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目立たず世界最強へ〜モブを装う者には裏の顔がある〜  作者: 冬城レイ
第五章「ヴェタン王国で暗躍する!」

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フィネラ会う

「ねえ」


 そう言ったのはリィネ。


「なんだ?」

「この国の呪いは知っている?」

「ああ。二年に一度壁を厚くしていると聞く」

「そう……呪いはとても強力で年々、力が増している」

「それは初耳だな。それで?食い止めている方法があるのだろう?」

「その通り。壁に使われている素材にはフィネラの血を使っています」


 まただよ……血って。

 めんどくさいな。


「ほう?それが食い止められている理由か」

「そう。食い止められている理由で、フィネラが生かされている理由でもある」

「なるほど。奥が深い」

「そう、真実に近づくほど、闇が深い事がわかる」

「だが……」

「ここからはそうも行かないかも、ね」


 目の前には厳重な扉があった。

 とても大きい。


「この先は危険。私はこの先は行けない」

「そうか。まあ、我には関係ない」

「そう言ってくれるのは助かる」

「では……」


 指を扉につける。


「ハッ!!!!」


 ゴンッ……と言う重い音がした。

 そしてゆっくりと扉が開いた。


「行ってらっしゃい。闇の中心へ……そしてすべてを見てきて」

「そうするとしよう……」


 声が遠くなり、ラグナの姿は見えなくなった。


「……これで良かったの……良かったはず……」


 ■


 随分と歩いた。


「赤い光」


 そう、目の前には赤い光。


「監視されている、と」


 ラグナはレリックを壊した。


「随分と回りくどい真似をしてくれるな」

「四葬聖教の幹部達よ」


 その瞬間、光が空間を明るくした。

 聖教の服を着た男女が四人。


「バレていたか」

「我にバレない自信があったと?」

「いいや、もうすぐ観察をしておきたかっただけだッ!!」


 一斉に攻撃をされる、が……。


「弱い。その程度か。黒の色素と繋がってるにしては、人員が弱い……」

「黙れッ!!」


 そう言ったのは聖教服の女。


「所詮やることはウソをつくこと、か」

「アヴァリエンス!!」


 爆発する。地が揺れる。


「ハッ……無駄か」

「よくわかっているな」

「これがラグナの力……」

「今頃か?成長のしない組織だな」

「なんてな―――」


 そう言い、攻撃しようとした男は、何かをする前に心臓を貫かれた。


「甘い。殺気がダダ漏れだ」

「……ッ」

「まだやる気か?」

「あの御方のためにッ!!この命尽きるま―――」

「誰が、最後まで話しを聞くと思っている。そんな事は聞いていない」


 女の手足を切り落とす。


「楽にさせてやるつもりだったんだがな。少し不調かもしれん」


 そう言って、心臓を貫く。

 ラグナは、ただの悪魔と化している。


「この悪魔めッ!!」

「悪魔、悪魔か。悪魔でも何でも良い。我の強さが示せるのならば」


 そう言い、二人の首を跳ねる。


「ただの捨て駒めが」


 そして……。


「顔を合わせるのは初めてか。フィネラよ」

「……そうね……。思ったより早く来てもらえたのは想定外だけど」

「ナメるな」

「そうね。今後そうする」


 フィネラが大量の線が体に刺さっていた。


「痛いんじゃないのか?」

「慣れてるから」

「そのうち死ぬぞ」

「そっちこそ、エルフの生命力をナメるんじゃないわよ」

「そうか」


 目はフィネラを見ない。

 見ているのは、線の行き先。


「……王国の壁に繋がっているのか」

「そう。ほかは制御室とか」

「そうか……それで聞くが、いつからそこにいた」

「150年前」

「50年くらいは自由だったのか」

「まあ、ね」


 その言葉で十分理解できた。

 ラグナは目を瞑る。


 カチッ、と言う音が一瞬聞こえた。

 その瞬間、フィネラについていた線はすべてバラバラになった。


「フィネラ。お前は四大英雄の一人であり、本来の王女だな」

「そう。でも、今更戻る気はないわ。とても居心地が悪いから」

「そうか。なら、クランフェル王国に来るか」

「……ラグナの組織に入る」

「そうか。良いだろう……まあ無事に帰れたら、だけどな」


 目の前には新しい聖教の者と……。


「もう一つの気配の正体、か」


 こっちは格が違う。おそらく黒の色素から派遣された黒のメンバーの一人だろう。

 絶対負けない、いいや負けない。






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