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ざまぁ展開 必死に嘘をつくニナ

俺たちはナイトブリッジ家の屋敷までついた。

部屋の一室でニナを取り囲む俺達。


ニナの自由はミラーカによって封じられていた。ミラーカの影を操る能力だ。


「喋っていいわよ」

エリスがそう言うと


「あぁ!」

とニナが声を上げた。ニナは自分が急に喋れるようになったのが不思議のようだ。


「ふん! 凄いお屋敷に住んでますね! 先生!」

嫌味っぽくニナは言う。


「ニナどうして嘘をつくんだ」

俺は聞いた。


「本当ですからぁ! だって先生私に無理矢理キスしましたよね! 私覚えてますから!」

ニナは叫ぶ。


俺は顔を押さえる。こいつまともに会話する気がないのか?


「ニナさん。先生があなたを浮気……いやレイプしたとおっしゃいましたがそれはいつですか?」

エリスは聞いた。


「新人歓迎会での飲み会の時よ!!」

ニナが叫んだ。


「どこでレイプされたんですか?」

エリスが聞く。


「お店のトイレよ! 私怖かったんだから!」

エリスが叫んだ。


「先生がレイプしたって証拠はありますか?」

エリスが聞く。


「あっ……それは……そうだ! レイモンド先生が私がレイプされてるとこを見てたのよ!! レイモンド先生が証人だわ!」

ニナが叫んだ。


「じゃあどうしてレイモンド先生はその凶行を止めなかったんですか?」

エリスがニナに尋ねた。


「えっ……それは……」


「それにニナさん。あなた最初はアーサー先生から無理矢理キスをされたと言ってましたよね。それがどうしてレイプされたに変わったんですか?」

エリスは聞く。


「……」


ニナは答えられない。

ニナは困ったようにうつむいた。そんなの言えるわけないじゃない! 嘘に決まってるんだから!! あなたたちは私の嘘に騙されとけばいいのよ!! こんだけ豪邸に住んでるんだから少しくらいレイプ犯だって嘘をつかれても平気じゃない!!


私は! 自分が元風俗嬢ってバレて経歴詐称って責められて、色んな教師と関係を持ったのもバレて! メチャクチャ怒られた被害者なんだよ?!


可哀想なの絶対私の方じゃん!!


なのに幸福そうなこいつらがどうして私を責めてるのよ!! 人でなしども!!


ニナはキレそうになる。


「正直に話しなさい」

エリスは言った。すると


「……キスしたのは私からです」

とニナは無表情で言った。


おっ!! っとどよめく俺たち。そうか! エリスの言葉は相手に強制力を持つんだ! ミラーカは映像を撮れるアーティファクトでその様子を撮っていた。


「レイプされたってのは?」

エリスが聞く。


「全部嘘です。アーサー先生って優しいからこっち側が嘘ついても許してくれるかなって」

ニナは答えた。どよめくミラーカとミヤビ。


「ほんま。なんちゅうやっちゃ……」

ミヤビも引く。


「これはアーサー先生をハメる計画だった?」

エリスが聞く。


「レイモンドからアーサー先生を誘惑して欲しいって言われたんです。それで私がゲロ吐いてるときに先生が来たから私の方から無理矢理キスをしました。あとはレイモンドが全部やってくれました」

ニナは言う。


「そうですか。ありがとう。普通に喋ってくれていいよ」

エリスはそう言った。するとハッ! としたようにニナは意識を取り戻した。


「私いまなんて……」

口を抑えるニナ。


「正直に言ってくれてありがとう。これは全部録画してあるから」

エリスはミラーカを見るとミラーカは親指を立てて撮れた。というジェスチャーをした。


「新聞社に持っていきます。それで記事を書きてもらいます。アルケイン魔法学校のニナ。全て嘘だった! アーサー先生は冤罪だった! と明後日くらいに新聞に載るでしょう」

エリスは冷たく言い放つ。


「え……うそ……」

ニナは青ざめている。


「申し訳ありませんが、ニナ先生。あなたはもう二度とまともな仕事に就けないでしょう。体を売る仕事も難しいかもしれません。狂言を吐く女からの性的サービスなんて怖くて受けたくないでしょうから」

