ざまぁ展開 頭が狂うレイモンド
「うわああああああああ!!!!」
泣き叫ぶニナ。ここはアルケイン魔法学校会議室。ニナが大声で泣いている。
「私嫌だって言ったんですよ!! でも先生が! レイモンド先生が無理矢理!! うわああああ!!!!」
泣き出したニナ。どよめく教師たち。
「ニナ先生。本当ですか?」
尋ねるフレイヤ。
「はいっ! 私この学校のこのよく分からないからレイモンド先生が俺が教えてあげるって! それで体を要求されて! 気がついたら入れられてましたあああああ!!!」
ニナが顔を抑えて泣き出す。
え? なにを言ってるんだこいつ。 ふざけんな! レイモンドはそう思った。むしろ誘ってきたのはこいつの方だろ! 俺の前で、レイモンド先生格好いいですね。とか誘うような言葉を言ってきたり、あの秘密の部屋に入ったときもニナはノリノリだった。この嘘つき野郎!! レイモンドはキレそうになる。
「違います!! この写真は偽物なんです!!」
レイモンドは叫んだ。
「えっ? どういうことだ!」
「どう見ても本物だぞ!」
するとえっ? っと不思議な表情でニナはレイモンドを見た。
レイモンドは目配せをする。俺に合わせろ! 嘘をつけ!! レイモンドはニナに眼力で圧を加えた。
だが、ニナは
「うええええええええ!!!!!!!! んんんんん!!!!」
と泣き出す。
クソっ! バカ女! レイモンドは握りこぶしを握る。このバカ女め! 裏切りやがって! あの女自分のことしか考えてないのかよ! 全部俺に責任を押し付けて逃げるつもりかよ!!
レイモンドは自分のことは棚に上げてニナを心の中で責める。
「ニナ。それは本当なの? レイモンド先生から無理矢理されたって……」
フレイヤが尋ねる。
「はい! うおおおんん!!」
ニナは獣のように泣き出す。一種ビクッとするフレイヤ。
「本当です。私初めてだったのに……」
ニナは泣き出す。嘘つけ! どう見ても相当な手練れだったじゃねぇか! プロの女かと思ったわ! レイモンドが心の中で悪態をつく。
「おおお……ニナ」
と隣りにいた女教師がニナを抱きしめる。それを冷たい目で見るフレイヤ。
「うおおおおおんんんん!!!!! フレイヤさんが怖い!!! フレイヤさんが私を睨んでるぅううう!!!」
と獣のように泣き叫んでなぜかフレイヤを責めだすニナ。
フレイヤはキツめの目をしていたがそれでも決して睨んではいなかった。だが、ニナがみんなに嘘をついて泣いてる時点でフレイヤから蔑んだ目で睨まれても仕方がないのだが。それをフレイヤが理不尽に被害者の自分を責めていると印象付けるのは流石のニナである。
「すいません! 私は元々こういう目なんですが!」
フレイヤが言う。すると周りの教師たちからドッっと笑いが起こった。
「笑い事じゃありません!」
フレイヤがピシャリと言った。すると黙る教師たち。
「レイモンド先生。本当ですか?」
フレイヤがレイモンドの方を尋ねる。
ニナがレイモンドを懇願するような目で見る。お願い私の犠牲になって! 私をレイプしたことにして! と言わんばかりだ。
「いや、こいつウソつきですよ! よくもまぁこんな嘘がつけるもんですよね。写真を見てください。ニナは笑ってるじゃないですか。これがレイプされた女の顔ですか?」
レイモンドは新聞の写真を指でさす。
「確かにパッと見た感じ恋人同士に見えたな」
「完全にイチャイチャしてましたよね」
と教師たちが口々に言う。
「うええええええんんんんん!!! 嫌いな人とHすると思わず笑っちゃう病気なんですううう!! そういう病気なんですううう!!!!」
ニナが大声で叫ぶ。
「そんな病気があるのか?」
「到底信じられないが……」
口々に教師たちは言う。
「じゃあ俺とHしたときも笑ってたし、ひょっとして俺のこと嫌い……あっ!」
男性教師がそう言うと焦ったように口を手で抑えた。
「えっ? あなた今なんて言いました!?」
その隣のおばちゃん教師が聞く。
「えっ? ひょっとしてニナって色んな男性教師と……」
「いやいや私はそんなことはしてませんぞ……」
「こんな写真が出るくらいだから相当なやり込みを……」
口々に教師たちは言う。
レイモンドはニナを見る。遊んでそうな女だったが……まさか俺以外の教職員と関係を持ってたとは……裏切りやがって……人間のクズかよ……ニナ! レイモンドはそう思いながらニナを見た。
ニナはキョロキョロ周りを見ている。
「レイモンド先生! つまりこの写真は本物ということでよろしいでしょうか?」
おじいさん教師がレイモンドに尋ねる。
「え? い、いえニセモノです……」
レイモンドはあくまでニセモノだと言い切った。これはニセモノなんだ。なぁ! みんな信じてくれよ! レイモンドは心の中で叫ぶ。
「ニナ。あの写真に写ってるのはあなた?」
フレイヤが聞く。
「はいっ! 間違いなく……おおおんん!! 私です」
ニナは叫びながら答える。
「えっ? どういうことだ?」
「どっちかが嘘をついてるってこと?」
「なにこれもう最悪……」
口々に騒ぐ教職員たち。
服の下にビッショリと汗をかくレイモンド。もうこれはどう切り抜けたらいいか分からない。
「先生。ニナはその写真は本物だって言ってます。でも先生はニセモノだと。一体嘘をついているのはどっちなんですか?」
フレイヤが質問をしてきた。
「あ……あ……それは……」
「それは……?」
ガチャリ。アガサ学園長が入ってくる。
「一体なんの騒ぎですか?」
アガサ学長が叫ぶ。
「学長! 街の掲示板にこんな貼り紙が!」
と教職員が言うとレイモンドはその貼り紙をひったくり両手でグシャグシャに握りつぶした。グシャグシャにして丸くなる貼り紙。それをなにを思ったか!
