまりたっていないので……。専門的なことは、あまりわかりません。文が読…
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