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溺愛されまくるアーサー

「先生! 大丈夫ですか? あっ! 駄目だ! 先生が死にそうだ! 今人工呼吸をして生き返らせます!」

と言って俺にキスをしてきようとする。


「やめろ! エリス! ここは先生にボクの血を授けてヴァンパイアにする。先生は永遠の命を授けないと助からない! 先生とボクは人類が絶滅した後この地上に二人きりで退廃的な愛を育むんだ!」

と言ってミラーカが俺の血を吸おうとする。


「ちょっとまちぃーや。せんせ。嫌がってはるやないか。男の人が元気になるときは女のムネを揉んだときと相場が決まってんねん。せんせ。どうかうちの胸を揉んで元気になって!」

とミヤビが胸を押し付けてくる。


おおおおおおおお!!!! これ夢?!!!



俺はソファーに腰掛けていた。目の前にはネグリジェ姿のエリスとミラーカがいた。そしてミヤビがだらしない服のままプカプカ空中に浮いていた。


「先生! どうして手を出してくれなかったんですか!」

バンっ! っとエリスが机を叩く。プルンと胸が揺れる。それの胸の揺れを見てビビるミラーカ。ミラーカは貧乳だった。


「ど!」

バン!


「どうして!!」

バンバン!!


「手を出してくれなかったんですか!!」

バンバンバンバン!!


ミラーカもエリスと同じように机を叩いて胸を揺らそうとしたが全く揺れない。


ミラーカは自分の胸を見てその後俺を睨んだ。なんで?


俺は無言だ。俺は昨日のことを思い出していた。そうだ。俺はミヤビに乞われるがままに酒を飲んでしまったのだ。俺は実は酒癖が良くない。


普段立派な教師を頑張っているからかその反動が出るのだろう。ほとんど記憶が曖昧だが、俺ひょっとしてとんでもないことをしてしまったんじゃないのか……


「昨日。先生。お酒をいっぱい飲んでしまって酔いつぶれてたんです。先生を酔わせたら豹変するんじゃないかと期待したんですが……そうではなかったです」

エリスは残念そうだ。よしっ! 昨日の俺グッジョブ!!


「それでもボクたちは頑張って下着姿になって先生の前を素通りしたりしたが先生は全く反応しなかったな。全く失礼な奴だ!」

ミラーカが怒る。


「それで三人でじゃんけんしたんやなぁ。確か」

ミヤビがプカプカ浮きながら話す。


「そうです。アーサー先生を寝かせたあと三人でじゃんけんをしたんです。じゃんけんで勝った人だけが先生と結ばれることが出来るじゃんけん。アーサー先生の童貞争奪じゃんけんが始まったのです」

エリスは真面目な口調で言う。えっ? 何いってんだこいつ……


「それで勝ってしまったのがミヤビだったんだ。それでミヤビが先生のそばで寝ていたと言うわけさ」

ミラーカが言う。


「えっ?!! 俺ミヤビとしちゃったの?!!」

驚く俺。


「それがなぁ……せんせ。さすってもつねっても、起きひんかってなぁ。しょうがないから添い寝だけさせてもらったわ」

ミヤビが言う。


ほうっ……と胸を撫で下ろす俺。そうか。なにもしてなかったか。偉いぞ。俺。


「先生。なんでボクたちの誘惑をそんなに拒否するんだ。ボクたちにそんなに魅力がないか?」

ミラーカが自分の胸を見て落ち込む。


「いや、ミラーカも素敵だと思うよ。ミラーカはそのままでいいんだ。他の人と比べて自分の個性を潰す。それが一番やっちゃ駄目なことなんだ」

俺は言う。


「先生……」


「ただ俺が……そうだなぁ。まぁ教師のつまらないプライドだよ。元生徒とはいえ手を出してしまったら今まで積み上げて来たものが壊れそうな感じがしてね。エリスもミラーカも俺が急に野獣みたいに君たちを性的な目で見出したら嫌だろう?」

俺は諭すように言う。


「いえ、別にいいですけど」

エリスは返事をする。

「いや、むしろ大歓迎だぞ」

ミラーカが言う。


「あの……だから……多分嫌だと思うんだ……」


「好きな人からやったら別にええと思うけどなぁ」

ミヤビが口を挟む。するとエリスとミラーカはウンウンとうなずいた。


「いや……嫌だってことにしといてくれ。じゃないと話が進まない。だから……」


「えっ? 先生は私のこと嫌いですか?」

エリスが言う。

「嫌いじゃないよ。好きだよ……あっ! 今のスキって言うのは」


「キャーーーー!!! ミラーカ聞いた? 今の先生私のこと好きだって!!!」

エリスが叫んだ。


「先生ボクにも言ってくれ」

ミラーカが真剣な眼差しで言う。


「好きだよ……ミラーカ」

するとミラーカは真っ赤になってうつむく。


「先生! 言葉一つで私たちを幸せにしてくれるなんてまるで魔法使いですね!」

エリスはミラーカを抱きしめながら言う。いや元々魔法使いなんだが。


「せんせ。じゃあウチのことはどう思ってるん?」

ミヤビが聞く。


「えっ? 好きだよ?」

俺は疑問形で答えた。


「なんで疑問形やねん。すかたんなこと言うてからに。せんせ。いけずせんといて」

フッっとミヤビは俺の耳に息を吹きかけた。ビクッっと俺の体が反応する。


「ほら。はよ言わんともっと耳元イジメるで」

とミヤビは俺の耳元で囁く。


「好きだ。ミヤビ」

と俺が言うと


「んんんんんん!!!!」

とミヤビが顔を抑えて赤くなった。


「せんせ!」

と言ってミヤビが抱きついてくる。


「あーー!! ズルーーい!」

と言ってエリスも俺に抱きついてきた。


「あっ! ボクも!」

ミラーカも俺に抱きつく。俺はなぜだか三人の女の子に抱きしめられる格好になっている。


「先生!」

「アーサー」

「せんせ!」


三人とも顔をスリスリしてくる。えっ? これ夢だよね。夢の続きだよね。


ところがどっこい現実でした。


真面目に生きてきた俺だが……

そんな俺がこれから色んな女の子に溺愛されながら日々を送ることになるなんて……この時は思わなかった。


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生き別れの兄が近所のスーパーでレジ打ちをしてたんだが……
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