ゴクリ!
その丸めた紙を飲み込んだ!
「なにをしてるんですか! レイモンド!」
叫ぶフレイヤ。
おおおおおおお……とどよめきが広がる会議室。
レイモンドは、んぐ……んぐっ……となんとかしてそれを咀嚼する。
「えっ? なにしてんだこいつ」
「気持ち悪い」
「うおっ! こいつ飲み込んだぞ」
どよめく職員たち。
レイモンドはなんとか飲み込もうとする。だが塊が大きかったためかノドに引っかかっている! レイモンドは胸を叩きながら必死で飲み込もうとする。
駄目だ! 息が出来ない! クラクラする!
水! 水! あっ!
レイモンドは会議室にあった花瓶を見つけると花を引き抜きて花瓶からゴクリゴクリと水を飲みだした!
「ひいっ!」
「花瓶の水を飲んでいる……」
「なにやってんだ……こいつ」
「ついに頭がおかしくなったのか……」
「ハァ……ハァ……」
なんとか飲み込んでやっとのこと息をするレイモンド。
会議室の教職員はレイモンドの奇行にドン引きをして逆に静まり返っている。
よしっ! アガサ学長にさえバレなかったらなんとかなる! 証拠は完全に隠滅した。レイモンドはニヤリと笑った。
「なんだったんですか? 今の紙。なんだか男と女の裸の写真でしたけど」
ギクッ! レイモンドは焦る。だが、まだ大丈夫だ。一瞬で俺が丸めて飲み込んだので誰の写真かまでは分からないだろう。
「学長。違います。僕とよく似た男の写真をみんなが見つけてきて。それをみんなが僕が学内で淫行してるって……ハハハ……全く困ったもんです」
レイモンドがそう言うと
「学長。もう一枚あります」
とフレイヤがピラッっと新聞を学長に差し出した。
すると
「うおおおおおおおおおおお!!!!!」
とレイモンドはそれをひったくろうとする!
だが!
「レイモンドやめろ!!」
「なにをしてる!!」
と男性教師に羽交い締めにされる!
「うおおおおおおおおお!!!!!!! それは嘘ですううううう!!!!」
レイモンドは叫ぶ。ヤバい! あれがバレたらヤバいことになる。俺の企みがバレる!!
「学長おおおおおおおお!!!! それは嘘なんですううううううう!!!!!」
レイモンドは叫んだ。
フレイヤから新聞を受け取り中身を確認するアガサ学長。
「うおおおおおお!!!!! 嘘なんですううううう!!!!」
レイモンドは叫ぶ。だが、そのニナとレイモンドが裸で抱き合ってる写真を見た学長はぐりんと白目を剥いてバタン! と倒れた。
「うおおおおおおお!!!!!!」
とアガサ学長を助けるより新聞をビリビリに破くレイモンド。
ビリッ! ビリッ!! その新聞を破いてそれを自分の口に入れて食べる。
「うむ……うぐ……」
モグモグ食べるレイモンド。
「レイモンド……お前なにをしてるんだ……」 その光景にドン引きするフレイヤ。
「うおおおおおおおお!!!! んんんん!!!」
負けじと獣のように泣き叫んでニナ。会議室は地獄絵図のようになっていた。
「もう。なんなんだこれは……これ以上見てられない……」
「なにを見せられてるんだ……」
その日の会議はお開きになった。
その日、レイモンドはフレイヤにアーサーの抜けた穴を押し付けることは出来なかった。教職員は自分が見せつけられたあまりの地獄絵図におのおの深い心の傷を負ってしまった。
だが、ニースの街の掲示板には依然レイモンドとニナのスキャンダル写真が貼られていた。当然の結果、このスキャンダルは街の人の周知の事実になった。
「アルケイン魔法学校でこんなことが……」
「最悪だ。国立学校なのに……私物化じゃないか」
「ママーーなにあれ」
「あれはね。坊や。あそこに写ってるおじさんは人として駄目な人なんだ。それで周りから気持ち悪いって言われてるんだよ」
「ふぅん」
口々に街の人が呟く。
「お嬢様。これでよろしかったでしょうか」
フレデリカの侍女ミアが言う。
「上出来ですわ。ミア」
アルケイン魔法学校の生徒であるフレデリカがそう言う。
「ですが、お嬢様。私気になることが……このままですとアルケイン魔法学校自体の評判が落ちてお嬢様の経歴に傷がつくことに……」
ミアが心配する。
「私を誰だと思ってるの? ミア。そんなことはさせませんわ! アーサー先生に戻っていただく学園ですもの。私がアーサー先生と出会った学園ですもの。レイモンドとあの色ボケ学長に責任をとらせますわ! アルケイン魔法学校クリーンナップ大作戦ですわ!」
とフレデリカは高らかに笑った。
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