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……マジですか!?

やっぱり出してしまった。

 


 しかし、準備が必要だと言われ、家探しは2日後となった。



 2日後


 ファルカナ公爵家の馬車で移動し、執事のザラクさんが同行している。


「到着したみたいです」


 降りた場所は、商業ギルド前だった。

 そのまま執事ザラクさんの後を付いて行き、中に入ると、当たり前といえば当たり前だが、冒険者ギルドに比べれば綺麗で洗練されていた。


「ようこそ、王都の商業ギルドへ。

 これは、ザラク様。 今日はどの様なご用件で?」

「今回は、こちらの方々が、土地付きの一戸建てを購入されるので付き添いです」

「さようでございましたか」 


 俺達は、個室に移動した。


「では、ご希望はございますか?」


 欲望を挙げればキリが無いし、最低限は嫌だ。

 そんな訳で、俺達は話し合った結論を向こうに伝えると、内容を聞いていた執事のザラクさんが口を挟んだ。


「実は、我がファルカナ公爵家と、ミナーリス侯爵家から可能な限り援助するという話が出ておりますので、貴族街の伯爵級の屋敷も購入する事が出来ます」


 ……マジですか!?


 この「話」を両家で纏める為の期間が「2日間」だった訳か。


「それなら……」


 そういう事ならと、俺達が考えた「日本での一戸建て購入」の様な感覚で考えていた「希望」を向こうに伝えた結果、該当する家……いや、屋敷が2軒有った。

 まあ、俺達の「希望」込みだと、どうやら「家」では無理で「屋敷」の規模になるみたいだ。


 たった2軒という事で、実際に見に行ったが、片方は隅とはいえ貴族街だったから候補から外した。

 もう1軒が、商業ギルドを中心にした商業区の中だったのだが、ユイが強く乗り気だ。


 ……そう言えば、叔父さんが言っていたな。

 家の事は、なるべく嫁さんの意見を優先しろと。


 確かに、食料や日用品等を買う時に、店が近い方が良いよな。

 この世界には、バイクや車が無いし、それに商業区の方が治安が良いしな。


 ……いや、貴族街も治安は良いけど、普通に貴族らとエンカウントして傲慢な要求をされそうだからな。


 因みに、執事のザラクさんからは「もっと贅沢を言っても大丈夫ですよ」と言ってくれたが、日常の費用まで出して貰う気は無いから、この屋敷で充分だと伝えたら「分かりました」と言ってくれた。


 そんな訳で「屋敷」を購入する事になった。

 俺達の追加の要望として、各自の寝室と風呂場と厨房と食堂とトイレのリフォームをお願いした。


 これだけの内容にも関わらず、予算内に収まったが問題が発生した。

 それは、屋敷の維持が俺達だけでは無理だという事だ。

 要するに、屋敷は広いから清掃とかをするメイド等を雇用する必要があるという訳だ。


 ……そうだよなぁ。


 王都でも最高級のスポンサーがいたから、かなりデカい屋敷を購入したしな。

 そうなれば……


「私どもから、人員を調達しましょうか?」


 これだよ!

 大きさは置いといて、自分達の「家」である以上は、監視を匂わす人を入れたくない。

 そうなると……

 ユイを見ると真剣な顔で頷いてくれた。


「ザラクさん」

「はい、何でしょうか?」

「この王都には、奴隷商の店は有りますか?」

「ございますが……奴隷を購入されるおつもりで?」

「ああ。 ユイ達と相談していて、こういう場合には奴隷の購入を考えていました」

「……分かりました。 奴隷を購入された場合には、我がファルカナ公爵家で指導をいたしましょう」

「その際はお願いします」


 奴隷の事はリンから聞いているから大丈夫だ。

 公爵家で、色々と余計な事を吹き込んでも、購入した「主人」には絶対に逆らえないから、黙秘とかは出来ないらしい。


 それと、奴隷の購入の際の異世界ファンタジー系のテンプレに対しては、俺は3日前に、ユイは昨日出来る様になったから、充分に対応可能だ。


「……では、これで家屋購入の手続きが全て終了いたしました」


 合計金額は、白金貨248枚で、ファルカナ公爵家とミナーリス侯爵家が負担した金額は白金貨240枚で、俺達の負担額は白金貨8枚……

 流石は公爵家と侯爵家だけあって財力が半端ねぇ!

 因みに、俺達が最初に考えていた「一戸建て」なら、俺達だけで購入出来ていたからな。


 そして、購入した屋敷は子爵級の規模で、俺達用の部屋以外にも、賓客用3部屋に通常の客室9部屋に、メイド等の仕える者達用の部屋が4人部屋が18部屋に、個室も6部屋も有って、中庭はテニスコート4面分も有る。

 更に裏庭も小さいながら有って、地下には鍛練場まで有る。


 さて、まだ時間的には大丈夫な為に、俺達は王都で第1位を誇る奴隷商に向かった。


 ……まあ、公爵と侯爵が後ろ盾だから、色々な意味で「安い」所を紹介出来ないし行けないよな。


「まさか、私達が奴隷を買うなんて、夢にも思わなかったよ」

「俺もだ」


 そんな訳で王都第1位の奴隷商館に到着した俺達は、執事のザラクさんが先に行き、場を整えてくれた。

 因みに、この世界の奴隷商は、日本での弁護士並みに高い立場が保障されているから、表通りに商館を構えている所なら、詐欺等には遭わないらしい。

 それと残酷だが、奴隷には人権が無い為に、扱いが最悪みたいだ。

 購入した所有物としての奴隷であれば、いきなり身体をけがそうとも、モンスターに襲われた時に肉壁にしようとも、酔った時の気分で殺害しようとも、これ全て「合法」らしい。

 文字通り、何をしようが自由って訳だ。


「それでは、当奴隷館の館長である私ナグラが担当いたします。

 先ずは、メイドが出来る奴隷をご紹介させて頂きます」

「ああ」


 しばらく待っていると奴隷達が部屋に入って来た。


「おお!」


 流石は王都第1位で、外見年齢が14歳ぐらいから、24歳ぐらいの美女や美少女が並んでいる。

 それと、身分が奴隷の為か、着ている服が布面積が少なめの貫頭衣だった。



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。

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