山の頂上へ
霧が、山へと登るごとに濃くなっていく。
だがそれはラグナには関係なかった。
ラグナは、階段を駆け上っていく。途中にいた、敵は皆、首が跳ね飛ばされている。
「そろそろか?」
そう、ラグナは思った。
だが……。
「!?」
大神社へ続く階段は途中で結界により、進めない。
「なるほど」
うーん……。困ったなぁ……。
まあいっか。少しぐらい、存在がバレても。
ラグナは結界をバラバラに斬る。
結界って物体でも何でもない、ただの概念だから斬るのが難しんだよなぁ……。だって、概念を斬るしかないんだもん。
早く進もう。
■
大神社へ着いた。
鳥居が大きい。
そして……。
そこには、とんでもないオーラを放つ者がいた。
「貴様はなんだ?」
「我輩は、この大神社の守護神、九尾だ」
「我が名はラグナ。尾白女の頼みによって、ここに来た」
「ラグナ……そうか。貴様が、尾白女様の言っていた者か。わかった。尻尾を持っていけ」
ん……??そんなあっさりと?
罠ではないだろう。
尻尾が、ラグナのブルーメタリックの色をしたロングコートのポケットへ入っていく。
「尾白女様の尻尾を守り抜くのだぞ。ラグナよ」
「わかっている」
そう言って、九尾は消えた。おそらく、尾白女のいる空間へ戻ったのだろう。
神社も、徐々に薄くなってきている。
帰ろう。
そして、ラグナは姿を消した。
戻ってきたのは、夜明け。
白い空間にラグナは居た。
「尾白女。無事、取ってきたぞ」
「ありがとう……。ラグナ……あなたは、私たちの英雄です……。いつでもお越しください」
「そうさせてもらう。では」
ラグナは、青い霧に包まれ、消えた。
「不思議な人……」
尾白女はそうつぶやいた。
■
「皆、戻ってきたか」
「いいえ。ラグナ様。ミレイアは……」
「どうせ、まだ狩っているんだろう?」
「え、はい。その通りです」
うーん。ミレイアは、戦う時性格が変わるからね。仕方ないよ。
そのとき。
窓のほうからカタッという音が聞こえる。
「ミレイアか」
「ボス!」
ミレイアは返り血を浴びまくったのか、真っ赤だ。
「ちょっと!臭いんだけど、です!!」
「ウェルタはうるさい!」
「まあいい!!」
そして、静かになる。
「任務は成功した。無事尻尾は回収できた。あとは、なつや……あとは休みだ。足利を楽しめ」
「「「「「ありがとうございます」」」」」
やっぱり、休みは必要だよね。
おっとっと……。
「ラグナ様~私、エリナと、デートを~」
「却下」
「ぁぁ……」
「エリナドンマイなのです!!」
「ムキィィ!!」
そりゃぁ嫌だよ。妹とデートなんてさ。
まあ、とにかく、夏休みはいっぱいあるし、足利を楽しもう。
■
足利北部……。
「た、大変です!!」
「なんだぁ??」
「だ、大神社がありませんッ!!」
「なんだと!!何故だ……ッ!!」
「おそらく、ブルーメタリックの仕業かとッ!!」
「ブルーメタリック……。そうか……よくも……。我、黒のメンバーの一人、一撃のボンドを怒らせてくれたなぁ……」
その表情からは怒りが見える。
それと、髪がないことも。




