仲間を集め始める
今は夜だ。
僕はロングコートを深々とかぶり、顔を隠している。今日の昼間に先生から聞いた、組織の一部を壊しに行く。その人たちは、僕の強さの糧になるだけさ。じゃあ、行こう。
確かこっちだった気がする。
裏路地に入る。大通りから二本目。やっぱりいた。孤児や女児を誘拐、そして、奴隷商へ売り飛ばす。それがこいつらの仕事だろう。
「ああ?誰だおま―――」
首を切断する。
「!?」
もう一人のほうは反応がいい。僕から距離をとっている。こっちは戦闘経験があるのだろう。
「お前は!ナニモンだ!」
「我は、悪を倒し世界最強になるものだ」
「そうか……。だが、お前はここで死ぬ」
「なぜだ?」
自分の後ろに複数の気配が現れた。僕よりも気配を消せるなんて!むかつくなぁ……。
「なるほど。数で乗り切ろうとしているわ―――」
「違う」
「なに?」
「数だけじゃない。強さもだ。お前は所詮、子供だからだ」
この人すごいなぁ……。僕が子供だってわかるんだから。まあ、中身は十七だけど。それでも子供か。
「なるほど。まあ、関係ないさ」
俺は振り向かず、後ろにいた人たちの首を跳ね飛ばす。
「なんだと……」
「さて、その後ろいる子を差し出してもらおうか」
「な、なぜ!そんな力があるのに、こんなガキのために使うんだ!!」
「そういうわけではないし、お前に話すことでもない」
「……そうか。持っていけ」
僕は、その子の前へ行き、抱き上げた。僕と同じ十三歳だろう。まずは人材を一人ゲット。獣人、か。かわいいな。
僕は一瞬で部屋へ戻ってきた。ここは学園の寮だ。部屋は広いし、問題はない。
目が覚めるまで待とう。
■
「う……。んぅ……ハッ!」
バサッと起き上がった、獣人の子。
「おはよう。よく眠れたかな?」
「だ、だれ……」
「僕は、クロウ。安心して。敵じゃないよ」
「……わ、私の名前は……名前は……」
もしかしたら、名前がないのかもしれないな。
「名前がないの?」
コクコクとうなずく、獣人の子。
「わかった。僕がつけてあげるよ」
さて、どうしよっかな。よし決めた!
「君の名前はミレイアだ!」
「ミレイア……?」
「嫌だったかな?」
「全然!ありがとう」
「いいよ。お礼なんかしなくて。それよりも頼みがあるんだけどね」
「なに」
「今組織を作ろうと思ってて―――」
■
「わかった!その組織を倒せばいいんだね!」
「そうそう!黒の色素っていう組織はとっても悪い組織なんだ。だから、もっと仲間を集めて、その組織を倒すんだ!」
確か、黒の色素だったはず。
「わかった!クロウのことは、何て呼べばいい?」
「ボスとか?リーダーとか?好きに呼んでくれればいいよ」
「ならなら!ボスって呼ぶね!」
「うんうん。わかった」
「じゃあ、明日から、特訓を始めるよ」
「うん!」
ミレイアは満面の笑みで笑った。
「あ、そうだ。ミレイア」
「ボス!なんですか!」
「君にも、僕と同じデザインの女子版の服を魔法で作ってあげる」
そういい、最近習った、作成魔法を使い、世界最強の服を作る。
「はい。できたよ」
「わあぁ!!ボス!ありがとう!」
「いいよ~」