エリスは言う。


「えっ? あぁ!! すいません!! すいません!! ああ……ごめんなさい。こんなことになるなんて思ってなくて……分からなかったんです。今分かりました! アーサー先生がこんなに傷ついてたんだって!! だから許してください!!!」

最後、急にニナは怒鳴った。


「本当に反省してるんですか?」

エリスは聞く。


「はい。私馬鹿なんで……今分かったんです!! 今まで人の気持ちが分からなかったんです。アーサー先生がどれだけ辛いか……今痛いほど分かりました。だから……だから……許してください!!」

ニナは大声で号泣しながら言う。


「正直に言ってください」

エリスがそう命令した。


するとニナは正直に言うしかない。


「どうだっていいんだよ!! アーサーの人生とかぁ!! なぁ! 大事なのは自分の人生だけなんだよ!! あんたら男はちゃんと私たちのために人生犠牲にしないといけないじゃない!!! なぁ! 女の子が泣いてるんだよ? どうしてみんな信じないの! 私がレイプされたって言ったら嘘でも信じようよ!! 女の子が嘘泣きしてるのが分かっても分からないフリをするのが男じゃん!!」

ニナは叫んだ。


……


これはニナの本心の言葉だ。


……


流石の俺も言葉が出てこない。レイモンドといいニナといい。ヤバイやつがいるもんだ。ひたすら目の前の欲望のことばかり。他の人の迷惑や損害を何一つ考えない。泣き落とし、大声を上げて脅迫。まともに会話する気がない。


関心があるのは自分の利益だけ。こんな奴がこの世にいたなんて……それが大手を振るって歩いていたなんて俺には信じられなかった。


人を助けるのも人間だが、人を自分の利益のためのだけに残虐に追い詰めるのも人間なんだ。


ニナ。お前本当に人間かよ……


「分かりました。それでは全て新聞社に送ります。すいません。その後のニナさんの人生は私はもう知りません。あなたがアーサー先生のことをなにも考えずに追い詰めたように、私もあなたの今後の人生について考えるのをやめます。全てあなたの自業自得です。それでは」


「影鬼!」

ミラーカはそう言うとニナの体がフワッっと持ち上がった。


「ねぇ! 嘘だよね? そんな酷いことしないよね?」

ニナが影鬼に運ばれながら俺たちに言う。


「悪いが君みたいな奴を放っておいたら被害者が更にふえる。分かった時点で徹底的に叩く。これが正義だ」

ミラーカが言う。


「ねぇ? 嘘でしょ? アーサー先生?」

ニナは運ばれながら俺の目を見て言う。


俺はニナから目をそらした。


すると


「先生いいいーーーーーーー!!! あーざーーーせんせーーーーごめんなざいーーーーー!!!! もうしませんーーーー!!! 許してくださいーーーーー!!」


「影鬼早く連れて行け!!」

ミラーカが叫ぶ。


「ずいませーーーーん!!! アーサー先生!! Hさせてあげるから許してください!!! Hさせてあげるから!!! 今なら10クローネでいいから!! お願いしまずぅ!! 私をずでないで!! アーザーーせんぜいーーー」

叫ぶニナ。

影鬼に運ばれて若干ドップラー効果を出しながらニナは屋敷から外に出された。ちなみに10クローネとは昼飯代くらいの値段だ。


ふぅ……


思わずため息をつく。改めて思う。俺はやばい奴らと仕事をしていたんだな


「ありがとう。エリス」

俺は言うとガバっとエリスが俺に抱きついてきた。


「先生! 先生のこと信じて良かったです! 今あの人の言葉を聞いて全てがハッキリしました! 先生! 本当につらい思いをされてたんですね」

エリスは俺に言う。


「あぁ。エリス。本当エリスが信じてくれて良かった。エリスが居なかったら俺は……」

俺は感極まって声を詰まらせた。


「これから先生の名誉回復をしないと。レイモンドやニナやアガサ学長がいかに非道だったか多くの人が知るでしょう。先生! 私分かってたんです! 先生は絶対そんなことしないって」

エリスは俺の顔を見上げながらそういった。


俺は思った。エリスと出会って良かったと。


悪人の嘘が暴かれ努力をした人が報われる。世の中にはそうじゃないことも多い。嘘が真実だと信じられて、努力が平気で搾取される。だがここは違う。努力が報われる場所だ。そして俺はこの場所を守りたいと強く思った。

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