序章ー中編
ステータスが出ますが最初ぐらいで、それ以降は必要な時か、魅せ場ぐらいしか出番はありません。
次々に、タブレットみたいな魔道具に皆が手を置いていった。
皆が、「オレは戦士だ」とか、「私は僧侶よ」とか、「ボクは魔術士だ」とか、「私は狩人よ」とか、「僕は槍戦士だ」とか言っているし、勿論だが、「僕は鍛冶士だ」とか、「私は調理士よ」とか、「ボクは薬士だ」とか、生産系も居た。
因みに、北条先生は「錬金術士」だったのだが、錬金術士は貴重みたいで向こう側は喜んでいた。
……残りは俺と唯華だけだ。
「……私が先にやるね」
「分かった」
文官が唯華の名前を入力し、唯華が魔道具に手を置くと光ったから手を離すとタブレットにステータスが浮かび上がる中、横で俺も一緒に見る。
名 前=ユイカ ヒノワ
種 族=人族
性 別=女
職 業=学徒
魔法属性=光・氷・水・土
体力=150
魔力=320
腕力=180
俊敏性=210
器用=270
耐久力=140
精神力=300
称 号=召喚士
加 護=
固有能力=召喚術Lv1
高位能力=使役契約Lv1・亜空間収納Lv1
異世界言語・光属性魔法Lv1・氷属性魔法Lv1
通常能力=水属性魔法Lv1・土属性魔法Lv1
薙刀術Lv3
「……おお、召喚士だ!」
「これも貴重な人材だぞ!」
どうやら、この世界では召喚士も貴重みたいで、使役契約だけだと「使役術士」となるらしい。
後、「Lv」が付くというのは、今後成長する余地が有るという事で、これはユニークスキルも例外じゃないらしい。
更に、固有能力は、何かが切っ掛けで後から発現・覚醒する場合があるみたいだ。
因みに、一般騎士のステータスが……
名 前=モーブ・ピーポズ
種 族=人族
性 別=男
職 業=騎士
魔法属性=火
体力=80
魔力=20
腕力=60
俊敏性=50
器用=30
耐久力=70
精神力=40
称 号=王国騎士
加 護=
固有能力=
高位能力=
通常能力=腕力強化Lv1・頑強Lv1・火属性魔法Lv1
……と、こんな感じで、「Lv」は最高で「Lv5」まで有るみたいだ。
「最後は君だ」
既に向こう側が欲しい称号持ちが出た為に、消化試合みたいな空気になっていた。
名前を名乗り、タブレットに手を置いて光ったから手を離す。
俺は、タブレットを確認すると……
名 前=レンヤ スサガミ
種 族=人族
性 別=男
職 業=学徒
魔法属性=闇・雷・火・風
体力=210
魔力=180
腕力=240
俊敏性=360
器用=280
耐久力=210
精神力=320
称 号=邪眼士
加 護=
固有能力=邪眼(未覚醒)Lv1・???Lv1
高位能力=呪縛契約Lv1・亜空間収納Lv1
異世界言語・闇属性魔法Lv1・雷属性魔法Lv1
能力強化Lv1・千里眼Lv1・??Lv1
通常能力=魅了Lv1・幻術Lv1
火属性魔法Lv1・風属性魔法Lv1・刀術Lv3
「……な!?」
な、なんじゃこりゃ!?
確かに、彼は推しキャラの1人だが、異世界系ラノベなら完全な敵役のステータスだぞ!
しかも、固有能力に文字化けまで有るし!
「確認したいのだが?」
「……え~と」
俺は妖狐の彼では無い為に、全く良い言い訳が思い浮かばなくて仕方なく渡すと、向こう側の反応が……
「目隠しをして拘束しろーーー!」
「……やっぱり」
「蓮弥!?」
この後、唯華と北条先生の懇願はキッパリと却下され、クラスメイト達の冷たい言葉を聞きながら、騎士達に拘束され、俺は城の地下にある牢屋に入れられた。
「あの問答無用な対応から考えると、この世界では邪眼は禁忌のスキルだろうな。
異世界恋愛系ラノベだと、スキル「魅了」を持っているだけで、牢屋行きもあったからなぁ」
そうなると、唯華や北条先生が頑張ったとしてもどんなに上手くいっても、唯華や北条先生の身体を汚されて、俺は両眼を潰されて奴隷行きだな。
「牢屋で、じっくりスキルの修得を……なんて言ってられるかよ!」
まだ告白からのキス止まりだが、彼女との将来を真剣に考えている俺としては、唯華を奪われない為にも、最悪だと亡命まで考えないといけないし、急がないといけないな。
「向こう側は知らないだろうが、俺の様なオタクは、スレ○ヤーズから無職転生等の異世界ファンタジー系ラノベは、履修が当然の必須科目なんだよ!」
俺は、身体の中に有るかもしれない魔力を探した。
「……有った!」
才能か適性が有ったのか分からないが、直ぐに見付かった魔力の塊を、認識して把握して動かしたり広げたり圧縮したりと、文字通り「呼吸」をするかの様に操作出来る様になったが、汗が流れ、足元には水溜りになる程の、無茶と集中をした。
……因みに、目隠しされたままだが、足を動かせば水が跳ねる音が足元から聞こえる。
「……千里眼」
次は、顔を天井に向けて魔力を眼に集中させたら、少しずつ目隠しが意味を成さない様になっていった。
遂に、数時間後には星空が「視え」た。
「次は、唯華を探そう」
魔力調整が上手くなった事で、俺は鼻から赤い液体を流していた。
「……凄いモノを視てしまった。
基本的には、頭髪と同じ色だったんだな」
俺は鋼鉄の意思で煩悩を抑えて唯華と北条先生を探した。
……見付けた!
「次は、脱出だな」
既に夜だし、俺は拘束されたままという事で、地下の牢屋には監守みたいな存在は居ない。
「ふぅ……」
俺は、H○NTERxHUN○ERの「念」の修業の回を思い出して、あまり体外に出ない様に意識しながら魔力操作や制御を頑張った。
プッ……プチ……プチプチ…ブチブチッ…………ブチィーーー!
「良し! これで、魔力操作の中級修得の証明である身体強化をゲットだぜ!」
あ、中級は個人の認識ですので、悪しからず。
「次は……」
俺は、右人差し指をナルトみたいに噛む。
次に、人差し指から血が流れているのを見ながら、浅いながらも医療知識を思い出して、怪我が治る過程を思い浮かべ右人差し指に魔力を集中させる。
……約5分後に、右人差し指が光ったと思ったら、噛んだ右人差し指が治っていた。
「良し! 無詠唱の回復魔法が出来た!
俺的には、小治癒と書いてヒールと呼ぼう」
魔法的効果が出る程に魔力集中が出来たのなら……
「……破!」
キキン!
ジョ○ョのカーズの「アレ」を思い浮かべながら両手に魔力を集中させて一閃。
「牢屋の鉄格子は……」
……切れている!
牢屋からの脱出、成功だ!
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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主人公が居る場所は「地下」ですから、必然的に「下」から「上」を見る事になります。
本人的には、ガチの緊急事態なので、集中力が「ゾーン」等と呼ばれている状態になっています。
体力と耐久力の違い
体力はゲームのHP的な意味で、耐久力は身体の防御力
因みに精神力は、魔法全般に対する耐性力