歴史を戻すと約束しよう
「ラグナ様」
「何だ。エリナ」
「クランフェル王国、中心部の地下に強大な力の反応が」
「……行こうではないか」
何があるのか、楽しみだ。
■【セイ視点】
「ハッハッハ!!ハイブリッドメノヴァンの完成じゃ!!」
目の前には、倒れている王女とメノヴァン。
「ワシの技術があれば……黒のメンバーになれるのだッ!!なんな若造に任せては―――」
ムクッと起き上がるメノヴァン。
「もう起きたか。さすが、四大英雄の二番手と言ったところか」
メノヴァンはその言葉に反応するかのように、こちらを睨む。
「黙れ……」
「二番手、というワードが嫌いなのは知っているわい。ベガルドの域にたどり着けなかった二番手よ」
「黙れッ!!黙れ!!黙れぇええええ!!」
ワシはわざと、メノヴァンを怒らせる。
なぜ?理由は簡単じゃよ。
今のメノヴァンは怒りを蓄積する。そして、強くなる。
メノヴァンはしゃがみ込み、頭を抱える。
それは、昔の記憶。表では、祝福や祀られていたが、裏では、所詮二番手と言うレッテルを張られ、馬鹿にされていた。
なんで、自分だけ、三番四番には触れず、二番手を馬鹿にするのか。
このときだけは、知能の高い自分を恨んだ。
「もう嫌だ……イヤァアアア!!」
目尻には涙が溜まる。
「ハッハッハ!!怒れッ!!悲しめッ!!」
その時、背後から、声が聞こえた……。
「貴様は、何を笑っているのだ?」
「……その声は……ラグナッ!!!」
■【クロウ視点】
「貴様は、何を笑っているのだ?」
僕はそういった。
こんなかっこいい登場はなかなかできない。ラッキー!!
「ラグナッ!!」
「ほう?メノヴァンを復活させたのか」
「なぜッ!!真実を知っている!!」
「知らないと思っていたのか?」
「ッ……」
「我を甘く見すぎているようだな?貴様は」
セイは叫ぶ。
「ハイブリットメノヴァン!!こいつを殺せぇえええ!!」
メノヴァンはセイの言うことを聞くかのように、こちらに向かってきた。
「殺す!!殺す!!もう二番手なんか言わせないッ!!」
メノヴァンの知能は怒りによって下がっていたが、強さは、増しているのだ。
二百年前よりも。何千倍と。
「レオニス・べヴァクト!!」
剣に魔力を乗せ戦う魔剣士型。
「ほう?なかなか速いではないか。だが、我の速度には勝てない。二番手よ」
「二番手じゃないッ!!!殺すッ!!しねぇええええ!!」
メノヴァンの瞳は縮小し、狂気じみている。
「剣速が増したか。成長が早いのか?それとも、無理な改造のせいか……」
「ぁぁぁあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
叫ぶ。メノヴァンは叫ぶ。
腕や足。無理な改造のせいで、体が持たず筋肉が耐えきれない。
血が吹き出す。
「うあぁああぁあああああああああああああああ!!!!!!!」
地下室がボロボロになっていく。
エミリアを踏まぬよう、位置を調整しながら。
「もういい……」
剣先にブルーメタリックの魔力が集まる。
それは邪神龍もろとも消し飛ばすほどの威力を秘めている。
「禁断の研究……。それは呪いだ。決して行ってはならぬ……」
「貴様の歴史、必ず真実に直してやろう。……安らかに眠るが良い」
「エターナル・ヴォイド・オブリビオン・リターン」
その瞬間、メノヴァンの体が光った。
怒りは消え、優しい表情になる。
ラグナの目には、メノヴァンが微笑んだ様に見えた。
そして、地下室と共に、邪神龍も全て消える。
夜の街は一瞬にして、ブルーメタリックの魔力に包まれ、爆発した。
人は死ぬことはない。
そう、ラグナは無意味な殺しはしないのだから。
意味があって殺す。それだけだ。
「……ミレイア。第一王女を、王城前へ置いとけ」
「……了解です。ボス」
ラグナのブルーメタリックのロングコートは月明かりに照らされ光っていた……。
まだ、世界最強には届かない。
「まだ……足りない。足りなすぎる。我はまだ……」
そう呟きながら、月を見た。
月の近くには、ラグナに知らせるように、強く光る、新たな星があった。
「メノヴァンか……」
ラグナはその星を見て小さく言った。
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(実はね、この章後少し続くのよ)
ニヤニヤしながらこちらを見ているクロウ。




