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……買います!

毎回、名前が……

 


 ナグラ館長が、奴隷達を1人ずつ紹介していった。


「ザラクさん」

「はい、レン様」

「あの屋敷に必要なメイドの数は、最低限8人だったよな?」

「はい。あの屋敷の規模ですと、メイドの人数は8人以上が必要です」

「ナグラ館長」

「はい」

「まだ紹介出来る奴隷は居ますか?」

「勿論でございます」

「分かった」


 リナとリンで相談した結果、最初に紹介された10人の中からメイド長補佐の経験者1人と3人をキープして、次の奴隷達から10人中2人を選んで購入したが、他は、俺達の決めた基準に達していなかった。

 まあ、清掃場所を最初の内は限定すれば大丈夫だろう。


 俺達は、この後も厨房担当を1人に、庭と馬屋担当を1人に、門番3人と補助要員込みの下働きの女性4人を購入した。


 ただ、俺達の後ろにファルカナ公爵家とミナーリス侯爵家がいる為に、かなり値引きされた。

 それと、奴隷環から奴隷紋の変更等の諸経費込みで合計が大金貨6枚となった。

 因みに値引き無しだと大金貨9枚を超えていた。


「ナグラ館長」

「はい」

「貸せる馬車は何台だ?」

「今現在は、10人乗りが3台です」


 ユイを見ると、俺の意図を察したのか頷いた。

 俺の本棚のラノベの内容を知っているのなら大丈夫だろう。


「紹介されなかった奴隷も見たいが良いか?」

「気分が良いものではありませんが、よろしいのでしょうか?」

「構わない」

「畏まりました。 では、ご案内いたします」


 こうして、ナグラ館長の案内で、成人男性の奴隷から成人女性の奴隷を、次が未成年の男性から未成年の女性を見終わって、ユイを見たが首を横に振った。


「エルフ等の亜人族や獣人族は?」

「ございますが、よろしいので?」

「構わない」

「……では、ご案内いたします」


 チクショウ!

 エルフ族は……高い!

 最安値で白金貨50枚だ!

 確かに美形で高身長の細身だったが、もう一度言おう……高額過ぎるわ!

 俺達のパーティに、魔術士系が居ないからエルフ族は「有り」かなぁと思って言ってみたが、無理!


 次の獣人族に期待しよう。


 ……モフモフ。


 ……うわぁ。


 ……四肢を含む部位欠損付きの獣人族が混じっているけど、多分、人件費削減と従順化が目的だろうな。

 例えば、俺なら「欠損奴隷の仲間を生かしたかったら命令に従え」とか言うな。


「……買います!」

「……ユイさん?」

「この2人に、あの子と、その子を!」


 ナグラ館長の説明を聞くと、ユイが選んだ獣人族は4人共が耳と尻尾が切られて無く、4人共に眼や、右腕だったり左足だったりが欠損していた。

 それで、最初の2人が銀狼人族の兄妹で、次の子が、豹人族の女の子で、最後の子が狐人族の女の子だった。


「本当によろしいのですか?」

「勿論よ! ……レン、お願い!」


 ナグラ館長には、はっきりと言ったが、俺の袖を摘まんで上目使いのお強請ねだりをされた。


「……良いよ」


 ……出来立ての元幼馴染みな恋人ゆいかに、袖を摘まんでからの上目使いで「お願い!」を言われて勝てるかよ!


「ありがとう、レン!」

「それでは、金貨4枚に大銀貨8枚です」


 全ての手続きが終わって、俺達はファルカナ公爵家に向かっている。

 ナグラ館長から有料で馬車をレンタルして移動しているが、獣人族を乗せた馬車にはリナとリンが乗っている。



 ユイside


「何故、私達を?」

「一目惚れだよ」

「……まともに働けないのに?」

「大丈夫よ。 ……完全治癒パーフェクトヒール

「……ウソ!? 潰れていた左眼が……切られた耳や尻尾に左足が!?」

「他の皆も治すね」

「……右眼が! 耳や尻尾に左腕が!?」

「……そんな! 右眼に、耳や尻尾に……右腕が!?」

「ああ! 左眼に耳や尻尾に、両腕が!?」

「良かったね」

「「「「……ありがとうございます!!!」」」」



 レンside


 到着すると、玄関から入った大ホールで軽く説明した。

 俺が買った奴隷達には、俺達の屋敷で住み込みで働いて貰う事や、それまでは、君達が働く上で必要な知識や技術を公爵家で学んで貰うと伝えた。


 因みに、奴隷メイド達は公爵家で働けると最初は喜んでいたが、事実を教えると酷くがっかりしていた。


 ……悪かったな平民で!


 俺達の屋敷のリフォームが終わったのは2週間後だった。


 この2週間でやった事は、先ずはキサラがDランク冒険者に昇格した。

 次に、獣人族組は、リンを先生にして冒険者になって貰った。

 まあ、一緒に連れて行く為では無く、獣人族の優れた身体能力を活かす為だ。

 それに、俺やユイやリンは、あの国から「指名手配」を受ける可能性が有るしな。


 そして、俺とユイは自己鍛錬しながら冒険者稼業に精を出していた。

 お陰様で、戦闘力だけならBランク冒険者のリンと互角の勝負が出来る様になった。


 引っ越し当日は、お世話になったファルカナ公爵家の皆さんに挨拶をした後、地理を覚える為に徒歩で移動した。

 それと、昨日の内に必要な家具や道具や日用品を買って運んでおいた。


 我が屋敷に到着した。


「この屋敷が、俺達が暮らす家だ」


 何故か、奴隷の皆は沈黙している。


「……皆を代表して聞きたいのですが」

「どうぞ」

「本当に、ご主人様は平民ですか?」



 ここで、俺達と暮らす皆の名前を紹介しよう。


 メイド長のベリーリラ

 メイドのアンリ・マリー・ナーサ・カナン・キリー

 料理人のモリド

 庭と馬屋担当のザミド

 門番担当のロミグ・サンザ・グレグ

 下働きのミリー・ローナ・アミー・タバサ

 冒険者チームのロウガ・ジル・リム・シェラ



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。


奴隷環から奴隷紋の変更は一律金貨1枚になります。


今回購入した奴隷は全て借金奴隷だが、僅かながら賃金が発生する。

借金奴隷は、この賃金で自分を買い戻し自由を手にする事が出来るが、その代金は買われた時の倍額が必要になる。

購入費が金貨1枚なら、金貨2枚となる。

購入費を返して自由になると、解放前に魔法誓約書という奴隷並みの強制力を持つ誓約書を交わす義務が発生する。



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