絶対絶命! そして覚醒!
ドラゴンの口から放たれる光弾。それがボッ! っと俺の体を燃やす。俺はこのまま全身が炎に包まれた後、木っ端微塵になって吹き飛ぶだろう。
全てがスローモーションに見える。痛みは感じない。俺は穏やかな気持ちだった。ひょっとしたらシモンを助けた男も俺と同じ気持ちだったのかも知れない。
俺はミラーカやエリスの事を思い出した。きっと悲しむだろうな。ただ、無駄死にじゃない。分かって欲しい。俺は光弾で燃やされながらそう思った。
「巨大な魔力を検知しました。マジカライズを開始します」
脳内で声が聞こえる。
ドクン! 体に強大な力が流れ込んだ。
「エラー。体内の魔力回路がオーバーロードを引き起こしています。魔力を経験値に変換します」
脳内から音が聞こえる。
すると
「ステータスが更新されました」
脳内で声が響いた。
すると目の前にブンッ! とステータスウインドウが表示された。
アーサー・ウォード
レベル5→6
腕力23→27
体力18→22
知力19→23
器用23→25
素早24→26
運 27→32
光・火炎耐性レベル1を手に入れました。
自動回復レベル1を手に入れました。
すると炎が体に燃え広がるスピードが若干遅くなる。
「ゴオオオオオオオオオオオオ!!」
ブラックドラゴンの光弾の勢いが強まった!
すると
「ステータスが更新されました」
ブンッっとステータスウインドウが現われる。
アーサー・ウォード
レベル6→7
腕力27→33
体力22→25
知力23→28
器用25→32
素早26→32
運 32→38
なんだこれは……レベルが……
だが
「ゴオオオオオオオオオオオオ!!!」
光弾の勢いがさっきよりも強くなる! ボッ! 俺は全身が炎に包まれる!
すると
「ステータスが更新されました」
アーサー・ウォード
レベル7→8
腕力33→45
体力25→38
知力28→40
器用32→40
素早32→42
運 38→45
光・火炎耐性レベル2を手に入れました。
自動回復レベル2を手に入れました。
と脳内から音が聞こえると俺の体の炎は見る見るうちに消えていく。そして体の火傷も消えていった!
「ゴオオオオオオオオオオオオ……オオ……」
ドラゴンの光弾が弱まりそして消えた。
俺は自分の体を触り、全身を確かめる!
俺は一切の怪我をしてなかった。一体なにが……
するとそのドラゴンは
「ゴオオオオオオオオオオオオ!!!!」
と空に向けて雄叫びを上げた! 俺は上空を見る!! なんと空には10匹ほどのブラックドラゴンが旋回していた!
まさに絶望的な光景だった!
俺が空を見上げていると
「ゴオオオオオオオオオオオオ!!!」
ドラゴンが俺に噛み付いてきた!
「ごおっ!」
俺の体にドラゴンの牙が突き刺さる。
するとバサッ! バサッ! ドラゴンは俺を口に咥えたまま、羽ばたくと空に向かって飛んだ!
!
俺はドラゴンの牙に串刺しになりながら地面から飛び立つ!
ゴプッ!! 口から血の咳が出る。
グングンと高度を上げていくドラゴン。
俺を一体どこに連れて行くつもりだ!
すると雲の高さくらいまでドラゴンは上昇した。俺の目の前には悠々と羽ばたいて空を飛ぶブラックドラゴンがいた。
一体なにをするつもりだ……
俺がそう考えていると
ブンッ! っとそのドラゴンは顔を横に激しく振り俺を自分のキバから無理矢理剥がした!
!!
急に空中に放り出される俺。
「うあああああ!!!」
落下する!
「ああああああ!!!!」
俺の落下に合わせるようにブラックドラゴンの群れが、なんと! 上下左右360度に俺を取り囲んだ!
これは!
「ゴオオオオオオオオオオオオ!!!!」
と一斉に10匹以上のドラゴンの群れが俺に向かって光弾を吐いた!!
俺は全ての方向から迫ってくるドラゴンの光弾を見る! 駄目だ……死……
「うああああああ!!!」
俺は落ちながら無数のドラゴンの光弾に焼かれた!
ボッ!! 俺の体が燃える。
「あああああああああ!!!!」
俺は叫ぶ。
そうか! 俺が熱傷から回復したのを見て一気に殺し切るつもりだ!
「ステータスが更新されました」
目の前にステータスウインドウが現れる!
レベル8→9
腕力45→52
体力38→47
知力40→48
器用40→52
素早42→55
運 45→55
メッセージウインドウが消える。
「あんさん!」
ミヤビも大声を出す。
「ああああああああ!!!」
俺は大声を上げた。ボッ! なんと俺の口から口から炎が出てきた!! 俺の内臓が焼けている!!
「ステータスが更新されました」
目の前にステータスウインドウが現れる!
レベル10→11
腕力52→67
体力47→55
知力48→56
器用52→66
素早55→65
運 55→75
ステータスウインドウはすぐに消える!
