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マリアンヌは悩んでいた…。


とっても悩んでいた。



お店が狭いのだ…。


「だー!だってこんなにうまく行くとは思ってなかったし。

ワンオペならこのくらいじゃないと無理だって思ったんだものー!!!」


そう、カウンター5席にボックス2席じゃあとてもじゃないけどお客様を捌けないのだ

行列は日に日に長くなるし、実はギルマスにも何度か怒られたのだ。

なんとかしろ!って

それでお店の自作図面とにらめっこしていたのだった。


(ねぇ、サファイアさんや)


(なんだいマリアンヌさんや)


(裏の畑って移動できないのかな?)


(え?)


(あれって勝手にあそこに現れたじゃない?草地だったのに。)


(え?引っ越し?)


(ううん。ここは一応端っこだけど大通りだし。お店は移動したくないの。

裏の畑のところに客席増やしてさ、今畑の奥にあたる土地がね売りに出ててるから移動したいなって

買い足そうかなって。)


(え、借金返し終えてないのにまた借金するの?)


(うん。)


(土地はもう買ったの?)


(押さえて貰ってる。スキルの畑移動できないならこの話は無理だし。)


(移動はできるよ。距離が短いのが幸い。ポイント使うけど)


(言うと思った。でもさ、場所!わたし指定してないよね?ここでお願い!とか)


(え?!)


(だからね、今回だけサービスってことにはならないかな?何かお土産付けるし)


(ええーーー!!!無理無理そんなこと無理だよー!)


(えーー?こんなに使いにくいスキルをありがたく使っている私に何のサービスもないなんて!)


(だってこの前だって18万ポイント貰ったでしょ?)


(あれは!私の魔道具消したからじゃん!しかもそっちの代金は貰えてない!)


(いやいやいやいや、借金帳消しになってたじゃん!)


(それとこれとは関係ないじゃない。あれは魔道具屋さんがしてくれたこと

それともなに?サファイアが動いてくれたから借金帳消しになったの?)


(ちがいます…)


じーーと見つめるマリアンヌのせいで、また汗で水溜りを作ることになったサファイアだった。

「交渉、よろしくね。」

と目の前にミックスナッツの濯いだ物と水を置かれて断ることなどできなかったサファイアだった。


サファイアと目で会話中に子ども達は動いていた。

マリアンヌの左手の薬指に紐を巻き付け長さを計る

じーっと青い鳥と睨めっこしているマリアンヌは特に気にしない様子だったので楽だった。

その紐をこっそりオーディンに渡すのだった。


そんなことが起きてるとは露ほどにも思わないマリアンヌは奥の土地の購入をして

工事業者と話をしつつ。

裏の建物の取り壊し、畑の移動の為の1晩

今の畑の位置にも建物を建設今のお店はしばらくそのままテイクアウト専門店として営業。

調理場、階段、2階は移動と再建築で作り直してもらうこととなった。


ローンが膨らむ…。


しかし、作れば売れるなら問題はないのだ!と

最近品数を増やしているマリアンヌは楽観的だった。


マカロン、クッキー、タルト、パイ♪、和菓子にお祭りやーたい♪おーにぎり


そう、なぜかお祭りメニューの綿あめやらリンゴ飴、じゃがバターなんかが出現

美味しいけどびっくりのマリアンヌだったのだ。

ちなみにお好み焼きとたこ焼きも出た。


現在の小さなお店には突貫で立派なショーケースを入れて貰い

魔法石で温度管理

これは、ギルマスに頼み込んで借りた。

新しい店がオープンすれば返すか買い取れと言われた。

ブランデーで交渉してみようと考えるマリアンヌだった。


そして、ケーキを並べるのだ


そう、箱が出来たのだ。


製作所のセウスさんが頑張ってくれた

本当に1週間で試作品を沢山作ってくれて

ケーキを入れて、安定感や染みたりしないか確認をして

1番いい物を決め

希望のサイズに作ってくれたのだ。

半分は冷やし、半分は常温で管理。

パンやお米が固くなるからね。

定食はしばらくお休み。



そんな感じでギルマス含めて契約書を作ってもらい

工事業者と契約を結ぶ

ギルマスと魔法石の契約も結ばなければならなかったが

ブランデー30本と交換でどうですか?と試しに聞いてみたら


「マジか!いいぞ!」

と二つ返事だった。

ただし、ブランデーは販売すると消えるので

契約書は無料の譲渡の契約書を作り契約を交わす。

そして、お礼のブランデーを出す。

契約完了が記録され。魔法石問題は解決


2階の内装はまだ決めていないのだった。

子ども達もその内、一人部屋が欲しくなるだろうしそうなると

子ども部屋2つと主寝室

それから、スキンケア用のキッチン移動して

普通のキッチンも付けたいななんて考えてると

予算オーバー。当たり前だ。


図面とにらめっこしている時間は全くないので、テイクアウトの品物をガンガン作る。

色々作っていたら、マジックボックスに作った物も入るようになった。

でも、入るのはスキルで作った物のみ

自分で同じ名前の物を作っても入らないのだった。



(ホント使いにくいわー!)


裏の家の取り壊しが終わり、解体業者が挨拶をしていった。

今夜畑が移動する。


建物自体は今の物を生かしつつ建築できるらしいの。

流石異世界。

日本にもあったのかもしれないけど、きっと違うやり方だと思います。

ただし、まだ部屋の図面が未完成なので

作業に入れません。


なにせ、前回の契約は

間取りが決まってないから、奥の土地の購入と取り壊しの代金だけの契約書だったのだ。


間取りが決まり次第建築業者と契約を結ばなくてはならない。


テキパキと明日の準備をしながら、どーしたもんかと頭を悩ませるマリアンヌだった。


子ども達も、一応意見は出してくれる手を動かしつつ

こっち俺の部屋ーとかここ私ねーとか

ここはオーディンの部屋だねなんて

全くわかってない感じで可愛いんだこれが


あー疲れたな。でも、これは終わらせなきゃ


「玉ねぎ炒め終わったよ~」


「こっちもジャガイモ剥き終わりましたー」


「ありがとう、ロッタ~ジャガイモ茹でて~。キキは一回手を洗ったら

お肉をこねこねして~」


玉ねぎを冷ましつつ

次はひき肉をざっと炒める


コロッケとハンバーグの準備の同時進行だ。

それが終われば


先に終わらせていたパン生地を使って

丸パンを焼く為の作業に入る。


「あ!オーディンさん!」


ロッタのテンションの高い声が聞こえる


「オーディンさんは今日はもう帰ったでしょ。用事があるって言って」


「マ、マリアンヌ嬢。」


「え?オーディンさん?」


振り返ると本当にオーディンさんが居た

大きな花束を持って





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