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閑話 ~ とある銀行員の嘆き ~

「もう、3年経ったか…」


「ええ、もう3年です。」


「俺たち頑張ったよな…」


「ええ、褒められてもいいほどに」


とある城の王様の椅子に1人が座り、もう1人が宰相の位置に立っていた。

この2人あの時マリアンヌと共に召喚された2人


城に残っているということは、そう


勇者と賢者だった。


聖女はどこに行ったか知らなかった、教会へ入っていこう連絡が途絶えている

元々、知り合いでは無かったのでどーでも良かった。


勇者はとある、都市部の融資課の銀行員だった。

もう1人は公認会計士、学生時代の友人だった。

たまたまあの日あの近くで再開して、話していたところ召喚に巻き込まれた

融資課の銀行員は剣道の有段者だった。

公認会計士は博識

そのせいだろうと勝手に納得した。2人だった。


ただ、召喚された後のこの国の内情を見てとても健全な運営をしているとは思えず

出来心でやりたいようにやったら、王様になり宰相になってしまった。


細かい話は、長くなるので割愛する

ようは、頭の弱い王族相手に大手銀行のお手並みで挑みうまく乗っ取り運営中ってこと

最近は課税の割合が落ちて生活しやすくなったともっぱらの評判だ。


当たり前だ、銀行員と公認会計士だ。

数字は大の得意だ。


運営だって、やりたいようにやっていいとなれば

トライ&エラーを繰り返しつつ、今までよりずっとよい社会を目指すことなど簡単だった。

獣人への迫害も辞めさせた。

過去の罪を認め、共に生きていくことを法律で定めた

最初は受け入れられなかったが、王様は獣人を娶ったのだ

宰相様は平民を。

2人がケモ耳好きは棚から牡丹餅だったのだ。

こうして、王都では少しずつ獣人が住みやすい街に変わろうと努力が見られた

ただ、王都を離れればまだまだ獣人への迫害は続いていた

長い時が必要だった。

2人は貴族制度も本当は辞めさせたかったが、あまりにも人材難で今は諦めることにした。

貴族以外の読み書き計算の能力があまりにも乏しかったのだ。

学校も作らないとな…と話し合っているらしい…


3年の間に元の王の家族は、投獄されたり平民落ちにされたりしたが

裏で悪い事ばかりするので、仕方なく処刑された。


辺境伯様はまったく関わりを持っていなかったので

血筋だけでという勇者によって無罪となった。


今は、少しずつ各領地への監査をして健全化を図っているところだった。

なかなかすんなりとはいかないのだった。


「あとどれくらい?」


「聞くなよ。考えたくない。」


「ちゃんと完全週休二日制にしてるだろ」


「当たり前だ、死ぬぞ。」


「だな。早く学校も作らないと。」


「無駄に召喚ばっかりしてたんだから、教えられる人くらいいないのか?」


「居たら、貴族制度を廃止してる。」


30代後半の2人

死ぬまでに終われるのかな?と心配になるのだった。

後任の育成にも力を入れなければと躍起になっていた。

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