8/8
第4話 和歌解説
小倉百人一首 六十四番
権中納言定頼(藤原定頼)
朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに あらはれわたる 瀬々の網代木
夜が明ける頃、宇治川にかかる朝霧が途切れ途切れに晴れてくると、辺り一面に現れてくる川瀬の網代木よ。
「朝ぼらけ」は夜明け頃や明け方のこと。
「たえだえに」は漢字では「絶え絶えに」と書き、途切れ途切れという意味。
「わたる」は「辺り一面に」という意味。
「瀬々」は川瀬のこと。
「網代」は氷魚(アユの稚魚)を獲る仕掛けのこと。「網代木」はその網代を固定する杭。
作者の藤原定頼は、三十六歌仙を選んだことで知られる藤原公任の息子。




