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28

ロッタとキキを連れて辺境伯様のお屋敷を訪ねた。

「子供を連れてくるなと言ったじゃろ。」


「この子達を預かってください。」


「ママ。」「連れて行ってくれないの?」


「オーディンのこと、必ず連れて帰って来るからここで待ってて。」


「そういうことか。わかったぞ。」


「一緒に…」「おいていかないで」

2人はうるうると訴える


「今回は連れていけないの。オーディン病気なんだって。

治して連れて帰ってくるから。」


「ママ…」

「良い子にするから…お願い」


「ごめんね。必ず迎えに来るから。ママが約束破ったことあった?」


「「ない。」」


「なら、約束。ここはね、ママがあのお店を始める前に働いていたところなの。

皆いい人だから。」


「ママの昔話聞ける?」


「うん。調理場の人に聞いてごらん。」


「わかった。」「早く帰ってきてね。」


「スチュアート様、オーディンの実家までの距離は?」


「馬車で半日じゃ。」


「3日以内に戻るから」

そう言って子ども達を抱きしめた。

それから、馬車をすぐに手配してもらいオーディンの実家へ





___________

門まで来ると。

門の前の人が

「誰だ?何の用だ!ここを、スフィア侯爵の屋敷と知って来たのか!」


「ええ、ここにいるオーディンに会いに来たわ。マリアンヌが来たと伝えて!」


「オーディン様を呼び捨てなどなんと失礼な!」


「いいから、呼んで!こっちは1月待ってるの!黙って取り次ぎなさい!」

マリアンヌの気迫に負け中へ連絡へ行った門兵さん。


マリアンヌは、どうぞともいわれていないその屋敷へ入っていくのだった。


「困ります。お客様勝手に入られては…お待ちください!」


「どきなさい!」


「どなたですの?」

とってもけばけばしい女の人が出てきた。

いかにもお金持ちです!って感じだ。

装飾品からドレスまでめちゃうくちゃお金かかってますって感じ


「わたくし、オーディンさんから結婚の約束をいただいたマリアンヌと申します。

オーディンはどこ?」


「ふっ。何を戯言をオーディンは私の夫よ。

わたくしは、オーディンの妻のアジタートと申します、以後お見知りおきを。」


「はあ?」


「は?ってあなた…さっきから下品ですこと。そんなんだからオーディンが逃げて帰ってくるのよ。可哀相なオーディン」


「だからオーディンを出してって言ってるでしょ?

嘘ついてるからオーディンを出せないんじゃない?

姿を見られて嘘がバレたら困るから、どうせ手すら握られたことないくせに!」

マリアンヌは泣きそうだった。

精一杯の虚勢をはって、帰ってから泣こうと


「まぁ!なって言いぐさ!仕方ないわねぇ、旦那様を呼んでちょうだい」

(なんで手すら握ってくれないこと知ってるのよ!)


「こちらでございます。旦那様」


ゴテゴテに着飾らされた死んだ目をしたオーディンが手を引かれてやってきた。


「オーディン…。」


「…どちらさまですか…あなたは…」


オーディンに駆け寄るマリアンヌ


「それ以上うちの主人に近寄らないでー!!!」


叫ぶギラギラのおばさんを無視して

オーディンの頬を両手で包み込むマリアンヌ


「オーディン、大丈夫?元気だった?ご飯ちゃんと食べてる?

お酒飲みすぎたりしてない?」

おでことおでこを合わせて涙を流すマリアンヌ

オーディンの目は動かない

灰色のままだった。


「ちょっと、近付かないでと言っているでしょーーー!!」

扇子でビシリと薙ぎ払われるマリアンヌ


膝をついて倒れた状態から、オーディンを見上げた

「オーディン…。この指輪覚えてる?」


オーディンの目を同じ色の石の付いた指輪を首飾りごと見せて

オーディンへ近寄る

「近寄らないでって言ってるでしょ!もう1度ぶたれたいの!」


「オーディン!」


使用人により距離を取らされるマリアンヌ

その日は帰るように言われた。


「嫌よ。帰らないわ。」


「困ります。」


「私、渡り人よ。こんな扱いしていいと思ってるの?」

最後の手だった。

バレちゃダメ。言うなとさんざん言われていた。

でもオーディンを取り戻したかった。


「い、今確認できる者を連れて参ります。お待ちください。

嘘だった場合は偽証罪に問われますから」


「ええ、調べられる人連れてきてちょうだい。」

暫くそのまま待った。





___________

「お待たせしました。」

入って来た人は、教会の神父さんですか?って恰好だった。

鑑定士さんらしい。


「ええ。お願いね。」

マリアンヌは覚悟をきめた。


「間違いありません。」


「な?!」


「うそ…」


「そんな…」

それぞれが口元に手を持って行き驚きを隠せないという表情だった。



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