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 第6話 和歌解説

小倉百人一首 九十七番

権中納言定家ごんちゅうなごんていか藤原定家(ふじわらのさだいえ)

来ぬ人を 松帆まつほの浦の 夕凪に 焼くや藻塩の 身も焦がれつつ


いつまでも来てくれない人を待つ私は、松帆の浦の夕凪に焼く藻塩のように、身も焦がれるような思いでいます。


 

「松帆」は淡路島北端の地名。「松」と「待つ」の掛詞。


「夕凪」は夕方の風が吹き止んだ状態のこと。


「藻塩」は海藻から採った、日本の伝統的な天然塩。天日干しした海藻を焼いて水に溶かし、それを煮詰めることで精製する。


「焦がれつつ」は藻塩が焦げることと、身も焦がれるような思いをすることを掛けている。



作者の藤原定家は平安末期から鎌倉初期にかけての代表的歌人。『小倉百人一首おぐらひゃくにんいっしゅ』のもととなる『百人秀歌(ひゃくにんしゅうか)』の撰者。『新古今和歌集(しんこきんわかしゅう)』『新勅撰和歌集しんちょくせんわかしゅう』の撰者。鎌倉幕府第三代将軍・源実朝(みなもとのさねとも)の和歌の師匠。その他、古典において様々な功績を残している。

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