駄目だ! いくらレベルアップしてもこれじゃその前に燃え尽きる! それに万が一回復が間に合っても地上に落ちたら即死だ!
俺の腕や脚がどんどん炭化していく! 駄目だ! このままじゃ!
「ゴオオオオオオオオオオオオ!!!」
「ステータスが更新されました」
レベル11→12
腕力67→75
体力55→66
知力56→72
器用66→88
素早65→87
運 75→100
ステータスウインドウが現れては消える。
「おおおおおおおおおおお!!!」
手足だけじゃなくて俺の体も炭化していく!
「ステータスが更新されました!」
レベル22→23
腕力180→189
体力188→200
知力192→210
器用198→212
素早210→220
運 300→325
「ステータスが更新されました!」
レベル27→28
腕力230→258
体力247→260
知力275→320
器用257→264
素早257→288
運 450→475
「ステータスが更新されました!」
レベル32→33
腕力310→324
体力318→338
知力450→467
器用352→367
素早320→330
運 615→637
なんどもレベルアップをしたというステータスウインドウが現れては消える!
だが俺は……もう
「ステータスが更新されました!」
自動回復レベル3を手に入れました!
光・炎耐性レベル3を手に入れました!
スキル『天流乱星』が使用できます!
俺は目を見開く! すると炭化していた俺の体がどんどん元通りになっていく!
「あんさん! 今や!」
ミヤビの声が聞こえる! 俺は炎に包まれながら村正を引き抜いた!
すると
村正からキイーーーーーン!! と音波のようなものが360度球形に広がる!
そして
ドバシュ!!
上下左右360度!
全てのブラックドラゴンが一斉に血しぶきを上げた!!
!!
なんだこれは……一振りでドラゴンを全て斬ったのか! それも同時に? これがこの刀の本当の力なのか?
ブラックドラゴンは全身から黒い血液を噴き出し、そして力尽きたようにゆっくりと落ちていく!!
これは一体……ハッ! 俺は地上を見る! グングン地上が迫っていた!
「うわああああああ!!!」
そうだ! 俺は地面に落下中だった! このままじゃ俺も地面に落下して死ぬ!!
地面がどんどん迫ってくる!!
「アーサー! あのドラゴンを使い!」
ミヤビの声が聞こえる。俺は力尽きて地面に落ちていくドラゴンを見た。あのドラゴンと俺との距離は近かった!
「よしっ!」
俺はなんとかドラゴンに近づく! そしてドラゴンの背中に村正を突き立てた!!
「リアニメイトを使って!」
ミヤビから声が聞こえる!
俺は村正をドラゴンの背中に押し込む!
そして、もう死んでいるドラゴンに自分の魔力を注ぎ込んだ!!
「頼む! 生き返れ!」
俺は叫ぶ!
「ギャオオオオ!!」
するとドラゴンが蘇った!!
「よしっ! これを動かして!」
俺が村正を突き刺したドラゴンは羽ばたきなんとかバランスを保とうとする!
地面がどんどん迫る!!
駄目だ! 地面が近すぎる!!!
俺はなんとかドラゴンに再び魔力を注ぎ込む!
「グオオオオオオオ!!」
ドラゴンは雄叫びを上げて必死に翼を羽ばたかせる!
そして
ゴゴゴゴゴズゴゴゴゴゴ!!!
地面にこすれるように不時着するドラゴン。
俺はドラゴンを使い街の広場に不時着させることに成功した!
不時着した衝撃で辺に砂けむりが舞った!
!!
俺は大勢の人が俺を見ているのに気づいた。なんだ……まだ避難してなかったのか。ひょっとして俺とドラゴンの空中戦を見てたのか?
すると
ドゴン!!
ドゴン!!
ドゴン!!
俺が倒した無数のブラックドラゴンが地面に墜ちているのが聞こえた。
すると
俺を見ていた街の人々が
「うおおおおおおおおおおお!!!!」
と歓声を上げた!
「見てたか! 今の!」
「ドラゴンを一瞬で!」
「あんた! 今なにをしたんだ! それにドラゴンに乗って!」
「てか! あんた裸じゃないか!」
俺とドラゴンの戦いを見ていたらしい。街の人々は興奮している。
それと、俺の服はドラゴンに焼かれてもうとっくに燃え尽きていた。
俺はブシュ! っとドラゴンから村正を引き抜く。そして地上に降り立った。
「おい! あんた! 大丈夫か?」
「凄えなぁ! あんた! 今の見てたかよ! お前ら!」
「なんなんだ! 今の剣技は!!」
興奮気味で俺に話しかける街の人々。
俺は
「ごめん。街を救ったお礼として、とりあえずお水をくれないか?」
と答えて地面に倒れ込んだ。
地面に仰向けに寝転がり青空を見上げる俺。
「大丈夫か? あんた!」
「よくやったな!」
疲れ果てていた俺はゆっくりと目を閉じた。
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